健やか OF THE DEAD

健やか OF THE DEAD

映画などの感想や日々の備忘録をまとめています。

Amebaでブログを始めよう!



ヘラクレス < 原題:HERCULES >
日本公開1997年7月26日

監督:ジョン・マスカー ロン・クレメンツ
声の出演:松岡昌宏(ヘラクレス)
     工藤静香(メグ)
     永井一郎(フィル)
     嶋田久作(ハデス)他



近所にGEOがあるおかげで、自宅に未見の作品が溜まっているにも関わらずついDVDを借りてきてしまうのは悪い癖だと思いますが、一応レンタルで見た作品についても感想を書き残しておこうと思います。

このヘラクレスという作品、好きな方には申し訳ないんですがディズニーアニメの中ではどちらかというとそんなに評判が良くないらしく、自分でも今更感のある作品だとは思うんですが、これを選んだ理由はただ一つ。

ハデスが好きだからです。

去年の3月頃にキングダム・ハーツのHD版が出てから今に至るまでちょこちょことやり込んではいるんですが、ディズニーアニメにそんなに詳しくない自分は初見でハデスというキャラにかなり心を掴まれてしまいまして。
せっかくだから彼の映画も見てみようと思って「ヘラクレス」を借りてきたわけです。


亡者より陰気なクラウドにちょっかいを出す陽気なハデス様。

で、映画本編を観終わって思ったのは、やっぱりハデスの為の映画でした。

お話自体はホントにストレートな貴種流離譚というか、良く言えば王道なんですけど、悪く言えばヒネリがないというか・・・。
まぁ、そんな中でハデスの存在が一際輝きを放ってましたね。(全体的に悪役サイドが魅力的だった。)

海外でも人気の高い悪役らしいですけど、とにかくしゃべり方が楽しくて好きです。

何ていうんでしょうか。早口なんだけど物凄く気怠い感じで、話してる内容も基本ボヤキっぽくて冥界の王とは思えぬ軽口ばかりなんですね。
かと思えば、言葉の端々で怒りを抑えきれずに一瞬カッとなってブチ切れたりして、とにかく見てて飽きない。
僕の中では間違いなく映画史を飾る名悪役の一人だと思ってます。


ヘラクレスの生誕祝いに参列するハデス様。冥王というよりは、親戚のめんどくさいおっさんぽい。

僕はこの手の勧善懲悪ものは悪役が魅力的なら100点だと思ってるので結構楽しめましたね。
ヒロインのメグも、ディズニー作品にしては珍しく敵サイドの人間というのも面白い。喋り方とか完全に工藤静香以外の何者でもないんですが、アンニュイな大人の女性って感じが純粋で無垢なヘラクレスとは好対照で良いカップルだと思いました。


ハデスの命令で主人公を翻弄するヒロインのメグ。コナンの蘭ちゃんばりに”その髪型どうなってんの”感が凄い。

個人的にはもうハデスが100点だから100点で締めたいところなんですけど、やっぱり映画の本筋に話を戻すと恐ろしく微妙といった印象で。
特にお話がクライマックスに行くにつれてご都合主義が加速していくのはどうかと思う次第。

具体的に言うと、終盤で「メグを無傷で返してほしければお前のパワーを差し出せ」という契約をハデスが持ち掛けて(ハデスの口調は愉快だったけど、ここでのヘラクレスはあまりに思慮に欠けると思った。)それを受け入れたヘラクレスは神の力を奪われて非力な人間になってしまい、襲い掛かる怪物たちの前でボコボコにされてしまうんですよ。

この窮地を打開するのが、倒壊する柱から主人公を庇ったメグの自己犠牲でして、彼女が重傷を負った為に「無傷で返してほしければ」の部分に反するとしてハデスとの契約が無効化。ヘラクレスに神の力が戻るという流れになるんですね。

ここまでは良いとして、結果的にメグは死んでしまって亡者たちとともに冥界を彷徨うことになるんですが、彼女を助ける為に今度はヘラクレスが「僕の命と引き換えに彼女を生き返らせろ」という契約をハデスに持ち掛けるんです。
取引が成立してヘラクレスは命を捧げるんですが、その崇高な精神が認められて彼は半人間から完全な神になることが出来まして、神は不老不死の存在なので結果的にヘラクレスもメグも助かりましたとさ。・・・って、ちょっと待て。

