ニューデリーで開催されたカタック舞踊祭最終日は、各流派を代表する女王達の艶やかな舞で締めくくられました。
5時間12分位から、ジャイプール派の重鎮、Prerna Shrimari女史。
ニューデリーのガンダルバ・マハーヴィッディヤラーヤーで教鞭をとられていました。(現在も教えられているかどうかは不明)
一生をダンスに捧げられている女史の軌跡と美学が詰まったとても美しいカタック・プレゼンテーション。いつかこのように神秘的に、そしてアーティスティックに踊ることができたら・・・と思う究極のダンスです。
おおよそ1時間を踊る演目のラストはラーマー神に捧げられました。
芯の強さで魅せた美しいダンスにスタンディングオベーションが贈られました。
6時間25分位からラクナウ派の名花シャーシュワーティー女史のカタック。
マハーラージ師が、カタックダンスの各アイテムについて思索されて創られたという楽曲の合間合間に、師が創られた10拍子の純粋舞踊を取り入れた、たいへん華やかなカタック・プレゼンテーション。
ミュージシャン達は「セーン女史の伴奏」に満面の笑顔。
安定のボル、安定の振り付け、安定のサムは流石の
プロ中のプロのダンス です。
演目中に「このリズムはマハーラージが16拍子で作ったものを、ある日マハーラージが10拍子でアレンジしたのよ」とか「ロシアではね…」とか「伝統のアイテムをアレンジ・・・」とか、説明しながら踊ってくださるのでマニアには堪えられない楽しさ。
ラストのトゥムリは異次元の美しさ。
約1時間のフル・カタックに惜しみないスタンディングオベーションが贈られました。
アカデミーの皆様は必見です。
そして、パドマ・シュリ、ショヴァナ・ナーラヤン女史のカタック。
シヴァ・ストゥティー、19拍子の純粋舞踊を披露された後に、春のラーガで、女性の一生をテーマにダンスドラマを表現されました。たいへん美しい構成でした(≧▽≦)
個人的に素数拍子の舞踊構成に心を奪われました。
ボル・パダンの生徒さんもスゴイ💖
昔、ノベンバーズにて9.5拍子を演じたことがありましたが今は忘却の彼方に。。。遠い目。。。
ショヴァナ女史は大学で物理を修められています。
シャーシュワーティー女史もお医者様一家の生まれ。
カタックダンサーは理系女子多いですね。
ダンスは通常、振り付けを覚える、音楽に合わせて動く、詩やドラマをマイムにて表現する、筋力をコントロールすることなどが求められるのですが、インド舞踊の場合はそれらにプラスして、複雑なリズムを全て覚えて踊る、ということが求められます。また、踊る速度に合わせて演目が事細かに決められていて暗記力はもちろん、新しいリズムを覚える際には間違っていないかどうか頭の中で計算(暗算)するので、自然に理系脳になるのだと思います。
それではまた明日。