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前日、月曜日茨城県では滅多に降らない大雪になり、
工房周辺では解けない雪が20cm以上現在も残っています。
(雪国の方から見たら笑われるレベルですが(^^;)
外気温は日中でも5度以下、FRPが全く固まらない気温で困りました(◎_◎;)
24時間放置でも硬化ぜず、製品化しようとした製作物はゴミ箱行に・・・
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そんな中、工房では船外機の整備を着々と進めています。
そうそう、整備と言っても、ついでに加工出来る箇所はやる!というのが
雅工房の理念!
バリが出ているのに見ないふりをしたり、こうすれば潤滑が良くなるのに・・
って思う事は全てやるのが仕事というモンでしょ!

批判的な方も居ます。整備士から見れば効率化を違法改造と呼ばれたり、
整備も改造もゴチャゴチャに言い包めて悪いと言われる事もあります。

まぁ~何を言われようがどうでも良いですが(^^♪

船外機について、以前から思う事があります。
船外機というよりボート環境ですが、日本は島国なのに何処も閉鎖的!!
スロープが使えなかったり、立ち入りを制限されたりと酷い環境です。
結局、危険な河口から出航だったり、砂浜を何度も往復してやっと出航とか
とにかく苦労を強いられる事ばかり・・・
ミニボートというカテゴリーが認知されてるにも関わらずですよ!

低馬力は軽量というメリット?という選択肢ゆえ、こんな方も沢山います。
免許は持っているけど腰痛で思い船外機が持てない。
低馬力で河口を航行中、追い波で推進力を失い転覆、
結果、何十万という釣り道具を失ったり、命を落とす人だっています。

チョット負い波から逃げ切れるだけのパワーがあれば良いんですよ・・
際立ったパワーをばかりを求めなくとも危険を回避できる力があれば!

批判はね!一度死ぬ思いをしてからならナンボでも聞きます!
一変、極寒の海で3時間ほど浸かって生死を彷徨って来て下さい。
薄れゆく意識の中で絶望感を味わい、死の世界を覗いてみて、
最終的に生きて帰ってくればOKですから!

ボート遊びって経験しないと分からない事情があるんで、知らない方からの批判には本気でそう思ってしまいます。

そうゆう自分は3度くらい覚悟をしています。
一度は雷から逃げ切れず、頭上で大雨、暴風、視界ゼロ、そして落雷!
まだ上は青空でしたが、最初の雷鳴を聞いて20分後には嵐でした。
二度目は穏やかな海でしたが、風が急に出てきて30分後には大時化!
海保に救助を要請するにも携帯を操作する余裕が無い状態でした。
操船するだけで精一杯、逃げる方角と波を切るタイミングを計らうだけで何も出来ない、目の前に集中する以外、助かる術が無い状態でした。
三度目は新品船外機を購入後の事、危険な河口で原因不明のエンジン不動・・
追い波は迫るは、推進力が無い状態ですから横波は受けるわで転覆の危険がありました。
自らの経験を踏まえ、船外機は信頼出来る道具でなければ命を落とすという事を肝に銘じ、整備をしているのが自分の仕事なんです。

さて、話は逸れましたが整備ついでの改良という効率化。
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写真は洗浄前、蓋を外した直後の内燃機内部ですが、湿ってベトベトです。
この様な状態ではアイドリングでの燃焼温度が低く、カブり気味になっている証拠で、当然着火の要であるプラグも失火寸前まで冷えてしまいます。
再始動でエンジンの掛かりが悪いという事は言うまでもありません。
また、白煙も多くなり燃費も良くないのが簡単に想像出来ます。
船外機は大きな排気量でトルクを出して推進力を高めていますが、
2サイクルの多くは燃焼状態が良くないのがネックとなって、
意図的にパワーを落とす細工が燃焼効率を悪くしてる事もあります。
私は一昔、バイクレース(ミニバイク)でメカニック兼ライダーを務めていた経験を活かし、そのノウハウの一部を船外機に応用しています。
レースは総合力で勝利する競技で耐久性を無視しては
どんなにパワーがあっても勝てません。
MAX150K/h出る車両よりも、安定して140K/h平均で走る車両の方が
勝利するなんて事は当たり前の様に起こります。
リタイヤすればそこで終わり!
そうゆう世界です。

メカニックとしては壊さないで走り切る事を軸に追い込んでいく訳ですが、
船外機に置き換えていくと、早く走るというよりは燃焼効率を求めていく
方向で改良を施していきます。
結果、エンジンが回る、速くなると云った結果が出る訳で
最初から〇〇K/hを求めている訳では無いのです。
ここまでやれば○○が良くなるから○○k/hくらいはいくかな?
と云った憶測は大体想像できますが、砂上の楼閣という言葉の様に、
基礎があって成り立つ計算である事は言うまでもありません。
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写真は何も手を加えていない状態の排気ポートですが、仕組みを知らないと
何が悪いのかさっぱり理解出来ないでしょう。
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先ずは効率化を上げる為に、粗削りで落としていきます。
当然、闇雲ではなく内側にはケガキを入れて形状を整えていますが、企業秘密でもあるノウハウなんで公開は出来ません。
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更に目の細かいバイトを使用し、形状を整えていきます。
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理想の形状が整ったらラジアルホイール等で平面になるまで磨きます。
内側には切削した角が立ちますのでダイアモンドヤスリ等で面取り。
角にリングが引っ掛かると一瞬で壊れますからね!

今回、製作中の船外機は3台目の製作となりますが、
2台目の性能に磨きを掛けた集大成となります。

因みに、試験航行で37K/hを記録したDT-5馬力改はオークションで、
106,000円で落札されましたが、時給に換算すると・・・


時給56円( ̄▽ ̄;)


工賃での利益は3270円でした。