17年前の3月6日、小さな天狗が我が家にやってきた日です。
そんなことを思い出しながら書きます。
事件が起きたのは2月最後の日。
事件は会議室ではなく、現場で起こるものなんですね。
その日は暖かく、お天気も良かったので天狗のお散歩がてら近くに咲いていた梅の花でも見に行こうかなーなんて思いました。
「てんちゃーん!お散歩行こう!」と声をかけると、それまでお昼寝をしていた天狗は飛び起き、テンションマックスで玄関に向かいました。
マンションに住んでいる私ですが、エレベーターではなく外階段を使うこともしばしば。
天狗は昔から階段の上り下りが得意で、お散歩コースへは外階段の方が近いことから、なんとなく階段を使おうと思いました。
一瞬迷ったんです。
エレベーターにしようかな?と。
でも、天狗は外階段をじっと見ていて、まぁいいか!と。
外階段を選択したことがこんな地獄を見ることになるとは…
いつも通りゆっくり階段を降りて、降りて、ラスト3段のところで天狗がピョンっ!とジャンプしました。
飛び降りた、というのが正しいです。
え!!なんで!!!???
と思ったのも束の間。
着地した瞬間、天狗はぺたんと座り込んでしまいました。
たぶんあの瞬間、私とんでもない顔してたと思う。
ムンクみたいな。
ムクっと立ち上がった天狗は歩けはするものの左足を引きずっていて…
半泣きで天狗を抱き抱えて、「助けてください!」状態。
都会の中心で愛(親子愛)を叫ぶ。
かかりつけの動物病院に電話して状況を話すと「すぐに来てください」とのことだったので、診察してもらうことに。
(その日が日曜日だったことは後で気付きました。日曜なのに診察してくださった先生、看護師さんありがとうございました。)
病院が怖い天狗。
「あ!うんち!うんちした!!うんち踏んだ!!!」と聞こえてくる看護師さんの悲鳴。
恐怖のあまりレントゲンを撮っている最中に脱糞した模様。
重ね重ねすみません…。
触診、レントゲンの結果、骨に異常はないし前十字靭帯断裂じゃないか…とのこと。
え!
それマンガとかドラマで見たことあるやつやん。
って思いました。
スポーツ系のマンガでそこから奇跡の復活するやつやんって。
っていうか、レントゲンで靭帯って映らないんですね。
初めて知った…
「ここでは詳しくはわからないし外科手術もできないので、整形外科の先生を紹介しますね。」と言われ、心臓が止まるかと思いました。
手術!?
今まで大きな怪我も病気もなかったとはいえ、もう17歳。
ところどころガタはきているものの、全身麻酔は最悪死に至るケースがあるので、なんとなーくごまかしごまかし手術を回避してきた私たち。
あの時寝ている天狗を起こさなければ…
あの時エレベーターを選択していたら…
そもそもお散歩に行こうなんて思わなければ…
たられば、が走馬灯。
泣きそうになりました。
その日はとりあえず安静に…ということでしたが、足を引きずるだけで元気も食欲も有り余っている天狗。
かわいそうで申し訳なくてその日は天狗の側で寝ずの番でした。
翌日、レントゲン写真と血液検査の結果を持参して夫も一緒に紹介してもらった病院へ。
やっぱり前十字靭帯断裂です。と。
手術だと切れた靭帯を糸で留める手術で全身麻酔は必須。2〜3ヶ月で元の生活まで回復できる。
保存療法だと何ヶ月かかるかわからないし、切れた靭帯はくっつかないので元通りにはなりません。
17歳の高齢犬だけど、血液検査の結果だと手術はできそうですよ。
と細かく説明していただきましたが、どうしても手術に踏み切れず。
天狗の今の健康状態だと全身麻酔で死ぬ、という可能性は低い。…けどゼロではない。
もしものことがあったら…?
私の不注意で天狗とお別れ…なんてことになったら悔やんでも悔やみきれない。
治療内容や方法、しつこいくらい聞き尽くしたけど、やっぱりもしものことが怖くて…
できるだけ手術は回避したい旨を伝えると、
急を要する手術ではないので、とりあえずサポーター?ギプス?で固定してしばらく様子を見て、良くならなければ手術にしましょうか。
と言っていただきました。
で、巻いてもらった天狗がこちら。
痛々しすぎる…でもごめん、ちょっと可愛い。
でもごめん。
本当にごめん。
ちょっと泣きました。
ごめんね。
完全に私の不注意です。
私のせいで天狗に不便な生活をさせてしまっている。
飼い主は後悔の日々ですが、不便ながらも天狗は元気です。
ちょっと体の使い方、ギプスの生活に慣れてきたのかも。
順応能力が高い!
さすが!天才!可愛い!!
天狗はケージが大嫌いで、ケージに入れると大泣き&暴れようとするので、足に負担がかからないように、手作りながら家の中をバリアフリー化しました。
歩く時に負担がかからないように滑らないマットを敷いて天狗ロードを作ったり。
こんな状態でも食欲旺盛だし、一応オムツも用意したんだけど、自分のトイレで済ませたいみたいで自力でトイレで用足ししています。
歩きたがるし、ベッドにも登りたがるし、乗せたら乗せたで自分で降りたがるし。
「やめてぇ〜!!安静にしてぇ〜!!」と止めるのに必死。
すごい。生命力強い。
強くて可愛い天狗。
17年で1番の事件です。
1番のピンチです。
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高齢犬 前十字靭帯断裂 保存療法
私のスマホの検索ワード。
病院のホームページや先生の説明、愛犬が手術したよーって方のブログ、サプリの広告などなどたくさん出てきますが、保存療法で良くなったよ!!って記事は少なく…。
17歳で手術したよ、みたいなブログも知恵袋も見当たりません。
そもそも17歳でこんなに元気ってことがまず奇跡なのかもしれない。
ならまだまだ奇跡を起こそうぜ!!
と意気込んでは悩み、意気消沈の繰り返しです。
もし、これを読んでくれている方の中に、または周りのワンちゃんたちに
高齢犬 前十字靭帯断裂 保存療法
で良い結果出たよ!歩けるようになったよ!という方がいたらお話を聞かせてください。
参考にさせてください。
藁にも縋る思い、ってこんなかんじなんだなーと思います。
経験者の方がいらしたら、私の藁になってください。
よろしくお願いします。