自然災害で大変お辛い経験をお持ちの方は、文章の描写に含んでしまってますので、ご覧になられるとお辛いかも、知れません。
私の愛する息子が中1の時、私が産まれて初めて地元の川が氾濫した。
その日私は、
県外の本社に新幹線で行く予定だったけど。
たまたま朝出かける前に、その本社の近くで土砂崩れが起きたニュース見たので、出張取り止めて、PC業務に変更した。
当時、私のデスクがある営業所は、
家から10キロ程で。
峠越えて片道30分の通勤だった。
その日は、朝からバケツをひっくり返した様な雨の強さが絶え間なく、だった。
なんとなく定時の18時で仕事辞めた。
帰り道は峠越えたら危ない、って、なんか、直感で思って、渋滞しやすいけど県道から帰る事にした。
もう、道路が冠水してる所が多かった。
帰りはほんと、大渋滞、だった。
国道以外で私の家に帰る為には、必ず川にかかってる橋を渡る。
地元の橋にやっと差し掛かった時、ゾッとした。
橋の上まで川が溢れてて。
今にも橋が川に浸りそうだった。
その橋をもう通らざるを得なくて。橋の向こうにはすでに警察の方が待機していた。
私に最悪な事が起きてしまったら、
私の愛する息子が独りになってしまうから。
私は何としても🌸くんの元に、
帰らないといけない。
そう再認識させられた状況だった。
私の愛する息子は、
何度も私に電話をしてきた。
もう、何度も何度も。
おかーさん!
避難しろって言いよるよ!
早く!早く!
私は愛する私の息子が、
怖がってる
って、感じた。
息子からの着信音と、
町内の避難放送が鳴り止まない。
私は何度も何度も、
大丈夫
落ち着いて
避難所は家の近くの中学校
という事は、
🌸くんの居る家は安全
根拠は、無い。
ただ避難所は家の近くの息子が通ってる中学校。
我が家は三階建。
1番上の階に行けば大丈夫。
根拠は無いけど。とにかく息子をね。
安心させなければ。
息子に何度も何度も諭しても諭しても。
息子は何度も何度も電話を掛けてきた。
職場から多分2時間くらい掛かって、
やっと家まであと車で1分、って所で、
道路に土砂が流れ出てた。
避難している男の人に、
車が通れるか見てもらえて助かった。
家の真ん前は少し低いから。
もう、水が溢れてた。
この後息子のじいちゃん、
私の父が車を誘導しに外に出て来たけど。
父の膝上、だった。
地域柄、どの家も玄関が高い所にあるから、近所では、家の中まで浸水はしてなかった。それだけがただ、幸い、だった。
息子は私の車の音、を聞いて、
じいちゃんと玄関まで飛んで来てくれた。
息子は、
早く!早く!
私は、息子が心配そうな顔をして、玄関まで来てくれたこの光景を、くっきり覚えてる。
今でも。
息子は私が家の中に入るまで、
玄関で待っててくれた。
私はやっぱり、
🌸くんは怖がってる、って、
その時は思った。
から、それ以来、
雨が降る度に、🌸くんのいる所の、
雨雲レーダー、追う様になった。
私が何処にいても。
愛する息子が何処にいても。
息子のいる所の雨雲レーダー、追ってた。
この事を思い返すのは、
今に始まった事じゃ無くて。
雨が降る度に、
警報が鳴る度に、
思い返していた。
あの時🌸くん、怖かったね、
って。
ただ、雨でも何でも無いのに、最近頻繁にこの日の事を思い返してて。
最近、なんか突然、
あれ?
🌸くんあの時、怖がってたかな?
って、なってきてる。
ほんと、これは、最近になって。
🌸くん、あの時、怖がってたかな、って。
今思えば、
あの時の🌸くんは、
私の事を心配、してくれてたのかも。
🌸くんが怖がってる、んじゃなくて。
🌸くんが私に助けを求めてるんじゃなくて。
とにかく私の事の方を心配してたのかも。
雨でも何でも無い最近、その日の事を思い返しながら、
あの時息子は、
早く早く!、と言った。
息子は私に電話を、
何度も何度も掛けてきてくれた。
私が玄関に上がるまで、
待っててくれた。
その時の息子は心配そうな顔、してた。
ただ私が部屋に入ったら、息子は心配そうな顔から一変、ケロっとしてた。
今思えば、
私の方を心配してくれてた?
私が帰って来て、ただ、安心してくれただけなのかも知れないけどね。
でも、私の方を心配、してくれてたから、
私がちゃんと帰って来て安心した?、
🌸くんは私の事を心配してくれてた?
最近になって、
今思えば、そうなのかもって、
思えてならなくなってきた。
そう、思えるままに、
素直にそう思っとくね。
今、思えば。
は、たくさん有る。
たくさん、たくさん、
山よりも高くたくさん有る、
🌸くんとの幸せ、の中で、
今思えば、
はね。
🌸くん、半年前よりね。
どんどん増えて、きてるよ。