昨日の藤本つかさ生誕祭興行については後日振り返る事にして、先月27日のアイスリボン横浜大会のセミ・メインを順次振り返って行きたいと思います。

 

セミファイナルに行なわれたのは真白優希に真琴のマネージャーである松澤さんと4年7ヶ月ぶりの参戦となった米山香織が挑んだトライアングルリボン選手権。ある意味一方的に遺恨を持っている松澤さんが自ら勝つ為に「大物を連れてくる」と呼び込んだのが所属するYMZのボス・米山。ここまで3Wayでは絶対的な強さを誇っていた真白ですが、この大ベテランの曲者は若き絶対王者を超える巧者ぷりを発揮していきました。

 

◆第4試合 トライアングルリボン選手権試合 15分1本勝負
[推薦者]○米山香織(9分3秒 エビ固め)松澤さん×[挑戦者]  ※もう一人は[王者]真白優希

 

 

米山の魅力は入場の段階から周りの空気を一変させるところだと思います。リングサイドをタオルを振り回しながら一周しコーナーへ。この空気感はベテランならではのものがあります。所属選手だけでなくこの大会に参戦している若手選手にも参考にしてほしいです。

 

 

御年61歳の松澤さん。世代とはいえ入場曲が『青い珊瑚礁』というのは一種の違和感を感じます。コスチュームカラーも緑ですし、むしろ演歌・歌謡曲系か真琴に頼んでK-POPを使った方が合っているように感じます。

 

 

黄色いベルトを誇らしげに持ってポーズを取る真白。米山がいてもそれ程緊張してないように見えるのは松澤さんが相手の一人だったからでしょうか。

 

 

タイトルマッチで松澤さん用の「生活用品の使用が認められる」ルールが必要なのかは微妙な気はしましたが、米山共々真白への握手は拒否。ゴングが鳴っても松澤さんは相変わらず真白の事が許さないと主張。真白をロープに走らせると合体キックから「プロレスでハッピー、アイスリボン!」を叫んでいくYMZチームというのもおかしな気はしましたけど。

 

 

しかし再び真白を走らせて合体攻撃かと見せかけて米山は松澤さんを丸め込み。この辺り策士らしさが出ています。当然松澤さんは米山に猛抗議。再び串刺しトレイン攻撃を見せるもののまたも米山は松澤さんを丸め込んでいきます。あくまでも3Wayですので当然と言えば当然なのですが。松澤さんが不満を露わにしていくうちに真白が反撃しますが、松澤さんは蟹挟みから浣腸攻撃でロープにもたれさせるとフライパン攻撃からカンパーナを決めていきます。

 

 

ただいくらジムトレまでしてるとはいえ一回りしてまで真白を吊り下げるのはかなり厳しかったようで、そのままリングアウトすると代わりに米山が入ってきます。ここで真白は膝カックンからドロップキックを放つとキーロックへ。これを松澤さんがフライパンを叩いてカットしますが真白がやり返して排除。米山はモンゴリアンチョップからセントーン。入ってきた松澤さんがカウンターのボディアタックで米山を浴びせていきますが、米山の蹴り足をキャッチして自らも蹴ろうとしたところ足がつったか転倒してしまいます。ただその際の「骨折したかも」はフリで米山が心配そうに覗き込んだところを三角絞めにしていきます。

 

 

真白がカットに入ると今度は米山と松澤さんでモンゴリアンチョップを交互に真白に浴びせていくかと思いきや松澤さんは米山にも放つと2人まとめてスタナー。しかし串刺しブロンコバスターは2人とも避けると米山と真白で無限ループの丸め込みの応酬へ。真白は必殺の特盛クラッチを決めますが松澤さんがカットすると足蹴にしていきますが、真白は目突きからの押さえ込みへ。ロープに走ったところを松澤さんが捕らえると吊り天井の体勢に米山がジャックナイフで合わせていきます。

 

 

これを返した真白は再び目突きを狙いますが、米山と松澤さんはこれを阻止するとコーナーで逆さ釣りにして松澤さんがブロンコバスターで完全にロック。これで真白を押さえ込んで喜んだ松澤さんの隙を突いて米山が背後から丸め込むと3カウントが入り米山がトライアングルリボン第46代王者になりました。

 

 

試合後泣き叫ぶ真白を尻目に喜びを表す米山。普段は冷静に相手の動きを見ながら仕掛けどころを押さえて勝負する真白にしては仕掛けが早かったですし、この曲者2人を相手に普段とは違う闘いを強いられた感はありました。米山からすれば松澤さんが必要以上に真白にブロンコバスターをしていた事で気持ちが冷静になれたような感じでしたね。無論ミイラ取りにミイラにされた松澤さんは真白のベルトを引っ剥がした事に満足していたようですけど。そうなるとこのタイトルマッチの狙いはそこだったのかなという疑問も感じてしまします。

 

 

 

 

勝利した米山は「改めまして、第46代トライアングルリボンチャンピオンの米山香織でーす!私がベルトを獲ったということは、アイスリボンさんでの防衛戦はもちろん、私はゴキゲンなプロレスYMZというのをやっているんですけど、そこでも防衛戦をやっていきたいと思います。このベルトを使って、たくさんのみんなをプロレスでハッピーで、ゴキゲンにさせるぞーっ!」とアピール。そもそもにおいて得手不得手の問題でキャリア上位の所属選手がこのタイトルを狙いにいかない現状ですし、YMZの準レギュラーでもある真白が自ら流出させてしまった責任から取り返しに行く事になるのでしょう。後楽園ホールまで1ヶ月を切っていますからそこに向けてリベンジを挑んでいくのか?それとも米山が王者権限でYMZで誰かを捕まえてタイトルマッチを行うのか?今後の展開が気になる結果になりました。