哲学書、芸術書、経営書、心理学書が主ですね。
小難しい本よりも、作者の実体験を素直にわかりやすく綴るジャンルが好きです。
本は、栄養素として体内に取り込まれてハーピストとしての根っこを太くしてくれるもの。
人に何かを伝える演奏家や教師の職業は基本「アウトプット」の仕事なので、
プライベートタイムに「インプット」をしておかないとバランスが崩れてしまいます。
「放出」と「充電」ですね。
学生のうちは楽器練習だけの充電でも良いですが、社会人になればそれだけでは足りない。
私は、
ハープの仕事が終わると毎晩4時間はインプットに費やします。
2時間が映画鑑賞、2時間(寝る前ベッドのなかで)至福の読書タイム。
目的は知識の収集ではなく、自分の感情表現の引き出しを増やすこと。
知識だけあっても、実はアウトプットが正しくできないんです。
人の批判は立派にできるけど、自分はなんもロクにできない…そんな風にはなりたくないじゃないですか(汗)
本をとおして作者の世界観を体感し、
感動と喜怒哀楽をもってワクワクする気持ちを味わう。
これが、自分の狭い殻を破って年齢に関係なく脱皮し続けるコツ!
いわば、タイムマシン。
文字で時空間を超えるのが、読書。
映像で時空間を超えるのが、映画。
音で時空間を超えるのが、音楽。
枝葉が違うだけで、根っこの部分は同じなんだな。
最近はインターネットの発達で暇さえあればパソコンか携帯かゲームをやってしまう人が多いようだけれども、
それでは情報量だけが増えて、イマジネーション(想像力&表現力)が乏しくなってゆくように思います。
一流の演奏家や俳優や経営者が、みなさん膨大な量の書物を読んでいるのはそうゆう理由だと推察します。
自分が感動を受ければ、必ず人に伝えたくなるから。
アイデアやモチベーションの源泉となる訳ですね。
教師の仕事とは、
誰かに聞いた知識の受け売りを横流しすることではなく、
あふれる感動とともに自分の血となり肉となった知識を伝えることだと思うから。
頭で理解した知識の横流しは、自分のデータ量に限界があるから人に出し惜しみしてしまう。
感動と共に体内に入った知識は、自然とあふれ出してきて留まることを知らない。
「みやび先生は、なぜ秘伝の部分まで誰にでも蛇口全開で教えちゃうんですか?!」とスタッフにも不思議がられるのだけれども(笑)
たぶん、知識を取り込むプロセスが普通とは違うからでしょう。←と、また秘伝公開(-。-;
本を読んで映画を観て「ふーん、そーなんだ。」と他人事で傍観していては意味がないのだ。他人の体験を自分自身の体験にすり替えてしまう「なりきり力」が必要なのです。
すなわち、
本や映画にもらった知識を、そのまま生徒さんに伝える訳ではない。
本や映画にもらった感動を、音として(音楽に翻訳してから)生徒さんや聴衆に伝えるという事です。