それは契約文の「僕の命と引き換えに」の部分に抵触するから無効化されるはずじゃないのか。
別にご都合主義それ自体を批判するわけじゃないけど、直前の展開で示されたルールが即座に主人公に都合が良いように捻じ曲げられるのはどうかと思いましたよ。
ハデスとの対決もあってないようなもんだったし、これだけ魅力的な悪役を立てられたんだからそれを打倒する側をもっと丁寧に描くべきではなかったのでしょうか。

とはいえ不満はありつつもそれを補って余るほど悪役が魅力的なのは間違いないわけで、なんとなくマイナーだから敬遠してる方は見て損はないと思います。




キングダム ハーツ -HD 1.5 リミックス-/スクウェア・エニックス

¥7,180
Amazon.co.jp
ご存知、ディズニーとFFがコラボした大作アクションゲーム。プラチナトロフィー取得まであと一歩なんですが・・・

ディズニーフィギュア WDCC ヘラクレス ハデス ”Name’s Hades, Lord o...

¥55,080
楽天
欲しいけど置く場所ないし、とても手が出せません。



愛が微笑むとき

愛が微笑む時 < 原題:HEART and SOULS >
1994年3月18日日本公開

監督:ロン・アンダーウッド
出演:ロバート・ダウニー・Jr.
   エリザベス・シュー
   チャールズ・グローディン
   アルフレ・ウッダード
   キーラ・セジウィック
   トム・サイズモア 他




そもそも何故この映画のDVDを購入したかというと、一昨年くらいだったと思うんですが僕は韓国映画の『ハロー!?ゴースト』という映画を観た時に自分でもどうかと思うくらい号泣してしまったんですね。
で、ネットで色々と感想を漁ってたら結構な人数がこの『愛が微笑む時』との類似点を指摘されてまして、これはこれで中々評価の高い作品だったので気になって観てみようかと思ったんです。(近所のレンタル屋になかったので買いました)
いざ観終わってみると、確かに話の大筋はまんま一緒なんですが、着地の仕方がまるで違うので僕は両作品とも別物として楽しめました。
(というか、僕は仮面ライダー電王の元ネタかな?と思った。)

この映画、たまたま同じバスに乗り合わせた4人の男女が、交通事故によりいきなり全員死んでしまうという、コメディとしてはかなりヘビーな幕開けです。
しかし4人にはそれぞれ生前やり残したことがあり、このまま死ぬわけにはいかないと執念を燃やして事故現場に居合わせた生まれたての赤ん坊に憑りつくことに成功しまして、なんとかあの世行きを免れるわけです。


守護霊となった4人とトーマス少年。生まれた時から片時も離れずトーマスを見守り続けました。

すっかり親友となった彼らにもある問題が発生。
幼いトーマスは生者と死者との区別がつかない為、人目をはばからず幽霊たちと交流している内に周囲の人間から白い目で見られるようになってしまいます。
「私たちがいるとこの子は社会から疎外されてしまうのでは━」
4人は悩んだ末にトーマスの前から姿を消すことに。泣き喚くトーマスを突き放して、今後は彼から見えない形で見守り続ける決心をします。

そして月日は流れ・・・



「 I'am IRONMAN. 」

・・・というわけ。すっかり大人になったトーマス(ロバート・ダウニー・Jr.)は成功を収めてやり手の銀行マンに。当時の純真無垢な面影も乏しく恋人のアン(エリザベス・シュー)ともなかなか結婚に踏み切らないプレイボーイになってしまいましたとさ。

と、そんなトーマスの目の前に突如現れたのは数十年ぶりに姿を現した4人の幽霊たち。

「なんなんだお前たちは!?」

「忘れてしまったのトーマス?私たちに力を貸してちょうだい!」


あの世への迎えはバスでやってくる。ドライバーは4人が亡くなった事故を起こした張本人。

あの世へ連れて行かれるまでに、4人は生前果たせなかった願いをトーマスに託します。

ハリスンは歌手志望、一度でいいから舞台で歌いたかった
マイロは盗んだ切手を持ち主に返したい
ペニーは息子たちに、ジュリアは婚約者にさよならを伝えなければ━

かくして、トーマスは(仕事を妨害される為)仕方なく幽霊の望みを叶えようと奔走するが・・

というお話。

僕がこの映画で一番魅力を感じたのは、やはりロバート・ダウニー・Jrの多彩な演技です。
トニー・スターク以前の出演作は『スキャナーダークリー』と『キスキス・バンバン』くらいしか見たことなかったんですが、あらためて凄い役者さんだと思いましたよ。

