昨日の振り返りは後日じっくり行うとして前回のアイスリボン道場マッチの振り返りが1試合残っていたので先にそれから振り返ります。

 

先月29日に行われた道場マッチのメインには後楽園ホールで復帰したトトロさつきが藤滝明日香との『ドンドコどすこいーず』で参戦。対角には後楽園でICE✕∞のベルト連続挑戦に失敗した星ハム子が同じ道産子(江別出身)の大空ちえと組んで立て直しを図ります。大空がPOP選手権を控えているのですけど、有資格者の藤滝にはこのベルトも意識してほしかったのですが、それ以上にハム子がトトロを意識した闘いを展開していく事になりました。

 

◆第4試合 タッグマッチ 20分1本勝負
×トトロさつき&藤滝明日香(12分21秒 女の執念)星ハム子○&大空ちえ

 

 

大空のリング上げにはAKARIとYappyの『BLACKFIRE』の2人。AKARIは同門ですから当然でしょうけど、そこにYappyが絡む辺り絆の強さを感じました。ハム子がジュリ扇とコスチュームを青にしたのは大空に合わせたのでしょう。

 

 

トトロにとっては道場マッチの復帰戦。そこで藤滝と組むというのは様々な思いがあると思います。藤滝の成長を促す為には対戦相手も揃っていますけど、後楽園に続いて組むことで何かしらのものを感じたい思いも強かったように思います。

 

 

本来ならハム子達が奇襲を掛けるのは見慣れた光景(なんならネタバレですが昨日も)ですが、この日はドンドコどすこいーず(ドンどす)が奇襲を掛けると早くもロック・ユー攻撃に。当然ハム子が黙っておらず大空と「北海道はでっかいどー」とアピールすると「お・し・り・だー」へ。この辺りはハム子のベテランらしさですかね。

 

 

更に北海道名物を言いながらエルボーを打ち込むハム子と大空。ところが大空がラーメンと言ったところで早くもネタ切れ状態。幾らでもあるんですけどね。そこを突いてトトロがダブルラリアットを「たこ焼き」と叫んでぶっ放すと「北海道がなんぼのもんじゃい」と敵に回します。こうなるとこの日のパートナーが海乃月雫でなく三重県出身の藤滝だったのが勿体なかったかな。この日はチーム重視という部分がありましたからね。

 

 

そのまま大空の背中にトトロが乗ると藤滝加わり170kgを背にすることに。しかし大空をこれを耐えるとエプロンに出ての腕十字に。更にドロップキックから串刺しバックエルボーを放つとコーナーに振られてからのトトロの突進を避けてロープ渡りからアームホイップを放ちますが、トトロは倒れずロープ際でのラリアットで反撃。ボディスラムを決めると藤滝に交代します。

 

 

タックルからジャンピングプレスを決めた藤滝。一気にアルゼンチンバックブリーカーへ持っていき解除するとキャメルクラッチから左の手足を絞め上げるサブミッションを見せていきます。最近ルチャ練習を強化しているような藤滝らしい攻撃を見せますが、ハム子がカットに入ると大空を担いで藤滝に投げつける荒業に。ダブルのエルボードロップから大空を藤滝に押し込むなど、無双状態になると大空もエルボーの打ち合いからタックルで藤滝を倒すとハム子に交代していきます。

 

 

ボディプレスからエルボーの連打を放ったハム子ですが、藤滝はパワースラムからボディプレスでハム子を潰していくとそこにトトロが加勢していきます。これには藤滝もダメージを負ったようで動きが緩慢になったところをハム子が捕らえると負傷欠場した藤本つかさの得意技である卍固めを大空のアシストで決めていきます。トトロがカットすると今度は飛翔天女ポーズからの背面ドロップキックでダメを押すと腹ウオッシュから腹ザードと自らのムーブへ。しかしこれは藤滝が熊手パンチで阻止。どうも第1試合のしのせ愛梨紗といいシャイニングは阻まれる傾向があったようです。

 

 

今度はカナディアンバックブリーカーでハム子を担いだ藤滝。大空が「なまら、なまら」とグーパンチでカットすると藤滝はハム子にラリアットを放ってトトロに交代します。

 

 

トトロは串刺しラリアットを放つとハム子とタックル合戦に。これを制すると担ぎ上げようとしますが、ハム子が抵抗するとエルボーの打ち合いに。ハム子がロープに走ったところを藤滝がカットしサンドイッチボディアタックを狙いますが、これはハム子のお家芸。避けられ誤爆になると大空がダイビングタックルを放ちハム子がラリアットでトトロに追撃します。

