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「悟りの丸い窓、迷いの四角い窓」
このキャッチコピーのCMご覧になりましたか?

京都の源光庵の窓らしいですね。

禅の教えで、丸や円はおおらかな気持ちの象徴、四角は病気や苦しみの象徴と言われているそうです。

わたしは禅にも詳しくないし仏教徒という訳でもないのですが、世界中の様々なメソッドを学んでみて二十代でようやくフランスに行って円運動のメソッドに出逢ったときに、それまでの迷いが一切なくなりました。

指、手首、腕、腰、足、首すべてが円の動きをすることで身体の余分な力が抜けて、ハープが自ら鳴り響いてくれるようになったんですよね。

しかし円運動のテクニックは本場のフランス国内でさえ理論的に確立しておらずマニュアル本もなく、口伝えのため当時は数人のプロハーピストにしか知られていなかった。

この素晴らしい技術を世界中の人に広く伝えるために、自分なりの解釈で分析し自分の言葉で体系化してみたいと思いました。

直線的な動きをしたときは、指先に血豆ができたり、肩が凝ったり、すごく自分の身体が無理をしている。音も固いし、気持ちにもゆとりがなく焦る。

人間関係も、四角のように直線で線引きするとギスギスするし三角関係は嫉妬で苦しい。三角ピラミッド型の上下関係だと疲れる。

でも、円ならばみんなの力で広がってゆくので、自分一人で無理に頑張らなくても成功できる。競争して誰かに勝つ必要も負ける必要もないのですね。

まわりの人達を大切にしながら、自分らしく伸びやかに生きればよいのです。

だからストレスがなく病気になりにくい、という論理だと思います。

ハープの技術だけでなく、人間関係も円、心も円、ファッションも円。

「世界はまるーい。地球はまるーい。」

という歌にもあるように、

円は

スムーズにすべてがうごく平和のキーワード。

フランスで学んだ円運動の技術が、日本で生まれ育った私の解釈で心の在り方にまで発展し、音楽療法や癒しの分野で多くの方々に受け入れられるようになった経緯もおもしろいです。

(注:ミヤビメソードにおける「心の在り方が音色に関係する」という考え方は、相撲や芸道の心技体のようなもので、宗教的な意味合いはありませんが。)

窓というシンプルなアートで世の真理を後世に伝えた昔の人は偉いなぁ。

そして、世の真理はハープというたった一台の宇宙のなかにちゃんと存在するんだなぁ^ ^