あれは、モジモジ君と交流を始めた直後の年明けのこと。
モジモジ君は長い間、休暇を過ごした施設の先生のお宅で、
最後の年末年始を迎えていました。
それからの長期休暇は、私たちの家で過ごすことになっていたので、
先生のお宅とも、これでお別れです。
年が明けて数日後、モジモジ君が、私たちの家にやって来ました。
1泊2日間のお泊りです。
通い慣れた先生のお宅でのお正月。
きっと一通り、お正月らしいことは済んでいるのだろうけど、
私たちがまだ、近所の神社に初詣に行っていなかったので、
一緒に行けたらいいなと思い、モジモジ君に言いました。
「おじさんとおばさん、まだ初詣に行ってないから、
近所の神社に一緒に付き合ってくれる?
モジモジ君は、もう先生たちと初詣をしたかもしれないけど」
「・・・・・・・・・・・分かんない」(モジモジ)
「分かんないって何? 先生たちと、初詣に神社やお寺に行ったの? 行かなかったの?」
「行かない。 行ったことない」(モジモジ)
「行ったことないって、初詣に? それとも神社やお寺自体に?
お祈りして、お参りしたことないの?」
「う~~ん。 分かんない」(モジモジ)
・・・・・・・・・・・・・・・・。
その頃のモジモジ君の言うことは、結構あてになりませんでした。
何を言っているのか、はっきりしないこともあるし(経験談)、
いろいろな記憶が混同していることもあるし(先生談)、
単に答えるのが面倒くさいこともあるし・・・・・(夫談)(^-^;
相変わらずの要領得ない会話が、面倒くさくなった妻。
さっさと近所の神社に、モジモジ君を連れていくことにしました。
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ほどなくして神社に到着。
正月三が日を過ぎていたので、境内は人もまばらでした。
「まずは神様にお参りする前に、手と口を清めるのよ~」とか言って、手水舎へ。
夫が柄杓を手に取ると、一緒に柄杓を手に取るモジモジ君。
しっかり真似ています。
それから社殿に向かって歩き、ゆっくり階段を上がって、お賽銭箱の前へ。
困った顔で、キョどるモジモジ君。
手を合わせる気配なし。
お辞儀をして、鈴を鳴らし、お賽銭を入れて。
それから、「二礼二拍手一礼」。
夫の行動を横目に、しっかり真似をするモジモジ君。
「神様に、感謝とお願い事、ちゃんと言えた?」
「うん!」( `ー´)ノ
「よかったね~~~。 そしたら、きっと神様が守ってくれるね」
「うん!」( `ー´)ノ
・・・・・・・・そんなこんなで、無事にモジモジ君の初詣が終了しました。
その後・・・・・・・。
何度かお寺や神社に行く機会がありましたが、
モジモジ君、すっかり慣れた様子で鈴を鳴らし、手を合わせるようになりました。
そしてお祈り・・・・・・・・・ これが結構、長い (^-^;
熱心にぶつぶつ言いながら、必死に祈ってます。
「お願いしたら、きっと叶うよね! いい事、あるよね!」( `ー´)ノ
希望に満ちた顔でつぶやくモジモジ君。
「感謝とお願いは大事だよ。 でもそれだけじゃ、神様や仏様は助けてくれないのよ。
ちゃんと自分でもできるところまで頑張らなくちゃね。
自分でやるだけやった人の言葉を、神様はきいて、
一番良い方法や考えを、授けてくださるのよ」
とりあえず、模範解答をしておく妻。
本当のところ、「困った時は、神様! 仏様! イエス様!」とか思っている妻。
そんな妻より、ずっと心を込めて、しっかり参拝している信心深いモジモジ君でした。
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