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☘感謝と罪悪感 先月の、自由学園明日館でのコンサート。 じつは、これを最後に演奏家としては引退しようと思っていました。 ✴︎ 夏頃にレコード会社のプロデューサーさんにその意思を伝えたけれど、 もったいない!と反対されて… ✴︎ 10年ほど前から 「心因性めまい恐怖症」 という病気で… コンサート活動を控えてきました。 10年前というのは、 バラエティー番組でもよく話題にされてる「33歳の反抗期」が起きた年です。 ✴︎ 「あなたは私の作品よ!」 「あなたは私の着せ替え人形!」 と悪気もなく言いきる母に、 はじめて反抗したときから めまいと難聴を繰り返して 3回入院しました。 数年前には、体調を崩して生徒さんに教えることすら出来なくなり、一年間講師にハープ教室を任せきりにしてしまったこともありました。 ✴︎ 心理学を勉強して、 「病気は、親への罪悪感が発火したもの。」 と知ってからは、 実家に帰らないように気をつけているので、母とのケンカもなくなり、病気を克服して日常生活はとっても健康に楽しく過ごせるようになった。 ✴︎ でも、今も、まだ コンサートの本番と、 結婚の話しが進んできたときだけ めまいが出ます。 コンサートも、結婚も、 母を裏切ることになるイベントだからです。 なぜ裏切るかというと、 「私のマネージメントを離れて自由に活動するのは許さない!」 「私も夫なしでおまえを育てたのに、男に頼る生き方は許さない!」 と母が怒っているからです。 ✴︎ 検査しても体はどこも悪くないし ふだんは不安や緊張があるわけでもない。 むしろ、幸せなのに ふとした瞬間に 母に逆らったことへの罪悪感が、無意識に発火するみたいです。 (意識に上がってこないので自覚はないから、やっかいなのです…💦) ✴︎ このコンサートの日も、最初の一曲目から突然ステージ上で震度5くらいの揺れを感じて、椅子から転倒する恐怖と戦いながら弾いてました。 ✴︎ プロとしてあるべき姿ではないし、お客様に申し訳ない気持ちから引退しようと思ったけれど、 生徒さんたちが「最前列に座ってても全然分からなかったです!」「先生の美しい音色を聴きたい人が全国から飛行機で来るほど貴重な力なんですよ!」 と 引退を止めてくれました。 ✴︎ コンサートの後ずっと考えていて分かったことは、 罪悪感は、感謝があるから生まれるのかもしれないということです。 ✴︎ ハープ奏者の母に、3歳からスパルタで英才教育を受けて音楽の道に進んで、 多額のお金を投資してもらった恩。 「その恩返しをしなければ!」 という気持ちがあるかぎり、 めまいが治らないということに気づきました。 ✴︎ 「今の私があるのは、母のおかげ。」 と思ってきたけど、 正確に言うと、 「今の私があるのは、母の教えと真逆のことをやってきたおかげ。」 なのかもしれません。 ✴︎ 母は、血マメを作って強くはじく女王弾きが好きで、私の柔らかいフェアリー弾きは嫌いです。 ミヤビメソードを作るときも、伝統ある日本の演奏法を侮辱するつもりか!と怒っていたし、 音大の教授になれ!と望んでいたので、趣味の生徒さんのためにハープ教室を設立するのも反対でした。 もちろん、バラエティー番組に出るのも反対だし、心理カウンセラーになるのも反対でした。 白いドレスを着るのも、ストレートヘアも反対で。 CDに収録した私の大好きなドビュッシーやアッセルマンや引き潮も嫌いで、実家にいるときは弾くのは禁止でした。 世界のトップ3に選ばれたときは、 「1位じゃなかった!おまえに投資した私の全人生とお金を無駄にした!」と失望されました。 ✴︎ 底なしの恩返しの要求。 どこまでがんばっても、母が私の感謝を受け取らないので、感謝の借金返済が終わらない。 ✴︎ 同じように罪悪感で苦しんでる人が多いので、引き続き、罪悪感を無くす方法を考えていきますね。 (つづく)

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