6日のアイスリボン道場マッチ。この日のメインに組まれたのには2週前の後楽園ホール大会でICE✕∞王者に返り咲いたYuuRIがタッグ王者・トトロさつき、YuuRIに憧れを持つ咲蘭とタッグを結成。対角にはYuuRIが次期挑戦者に指名した海乃月雫、タッグの次期挑戦者・星ハム子が柳川澄樺とのタッグで登場。YuuRIと柳川は同日デビューですから対角に立つのは解らなくもないのですが、YuuRIと咲蘭は14日にトライアングルリボン選手権でお互い真白優希に挑戦する事が決まっています。この微妙なマッチメイクのアヤが試合に影響をもたらす事になりました。

 

 

◆第4試合 6人タッグマッチ20分1本勝負
YuuRI&トトロさつき&×咲蘭(17分59秒 ドラゴンスプラッシュ→片エビ固め)星ハム子&柳川澄樺&海乃月雫○

 

 

所属選手に挟まれる形でリングインした柳川ですが、いつものようにアウフグースパフォーマンスを行いました。ただ今までと違うのはこれまでメキシコ観光のベルトをマットに置いていたのを、この日はUWA世界ライトヘビー級のベルトを襷掛けにしてメキシコ観光のベルトを腰に巻いてのパフォーマンス。近々ライトヘビー級の防衛戦もありますし、そろそろ意識もしてくるのでしょうか。

 

 

今回赤コーナー側はそれぞれ2種類の画像をアップしてみました。それぞれインパクトのあるものですが、特にトトロはベルトでハム子を威嚇。かなり意識はしていたようです。YuuRIも前の試合の神姫楽ミサ同様に普段の決めポーズの前後に観客に向けたポーズを取るのがポイントだと思っています。こういうのってアイスの所属選手にはまずいませんからね。やはりポイントは高いと思います。

 

 

もはや定番となった6人タッグでのハム子の奇襲で始まった試合。正直17年目団体最長老が奇襲を仕掛けるのはどうかと思うのですが、そのまま「お・し・り・だー」を仕掛けるものの咲蘭に蹴っ飛ばされ未遂に。逆にトトロ達に喰らってしまいます。

 

 

トトロと咲蘭の攻防へ。ボディスラムの掛け合いに勝った咲蘭は手の甲へのフットスタンプへ。しかしハム子もコーナーでの腹ウオッシュで応戦し柳川と交代。海乃を加えて太鼓の乱れ打ちから咲蘭の顔面を踏みつけていくとここも海乃が合わせていきます。

 

 

背中へのエルボーの連打からフルネルソンに咲蘭を捕らえていく柳川。咲蘭がロープエスケープすると後頭部へランニングニーを叩き込んでいきます。咲蘭もコーナーに振られるのを嫌い逆に柳川をコーナーに振りますが、柳川はトップロープから咲蘭を首4の字に。更にスピンキックからネックブリーカードロップを放ちますが、咲蘭も柳川のボディスラム狙いを堪えて低空ドロップキックを放つとトトロに交代していきます。

 

 

エルボーの打ち合いに入ろうとしたトトロに対して「私達アイスリボンファミリーじゃないですか。」と共闘を誘う柳川でしたがトトロは付き合わずエルボーを打ち込むと背中への踏みつけに。更にコーナーでのトレイン攻撃を狙ったトトロの背中に乗っかる柳川。当然逆襲を喰らってしまいます。

 

 

柳川もバックスピンキックからダブルニーを決めて応戦するとハム子に交代。激しいタックル合戦から突っ張り攻撃を見せたハム子でしたが、ロープ際でトトロはラリアットを放つとハム子のお株を奪う四股踏み式ラリアットへ。これにはYuuRIが柳川にドラゴンスリーパー、咲蘭が海乃にパロ・スペシャルで合わせていきます。

 

 

ハム子がロープエスケープすると担ぎ上げようとしたトトロでしたがハム子は抵抗すると前後のラリアット乱れ打ちに。それに対してトトロも突っ張りで応戦しタックルで倒すとボディプレスを決めてYuuRIに交代します。ドロップキックから串刺しバックエルボー、ネックブリーカードロップと畳み掛けるYuuRI。ブレーンバスター狙いをハム子が堪えるとバックの取り合いに。ハム子が走り込んだところをトラースキックで止めたYuuRIが延髄切りを放ちますが、ハム子は腹タックルで応戦すると柳川を呼び込み合体バックスピンキックを狙いますが足が届かず柳川ののみヒット。強引にカヴァーに入り海乃に交代します。