冒頭で仮面ライダー電王を引き合いに出しましたが、トーマスは幽霊が乗り移ることで人格も変わってしまうんですね。ここでのコロコロと変幻自在にキャラを演じ分けるダウニー・Jr.がとても愉快でした。
中でも僕が気に入ってるのは、職場で会議中にジュリアが憑りついてしまう場面。


見た目はおっさんだが、中身は年頃の女の子なのです。

わかり易いコメディシーンですけど、単なるオカマ演技で笑わせるだけでなく、しっかり女性の色気も感じさせてしまうのが素晴らしい。彼のファンには是非観てもらいたい名(迷?)場面だと思います。

ストーリーは単純明快で良いと思うんですけど、個人的にはラストでジュリアの願いも叶えてあげてほしかったかな。
彼女が探し求めていた婚約者は、実は既に亡くなっていたという事実がクライマックスで判明しまして、そこへ追い打ちをかけるようにタイムリミットが来てしまうんです。
そこでジュリアは、自身が送るはずだった幸せな結婚生活をトーマスの未来に託して昇天。彼女の意思を汲んだトーマスが恋人に気持ちを打ち明けてEND・・という流れなんですが、やっぱり直前のジュリアの無念が尾を引いてしまって、トーマスたちが結ばれたことが素直に喜び辛くなってしまいました。


ヒロインよりも5人でいる画のが幸福感に溢れてるから仕方ないね

王道を地で行くのなら、ここはトーマスに幽霊と恋人のどちらを取るか選択させて、恋人を振ってでも幽霊を全員残らず成仏させてほしかったかな。
(自身の幸福より利他的な行動をとることでトーマスを成長させるということ)
で、その結果恋人に対しても真摯に向き合えるようになりましたとさ、って感じで。

とはいえ娯楽作品として充分に楽しむことができました。
オチのひねりという点では類似作品の『ハロー!?ゴースト』に軍配があがるところですが、
アイアンマン以降のダウニー・Jr.しか知らない彼のファンに是非オススメしたい作品です。



まったくノーマークだった韓国映画。ラストの不意打ちは卑怯。
ハロー!?ゴースト [DVD]/チャ・テヒョン,コ・チャンソク,チャン・ヨンナム

¥1,543
Amazon.co.jp


少なからず影響を受けてると思うんですが、どうなんでしょうか。
仮面ライダー電王 VOL.1 [DVD]/東映ビデオ

¥6,264
Amazon.co.jp

僕はいわゆる映画ファンという人種に属しているんですが、どちらかというとかなり残念な方だという自覚はありまして、
ただでさえ狭い六畳一間の限られた生活空間を100本以上のDVDに占領されてるというのが現状なんですね。

それだけならまだいいんですけど、問題なのはその買ったDVDの大半をまだ見てないという事実。
今時はネットで数回クリックすれば旧作DVDなんて数百円で買えてしまうので、その恩恵に乗じて一時期はバカみたいに買いあさってしまったんですね。

ちなみに、現在所有してるDVDをおおまかに分類すると


①劇場で観た新作の内、DVDを買うに値すると判断した作品。

②子供の頃に夢中になった思い入れの強い作品。

③未見だが、いつか観ようと思ってた作品。

の3つでして、案の定③の作品が圧倒的に積みっぱなし率が高いんです。

愛が微笑むとき

これとか、買ってから余裕で1年以上経ってしまった。


なので、せっかくブログを立ち上げたからには新作映画と並行して我が家の棚に眠る積みDVDを順繰りに消化して感想を書き留めていこうと思います。

とりあえずは近々『愛が微笑むとき』の感想でも書いてみようかと思います。



テストも兼ねての初投稿です。
はじめまして、とでも言うべきなのでしょうか。
素人の、ましてや開設したてのブログなんぞ誰が見ているわけでもなかろうに、「はじめまして」というのは何とも空虚で寂しいものですね。
とはいえ、一人暮らしで帰りを待つ人がいないのに「ただいま」と呟いてしまうあの感じ。あの、日々の「ただいま」を今日からこの場を借りて書き残していくことにしました。
飽きっぽい性格故、いつまで続くかわかりませんが、出来る限り自分のペースで無理せず更新していこうと思います。
はじめまして、みやっちです。どうぞよろしくお願いします。