自衛の観点から、ご自宅を調査された方の調査結果もこちらにアップさせていただきます。
仙台市青葉区(中心部)の土壌調査結果です。
個人が特定される恐れのある場合など、本筋から離れた議論を避けるため、採取場所の詳細は公開できませんのでご了承ください。
表土5 cm 自宅庭
震災後手をつけていない土・雨どいの下などではない土(11月中旬採取)
セシウム134 280 Bq/kg
セシウム137 360 Bq/kg
セシウム合計 640 Bq/kg
この数値に、原子力安全委員会の計算である×65 を用いまして、1平方メートルあたりの汚染数値(Bq)を計算しますと、
640×65= 41,600 Bq/㎡、となります。
汚染の具合は100m違えば倍違いますので、参考にとどめておいてください。
以前調査しました青葉区中心部 も、同様に37,000Bq/㎡以上が汚染区域とされたチェルノブイリの数値を超えました。よくみるチェルノブイリ汚染地図(1994ロシア・イズラエリ論文)の、赤い部分です。
以前も少し触れましたが、仙台青葉区の値の、37.000Bq/㎡~42.000Bq/㎡位の数値でチェルノブイリの場合は、と探しますと、似た数値を示しているのがキエフです。事故当時690Bq/kg、およそ45.000Bq/㎡と言われています。
キエフはソ連崩壊後首都になり、ウクライナのこどもたちにとって重要な機能を担いました。
仙台市の場合はどうでしょう。
地震による甚大な被害を受け、生活再建されねば、取り戻さねば、次のことなど考える段階にはない、これはごく自然なこと。そうこうしているうちに、月日のたつのは早いもの、無我夢中のうちに、今があります。
同時に起こった、大規模な事故。
チェルノブイリで分かるとおり、これひとつでも大変な公害です。
この人工的な公害のやっかいなことは、人体の中にひとりひとり許容量があることです。それは言葉を返せば、期間は分からないがタイムリミットが存在する、ということです。健康を長期的に守りたいと対策をうつなら、早めにおのおの対策しなければならないでしょう。
もし何か影響があったとしても、震災の傷を受けた子どもやお年寄りは、とても複合的で分かりつらくなっていくでしょう。
私たちは一体どうすればよいのでしょう。
セシウムはもとより、一体何が今も降り続けているのでしょう。
ただ私たちは、現代に恩恵を受け、自分で情報を探し、見て、取捨選択することができます。
いまだ日本中が、東北を助けようとしています。
差し伸べられる情報・技術・手があります。
東北を助けたい、お手伝いしたい、なんとかしたいという思いがあります。
今や日本中の問題ととらえています。
いつかひとりひとりが、差し伸べられる手を誰かとつないで、またはつなぎに行って健康を保てる生活を取り戻せますように。
「きっと大丈夫」というごまかしではなく、「大丈夫と言えるために努力した」といえますように。
毅然と前を向いていきたいものだと思います。