以前のブログに私はよく不思議な夢を見ると書いていましたが、
最近またリアルな夢を見ました。
私には、10年以上前に勤務先でお世話になった上司がいました。
その頃の私はその上司のお陰で入社ができて自分がやりたいことや仕事も順調でした。そのためその上司に対して絶対的な信頼を寄せていました。
しかし、一緒に仕事を始めて4年、5年と時が過ぎてくるに従って上司の「あれ」という言動が日増しに増えてきました。
私は、
「なぜそういうことを言うのか?」
「なぜそういうことになるのか?」
「言っていることなんか違うよね?」
「そう思う私が間違っている?おかしいの?」等々の疑問が増え、
上司からは、
「私を信じていればいい」
「私のすることが正しい」
「私が言っていることが一番」
「私を理解できないあなたが悪い」と言う一種の洗脳のような言葉。
「イエスマン」をそばにおいて自分に従わない人に対しての叱責、無視。「イエスマン」にはなりたくない私の反発、葛藤。
それからは、変わっていく上司を冷めた目で見るようになっていました
自分がおかしいと思ったこと、不思議だと感じたことを口にすれば絶対的な権力を持つ上司の怒りをかう。誰も何も言えない周りの雰囲気。不信感がつのりストレスを感じる毎日。
そんなある日、スタッフ全員が信じていた上司の裏の顔、嘘で固めてきたことがバレ決定的な出来事が起こりました
しかし、事件が発覚しても自分がやったことを全否定し、相手が悪いと責め立て自己防衛をする姿。
信じていた人に裏切られ、全員の心がズタズタに傷つきました。
そして、その出来事によって会社は分裂。最後には倒産、廃業。
事件発覚後、私は退職しました。
しかし、その時の上司の有無を言わせない威圧感。「私のことを言うなよ‼」とどこまでもつきまとってくる意識。転職してもどこへ行っても邪魔する気配。年月が経っても目に見えない恐怖を感じていました。
しかし、その二度と会いたくないと思っていた上司が最近夢に出てきたのです。
最初は「お線香」の夢。
1本2本ではなく墓石の前に横にして置いた線香の束に火がついていて煙が出ていました。
その翌日の夢に上司が登場。
街中で上司を見つけ私の方から肩をトントンと叩いて声をかけているのです。上司の姿は、私が知っていたかつての大きくてがっしりした体型ではなく、肩は薄くなり色は透き通って白く感じました。
「あぁ」と言って振り返った上司と何か言葉を交わした後、お互いが手を出し握手をし「そういうことで。じゃあね」と言い残して上司は消えていきました。
何を話したのかは覚えていないのですが、その夢を見たと同時に体が楽になり何かに縛られていたものに解き放されたような、呪縛が解けたような感じがしました。
そして、夢を見た1か月後に上司が病気で亡くなっていたということを聞きました。
思い出すたびに不思議な夢だったなと思います。
上司のことを勝手にカリスマ性をもった力強い正義の味方と思い込んでいた私自身の潜在意識。
一方、上司も年齢を重ねるにつれて抑圧していた潜在意識が頭を出し抑えきれなくなった姿。
当時は、苦しくて辛いことがいっぱいでしたが、その経験によって渦中にいる時は冷静な判断を見失ってしまうこと、また思い違いによる間違った選択をしてしまうことなど多くのことを学びました。
その時の経験は、現在心理カウンセリングの仕事についた私にとっては貴重な体験であり必然だったのだと感じます。
上司が夢に出てきてくれたお陰でお世話になった時のこと、良かった関わりも思い出しました。
わだかまりも解け上司と握手をしてお別れができたことが何より良かったと思います。
これからは・・・気持ちを切り替えて心身ともに自由に歩いていけそうです