8月最終日に行なわれたアイスリボン道場マッチ。台風の影響が心配されましたが、幸い天気は持ちました。しかし競合興行があった事や藤本つかさ再休業とかレギュラーゲストで自団体との兼ね合いで不参戦の選手がいた事もあったのでしょう42人と厳しい集客に。後楽園ホール大会後最初の道場マッチですし、10月の道場マッチチケット発売日でしたので、もっと大勢の人に現地観戦してほしかった面はあるのですが…、その分問題点算出の大会となってしまいました。

 

 

大会前に星ハム子がリングへ。右手の痛みを訴えていたが、精密検査の結果右第3中手骨基部骨折との事で23日の横浜大会まで欠場するのと発表がありました。この「まで」という表現が微妙で横浜で復帰なのか?それとも横浜まで欠場し27日のYMZでの真琴バースディマッチに万全の状態で出場するのか?がはっきりしません。そもそも中指とはいえ骨折で1ヶ月弱の復帰は割りと早い気もします。後日発表された今週末の大阪大会のカードを見てもそれ程リボンタッグ選手権に向けての動きはなさそうですので、しっかり治してから試合に挑んでもらいたいものです。

 

 

例によって参戦全選手が意気込みを語った入場式。全員が終わった後最後に登場したYuuRIが締めて大会をスタートさせたのですが、以前であればグダグダになるところをしっかり締めた辺りに王者としての風格と成長を感じ取れたのは私だけではないと思います。

 

さて第1試合は杏ちゃむにデビュー1ヶ月半の若菜きらりが挑んだシングルマッチ。これまでお出かけプロレスでは藤滝明日香(現・グリズリー藤滝)や海乃月雫相手にシングルを行っているきらりですが、公式試合でのシングルはデビュー戦以来これが2度目。しかもこの日から入場曲を一新して挑むだけに気合いが入っていたと思われたのですが…。

 

◆第1試合 シングルマッチ10分1本勝負
〇杏ちゃむ(4分56秒 腕固め→ギブアップ)若菜きらり×

 

 

この日は伊藤こーへーリングアナが他団体のビッグマッチに音響のお手伝いに行っていて不在。その為MIOレフェリーがリングアナ兼音響を担当したのですが、慣れない音響の仕事でテンパっていたのか、きらりの入場曲を流す時に道場マッチのオープニングソングを流してしまう事態に。それでもこの時は2度目でなんとか掛ける事ができました。その入場曲=ウイバナのサクラノオトになったのですが、じっくり聴かせたいのかワンコーラス流してからのリングイン。なんとなく咲蘭の「しゅっぽっぽ」を使い始めた頃を思い出しました。

 

 

今回MIOがリングアナを行って良かった点は現役のチャンピオンが登場した際に「第○代」とアナウンスしていた事でしょう。因みに杏ちゃむが保持するSGPシングルのベルトは第24代目の王者。本人によると過去にはアジャコングや志田光を始めそうそうたる選手が戴冠したそうです。今回は杏ちゃむ以外はアイスリボンのタイトルホルダーだけでしたが、もっとこのようなアナウンスメントも取り入れてほしいものです。

 

 

ゴングと同時にきらりは杏ちゃむにエルボーの連打を放っていきます。杏ちゃむも一発返すときらりは倒れかけますが、すぐに立て直してその後は打ち合いから再び連打を叩き込んでいくとドロップキックからコーナーに振ろうとしますが、逆に杏ちゃむがコーナーにきらりを振ると串刺しバックエルボーからきらりを座らせ顔面を踏みつけていきます。

 

 

しかしきらりはヘアホイップを側転で交わすとドロップキックから逆にコーナーで杏ちゃむの顔面を踏みつけていきます。きらりの新たな一面が見られると側転プレスからダイヤル固めに。しかし次の攻撃を狙ったところを杏ちゃむはカニバサミで倒して丸め込んでいくとフェイスロックに捕らえていきます。

 

 

きらりがロープエスケープすると背面ドロップキックを狙う杏ちゃむでしたが、きらりは足を出して阻止。ならばと足元を狙ってドロップキックを放った杏ちゃむ。倒れたところを顔面にもう一発放つときらりはドロップキック4連発で反撃。ボディスラムから逆さ押さえ込みを皮切りに丸め込みを連発していきますが、杏ちゃむは切り返してエビ固めの応酬に。

 

 

この応酬を返したきらりが突進してきたところで杏ちゃむはハイキックからヨーロピアンクラッチ。きらりが返すとジャックナイフへ。これも返されるとアームバーで締め上げるときらりはギブアップ。杏ちゃむが貫禄勝ちを収めました。

 

 

衝撃のデビューを飾ってから泣かず飛ばずの状態が続いているきらり。新人だから仕方ないという考えもありますが、案外多いのがギブアップの数。お出かけプロレスを含めると12戦中これで5回目になります。それだけに絞め技に対しての耐性を強化していくことは必須案件になってきそうです。試合時間も公表されていない川口たたら祭りのマットプロレスを除けば過去最短。それだけ杏ちゃむのここ一発の絞め技の強烈さを物語っているのですが、もっとやれる選手と思っているので、この先の巻き返しに期待したいところです。