10年くらい前の作品なのですが、なんとなく図書館で借りて読んでみました。
葉真中さんのことは「ロングアフタヌーン」という作品が好きで、知っていましたが、この「絶叫」を読んで「おおう!!」となりました。
一部抜粋
人は自分のことさえわからないんだ。
まして他人のことなんて、分かりっこない。
いや、分かろうとすること自体がバカげている。
人間はただの自然現象だ。
降ってくるだけなんだ。
中略
姉さんはあの父さんと母さんの間に生まれたいと思って生まれてきたわけじゃないだろう。
僕だってそうさ。
きっと父さんや母さんにしてもね。
この世に選んで降る雨がないように、選んで生まれてくる人もいない。
ビンゴだね!そう、人間も自然現象さ!自分なんていないから、自分が選ぶってこともない!!
他にも、髪の毛一本すら自由に動かせないとかいうような言葉や、いろいろありました。
え?
ええ?
ものすごく哲学的な勘の鋭い方か、あるいは悟っちゃった人だよね!!
そうじゃなきゃ、釈迦やキリストや老子やその他いろいろ悟っちゃた人の言ったことを理解できないもの。
これは、本当に、そう。
仏教書とか非二元の本とか何冊読んでも、何年修行しても、大学で授業受けても、わからない人はわからない。
でも、特にそういう教えを知らなくても、「・・・は!!」っていう気づきの瞬間があれば、簡単にわかってしまう当たり前のことなのだ。
悟りまでいかなくても、かなり哲学的素養や勘のある人だ。
言ってること、書いてることを読めば、「あ~」ってわかるのだ。仲間が。
この人悟ってるか、悟ってることに気づいてないかもだが、その可能性あるとか。「・・・は!!」仲間が、笑。
いや~久々に「あたり」を引き当てた気分。
わからない人には??な記事でしょうが、わからなくても別に大丈夫です。
衆生皆一切が仏。みな気づいていないだけで、ある意味ではみな悟った状態なのですから、笑。