川崎市新丸子に滝田正平、まさ江の次男として、昭和23年に生まれ、26歳までそこに居住していた。

昔は川崎市新丸子と言っても、どこ?といわれるので田園調布駅の隣の隣の駅と言っていた。

しかし、今は12のタワーマンションと更に5棟のタワーマンションが建設中の武蔵小杉駅から徒歩8分といえば、大概の方はわかる時代になった。

実家には1~2年に一度は立ち寄るが、帰る度にその余りの過密ぶりに、人口減少に悩んでいる地方の経済人にとっては、羨ましいどころか、あ然として言葉もない。

とりわけ私を驚かすのは、ちょっとした庭先(失礼!)もつぶして車庫にし、尚且つ、そこにギリギリに神業的に車をとめる職人技、匠のゴッドハンドである。

車から出るにはどのようにされているのか不思議に思ってしまう。

実家を離れてはや45年、住めば都とはいうけれど、神業的な技量の要するこの街には、既に私の居場所はないと思うこの頃である。