 

 

ドロップキックを連発した海乃はロープ際でランニングニーを決めると場外に出てジャンピングキックへ。しかしYuuRIは海乃を胴締めスリーパーに捕らえギブアップを迫ります。ハム子がカットに入るとブレーンバスターを狙ったYuuRIですが逆に海乃がサイドバスター気味のブレーンバスターを決めるとSTFから裏STFで絞め上げていきますが咲蘭がカット。フィッシャーマン狙いを堪えたYuuRIがブレーンバスターを放ちカヴァーを海乃が返すと咲蘭に交代していきます。

 

 

ドロップキック3連発を決めた咲蘭。エルボーを連打していくと海乃が担ぎ上げたところをおんぶスリーパーに捕らえます。海乃もDDTからドロップキックで応戦。しかしロープ際でYuuRIが動きを止めると咲蘭と共に素早い動きで海乃を翻弄すると合体ドロップキックを放っていきます。しかし2人はトライアングルリボン次期挑戦が決まっている同士。咲蘭が蟹挟みでYuuRIを海乃の上に倒すとその上からフットスタンプを投下した咲蘭。ただそこはタッグ戦ですからトトロのラリアット、YuuRIがバズソーキックでアシストすると咲蘭はレッグドロップを投下。しかしコーナーに上ると柳川が食い止めバッククラッカーからハム子の腹ザードで海乃のアシストに入ります。

 

 

海乃はこの流れでフィッシャーマンスープレックスを決めますがトトロがカット。ならばとスピアー狙いもトトロがラリアットで排除すると咲蘭がセカンドロープからダイビングフットスタンプへ。カヴァーを返されるとYuuRIを呼び込みますがYuuRIのハイキックは海乃が交わして咲蘭に誤爆。これで流れを変えた海乃はブレーンバスターからドラゴンスプラッシュで3カウントを奪い18分近い闘いに終止符を打ちました。

 

 

大半が前哨戦という中で最後は海乃が上手くYuuRIと咲蘭の立ち位置を利用した結果を導きました。最近のアイスリボンのマッチメイクを見るとタッグチームを育てたい意図が見えるのですが。こういう前哨戦的な闘いで本来対角に立たなければならない立場の選手を横に立たせるのは、そこで相手を研究するという意味合いがあるものの、一つ間違えばこのような結果も生んでしまいます。もっとその辺りは意識してほしかった思いが沸き起こる試合でしたね。

 

 

試合後海乃が取ったマイクを奪った咲蘭は「YuuRI!お前、ふざけんなよ!この恨み、7月14日の新木場大会、トライアングルリボンでぶっ潰してやる!」と苛立ちを隠せない様子でタイトルマッチでの鬱憤晴らしを誓いました。この光景は王者・真白優希はどのように見ていたか気になるところです。

 

 

マイクを取り戻した海乃は「勝ちましたーっ!」と叫ぶとYuuRIに対して「YuuRI!お前、沢山✕2防衛戦がしたいって言って、7月14日はトライアングルリボン挑戦って、私とのICEはいつやるんだよ!早くやりてえんだろ!」と先にトライアングルリボン選手権の挑戦が決まったYuuRIに日程を急かします。

 

 

YuuRIは「まあまあ…勿論自分も早くやりたいんですよ。でもね、自分は海乃とはいろいろあったじゃん。だから海乃とは特別な場所でタイトル戦がしたい。それはどこかって、もちろん8月24日の後楽園ホールでしょう。だから8月24日まで、待ってくれますか?」と日程を提示します。YuuRIが27日の横浜大会を自団体の興行で出られないのでトライアングルリボン挑戦が14日に決まった時点で後楽園ホールでのタイトルマッチはほぼ決まっていたようなものですが…。

 

 

海乃は「しゃーなしな。待ったるわ。そこまで。楽しくやりましょうや。」と受諾。YuuRIも「ありがとうございます。そしたら8月24日、後楽園ホールでYuuRIvs海乃、タイトルマッチで熱い戦いしましょうや。」と応じますが握手は海乃が拒否。早くも心理戦が展開されていた感はありますが、締めが苦手なYuuRIにプレッシャーを与えていたフシもあるようです。

 

 

観客を立たせるガンバレ☆プロレス方式で締めのコールを行ったYuuRI。14日勝利すれば所属外選手では初のグランドスラム達成するだけに、その対策が出来ているのか気になるところです。メイン以外でも14日の新木場大会に向けて気合の入ったところを見せた選手が多かっただけにより多くの人に見届けてほしいと願いたいです。