こんにちは。矢加部です。![]()
今回より、それぞれのあざについての私の治療の考えを述べていきます。
いちご状血管腫![]()
生後直ぐには存在しないことが多く、最初は湿疹やひっかき傷のような小さなピンク色のあざが、どんどん赤みが増して、広がり、時に盛り上がります![]()
1歳くらいまで大きくなり(増大期)、その後大きさが停滞して、5~7歳くらいまでに50~75%のあざが消退して目立ちにくくなるという特性から、15年くらい前の教科書には「イチゴ状血管腫の治療法は、経過観察」と書かれていました。
しかし25%強の割合で、赤みが残ったり、膨らんだ後しぼんでブヨブヨした皮膚が後遺症として残るため、大人になってからレーザー治療や手術を行っていました![]()
15年前はレーザーも細かい設定ができず、赤ちゃんの皮膚に大やけど
を負わせたり、痛みが強いため全身麻酔
と、とても大ごとでした。飲み薬も、特効薬がなく、結局「見ておくしかできなかった」というのが事実です![]()
この15年でイチゴ状血管腫の治療は大きく前進しました。
設定が細かくできる赤あざ用のレーザーの登場![]()
Vbeamの登場がイチゴ状血管腫のレーザー治療を可能にした救世主です![]()
いくらしぼんでいくとは言え、あざが大きくならないに越したことはありません。
特に見える場所に赤あざがあると、周りの人から心配されるからです。
私の治療方針
としては
・増大期の間は6週間~7週間の間隔で大きくしない「予防照射」を行う
・増大のピークが過ぎたら、3か月以上開けて目立ちにくくする「仕上げ照射」を行う
・退縮するあざなので、レーザー照射を過度に行わない (白抜けをしてかえって目立つ)
です。
15年以上治療に携わっているので、レーザー照射で副作用もほぼなく安全に、目立ちにくくできる自信があります![]()
特効薬 ヘマンジオルシロップの登場![]()
増大スピードがとにかく速い、目や鼻、口、尿道や肛門周囲などにできて機能障害や成長障害をきたしそうな場合には、ヘマンジオシロップ内服を行ないます。![]()
体積の増加を内から抑える力は非常に強いです![]()
しかし、赤みは残るのでレーザーとの合わせ技が効果的です。
当院では、内服治療も行うお子さんは100人~150人に一人くらいの割合です。
内服治療が始まったころは、どの先生もお薬を出したがりました。しかし、親御さんの立場に立つと、私は問題があるなあ~と思っていました![]()
<理由>
1.内服を始めるにあたっては、総合病院に3~7日入院をしなければならない![]()
2.朝晩内服をさせる大変さ →嫌がって吐き出す![]()
3,副作用:ぜいぜいした呼吸苦など。特に風邪症状の時に悪化![]()
4,2週~4週に1回病院で処方が必要![]()
この4つ、親御さんにとってはとてもストレスだと思います。レーザー治療であれば、6週間~7週間に一度病院受診して、医者任せでOK。
自分が親なら、レーザー治療がいいなあ、と思ってできる限りレーザー治療で治します![]()
<医療経済的な理由>
・ヘマンジオルシロップ、めちゃくちゃ薬価高いのです!約250/ml
例えば、体重10kgのお子さんなら1日2回(4mlx2)内服するので一日のお薬代は2000円。1か月あたり・・・・6万円![]()
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ビックリします。
1歳まで10カ月飲むとすると60万円・・・・
増大スピードが速く、機能障害をきたす場合には早期から内服がもちろん必要ですが、小さく見えない場所にあるイチゴ状血管腫にも内服を出す先生をみると、医療費の無駄遣いと腹が立ちます![]()
意外と、医療経済のことも考えている矢加部でした![]()
矢加部文
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