ピノさんへ

読者登録ありがとうございます(*^^*)

記事にこんなご質問を見つけましたので、

回答させていただきますね。

同じような事でお悩みのハーピストは全国に多いと思いますので…!

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『みなさんが、どのようなケアをしているのか知りたい!!!!』の巻

です。

質問ばかりですが、どうか飽きずに最後まで読んでいただきたいです…


私は学生ですので、毎日ハープに触れているわけではありません。最近は本職である打楽器の基礎練習が多く、ましてや後輩教育期間ですので、全くと言っていいほどハープに触れていません


こういう時に久しぶりに弾いてみると、水ぶくれができます。


①この症状は当たり前ですか?

後輩は水ぶくれではなくて、水ぶくれっぽいようで赤く腫れてます。(文章で伝えるのって難しい…)


個人差があるものなのでしょうか?


後輩の痛々しい指を見ると、「練習させてごめん…」と罪悪感に駆られます。


私はほとんど水ぶくれのみできて、たま~にそれが血豆に発展したりします。


先輩には「水ぶくれは消毒した針で潰すといいよ!!」
と教えてもらったのですが、


②この対処の方法は的確ですか?


今まで半信半疑で潰してきたもので…(先輩を信用していないわけではないです!)他にも方法はあったりするのでしょうか?

なので!

③皆さんの対処方法と、普段の指のケアで気をつけていることは何ですか?

ということを教えていただきたいです

近くに大人のハープ奏者がいません。また、(モルナール氏著書)「実用ハープ教本」には私の見間違いでなければ、書いていなかったような気がします。こういう形ではありますが、ぜひ教えていただきたいです!

よろしくお願いしますm(__)m

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ピノさん、吹奏楽部でハープをされていらっしゃる高校生のようですね。

若い世代がハープに興味をもってくれるのは嬉しいですね♡

さて、

私の答えは…


「指先のケアは何もしない」です(笑)

私の指は、どの指にも血マメや水ぶくれはもちろん出来ていないし、固くさえなっておりません。
{F5C2E494-09A2-4ADE-8B77-A8B6D23D1DBD:01}
私の左手
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指先アップ
たくさん練習すれば指先の形が細くなく、丸くぼてっとふくらんできます。これで良い音がでます。でもマメはできません。
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私の右手
{D040B06D-90D5-49E3-BA3F-3A90591500C2:01}
親指アップ


学生時代は1日8時間練習×20年やってきましたが、指先に何も出来たことありませんし、今はハープ教室の経営の仕事が忙しくあまり練習できませんが、1~2週間ぶりに久々に弾いても痛くならないです。

私の指が特殊体質なのではなく、うちの講師の先生方や生徒さんも誰も血マメや水ぶくれは出来ないです。

ミヤビメソードでは、指の第一関節の力を抜いて、肩甲骨のあたりから腕を円運動させることで、テコの原理が働き音が遠くに飛びます。

だから、大きい音を出すために指に力を入れる必要は全くないのです。

ミヤビメソードでは、フォルテを出したい場合には上半身でなく下半身の重力を利用します。

これには、呼吸法も必要になってきますので中級以降で習います。

その技を習得すると、指先も痛めず、肩こりもなく、美しくコンサートホールに響く音をつくることが出来ます。

日本のハープ界の9割が血マメをつくるメソッドを推進していますが、欧米の一流ハーピストは血マメなどつくっておりません。

指関節で力まかせにはじくやり方を長年続けていてリウマチになった方、頚椎損傷になった方、手首負傷した方、たくさん見てきました。

若い世代の方々は、笑い事ではなく、身体を傷める弾き方を本当に真剣に見直さなければいけません。

身体に害を及ぼすうえに、音色も固くなり遠鳴りしません。

吹奏楽は、金管、打楽器が非常に大きい音量なので、素手で奏でるハープで音量的に太刀打ちするのは無理があります。

欧米のオーケストラですと、指揮者が「ハープが出てくるパートは他の楽器が弱く音量を抑えるように」と的確な指示をしてくれるので、力を抜くメソッドで十分大ホールに聞こえる音が出せます。

日本の指揮者の多くは、とくにアマチュアの場合は、「ハープ聞こえない!もっと強く!」と指示するので、ハーピストは血マメや水ぶくれを針で潰しながらバンドエイドを貼り、泣きながら弾かなくてはいけません。

日本の音大のハープ科では、血マメができないと一人前じゃないと怒る先生が多いそうです。

これは、どう考えても美しい音楽を生み出すべき人がやる行為ではないと思いませんか?

尋常じゃない文化を変えてゆけるのは、若い世代のハーピストしかいませんよ!!

ほとんどの人が疑問を持たないなかで、疑問をもったピノさんは感性豊かで将来有望な女の子だと思います。

もしご興味あれば松岡みやび著書「はじめてのハープ教本」(音楽之友社)ご参照ください。

近じかDVDも出版予定なので、独学でも手の動きを見られると思いますよ。

若い世代の方々には、ぜひ指先ケアに苦しまずにハープを楽しく練習してほしい!

と心より願っております(*^^*)