 

 

ハム子がコーナーに上がったところを藤滝がカットに入りトトロがハム子を担ぎ上げますが、ハム子は着地すると今度ばかりと腹ウオッシュの連打から腹ザードへ。このカヴァーを返したトトロがラリアットで反撃すると藤滝のランニングバックフリップのアシストを受けてカミカゼに。そこから一気に動くこと雷霆の如しの体勢に入りますが、ハム子は切り返して丸め込むと女の執念でトトロから3カウントを奪取。ハム子がシングルの王座戦の鬱憤を晴らすと同時にトトロにとっては痛恨の復帰後連敗スタートとなりました。

 

 

勿論キャリア差もありますから当然の結果なのかも知れません。ただ先日ハム子がYuuRIに敗けてベルトを獲れなかったとなると、こういうハウスショーの興行でもトトロや藤滝にはハム子を倒すという意識はもっとあっても良かったようにも思えます。ただ最後の場面でハムロールではなく奥の手である女の執念を出したところにハム子の決意を感じたようにも思えました。

 

 

そのハム子は試合が終わると早速「おい、トトロさつき!」と行動を起こします。

 

 

「単刀直入に言う。リボンタッグのベルトほしい。今すぐほしい。イベントプロレス、地方でのプロレス、続々決まってきていて、私、チャンピオンとしてアイスリボンを広めていきたいんだよ。もちろんパートナーは真琴さん。真琴さんには思いは伝えてあります。むこまこでリボンタッグのベルト、挑戦表明します!」と再びベルトへの挑戦をアピールします。まだ公表はされてませんけど、ハム子のことですから地方興行のオファーがあるのでしょう。ただ昨年10月に娘のいぶきがベルト挑戦をアピールした際に今は自分が出ていく時ではないとしていたハム子が先輩の真琴と組んでの挑戦には多少の違和感があります。直接負けてはないですが、前回ベルトを奪われたのはYuuRIと同期の柳川澄樺と神姫楽ミサ。真白優希も彼女らと同期ですが、ハム子の現在地としてはこれら“ズッコケ三姉妹”に敗けない若手を育て上げていくこと=タッグを組むことが専決事項のように思えます。大空も同じ2020年デビュー組ですしね。

 

 

前回まなせゆうなとタッグ王者になった際には真琴とハム子に敗れているトトロ。「私さあ、こないだ後楽園ホール大会があって、ずっと悔やんでいることがあって、自分のケガがなければ、自分の復帰戦じゃなければ、セミファイナルでこのベルトを懸けてタッグのタイトルマッチやってたんちゃうかなって、そう思うとめちゃくちゃ悔しいですよ。」と心境を吐露します。その上で「だから私も今すぐにでも、このベルトを懸けてタイトルマッチがしたい。いいですよ、やりましょう。なるべく早い日程がいいですよね?」と受諾した上で逆にハム子に迫ります。

 

 

ハム子が「もう次じゃない?次!」と答えるとトトロは「7月14日のアイスリボン新木場大会でこのベルト懸けて戦いましょう!いいですよね?」と提示するとハム子も「よろしくお願いします。」と応じて握手をしました。

 

 

その後ハム子は「勝ちましたーっ!リボンタッグ王者のトトロさつきから勝ちましたーっ!ああ、気持ち良い。勝つって本当に最高!」とトトロを挑発。既に心理戦は始まっているようですが、その後エンディングでチケットのアピールをしていましたけど、それからあまりアピールがありません。恐らく新木場ではメインになると思われるのですが、トトロや海乃が配信を積極的にしているのですけど、他はそれ程の動きがありません。最古参のハム子がその先を見据える前にまずは目先の大会を満員にすろ努力をしてほしいです。

 

 

6月最後の道場マッチはレギュラーゲスト不在の中で咲蘭やハム子が動きタイトルマッチが決まる新展開を見せました。新木場大会は後楽園の直後の通常興行で注目度は高いはず。そこにタイトルマッチ2本は相当強力なのですが、どれだけ集客があるかは未知数なところがあります。各所属選手が残り一週間でどう訴求していくのか?何かしらの隠し玉があるのか?現状に満足しない動きを見せて後楽園がフロックでないというところを示してほしいと願っています。