いよいよ今年3回目のアイスリボン後楽園ホール大会が今日11時半に幕を開けます。所属選手が全員揃う訳でもありませんが、アイスリボンの新章を開けるのに相応しいカードが揃ったと思います。この大会を終えた後どんな風景が見えるのか?まさに18周年の記念大会に相応しい攻防を各試合で期待したいです。

 

 

◆第1試合 タッグマッチ15分1本勝負
Yappy&光芽ミリア(SEAdLINNNG) vs 神姫楽ミサ(JTO)&しのせ愛梨紗

◎光芽がまだデビュー3戦目。SEAdLINNNGにレギュラー参戦している神姫楽でさえ対戦は初めて。ただ普段から出稽古で一緒に練習しているだけにどんな選手かは把握している筈。これがホームであれば自ら勝負に出るのでしょうけど、アウェイとなるとYappyが勝負に出る手か。昨日は連携プレイで勝利した神姫楽と愛梨紗ですが、光芽が勝負に出ればともかくYappyだと厳しいかも知れません。特に愛梨紗が勝負に出るとなると現状Yappyには決め手に欠ける部分はあるだけに苦戦は免れないでしょう。如何に光芽狙いで勝負を賭けられるかがポイントになりそうです。

 

◆第2試合 6人タッグマッチ20分1本勝負
トトロさつき&まなせゆうな(ガンバレ☆プロレス)&藤滝明日香 vs 杏ちゃむ(信州ガールズ)&海乃月雫&古川奈苗

◎トトロの復帰戦はあの藤滝を谷に突き落とした3月の新木場以来のまなせ・藤滝との重量級タッグ。対角には対照的な関節技を得意とする3人が集まった個性の塊の闘い。前回の後楽園で古川の自力初勝利を献上している藤滝としてはお返しをここでしたいところでしょう。ただ勝負はやはりトトロに委ねられると思われます。そうなると古川では役不足で海乃が勝負を賭ける可能性は高いです。杏ちゃむも今回スケジュールを調整しての参戦でしょうからここは見せ場以上のものは出したいところ。トトロの欠場だけでなく選手層の問題もありタッグ戦線が膠着状態になっていますから、ここで動きがあるような展開となるかが見ものです。

 

◆第3試合 タッグマッチ20分1本勝負
中島安里紗(SEAdLINNNG)&真琴 vs 咲蘭&長谷川美子

◎今中島の引退ロードで対戦希望が殺到している中、咲蘭と長谷川にとってとても貴重な機会が与えられたと思います。昨日の咲蘭は普段通りのように感じましたが、その前日のSTARDOMで普段使わない技を出したのはこの2人相手を意識したものかも知れません。それが見られるかに期待したいところ。長谷川にとってもフリーになり前後に古巣の選手が試合をする中でこのような対戦が組まれた事に感謝しつつ、自ら今出来る全てを出し尽くしてほしいと願っています。中島と真琴は若手の頃に組んだ事があるようですけど、最近は先日のSEAdLINNNGで絡んだ程度。とはいえ相手関係を考えれば誤爆がない限り問題はなさそう。中島にとってこれがアイスリボンの後楽園大会はラスト。次の試合の藤本に良い形でバトンを渡す闘いを見せてほしいです。

 

◆第4試合 IWGP女子選手権試合 60分1本勝負
[王者]岩谷麻優(スターダム) vs 藤本つかさ[挑戦者]

◎藤本がSTARDOMとの禁断の扉を明けベストフレンズが圧勝した事で実現した岩谷とのシングル。実行委員会の許可が下り新日本プロレスから永田裕志氏が立会人として来場する形で行われるタイトルマッチ。シチュエーションを考えれば岩谷の防衛が予想されるのですが、初のアウェイでの防衛戦な上に前日夜興行からの連携で慣れないお昼の闘い。若手の時にアイスの若手興行に出たり、7年前にはバトルロイヤルの残り3人で藤本と対峙したりはしてますが、この状況で簡単に勝てる相手ではありません。藤本としてもこれまでこの流れで苦杯をなめた事は数しれず。それだけにそこを打ち破る闘いをホームで出来るのかに注目したいところ。藤本はこのベルトを奪取した場合、現状を変える興行も考えているとか。岩谷が守るとその改革は難しくなるようにも思えるだけに、結果が大きくこのベルトを変えていきそうです。

 

◆第5試合 トライアングルリボン選手権試合 15分1本勝負
[王者]真白優希 vs ウナギ・サヤカ[挑戦者] vs 紫雷美央[挑戦者]

◎極めて稀有なメンバーによる3Wayの大一番。そもそも真白としては元々がウナギとここでタイトルマッチをやりたい思いが強かった筈。しかしウナギはOZアカデミーでの抗争から美央しか眼中になかった為美央が巻き込まれた形に。ただ美央も史上2人目となるレフェリーでのトライアングルリボン戴冠に調整は余念がない様子。しかしここまで3Wayでは圧倒的な強さを誇っている真白が巧者ぽさを出せば防衛も難しくはないかなと思っています。確かにこれまでにない長身の選手が揃いましたから特盛クラッチは効かないでしょう。それでもウナギと美央がやり合う展開になれば漁夫の利を得る可能性は大いにあると思われます。休憩は挟むもののSTARDOMのファンも見守ると思われる大会。ウナギが自主興行開催を発表した直後だけにガチで獲りに行くでしょう。それだけに真白が流出阻止して明後日のEVEのシングルベルト挑戦に弾みを付けられるか期待したいです。

 

◆第6試合 株式会社Compass Presents ICEx∞王者決定戦 時間無制限1本勝負
[Aブロック優勝]星ハム子 vs YuuRI(ガンバレ☆プロレス)[Bブロック優勝]

◎逆転で決勝進出を果たしたハム子とほぼ順調に勝ち上がったYuuRIの初シングルがベルトを賭けた闘いに。お互い前王者・星いぶきに敗れてからの再挑戦という形にはなります。当然キャリア等を考えればここではハム子は敗けられないところでしょう。ただYuuRIもその一代前の王者として勝たねばいけない試合だと思います。昨日の負けもハム子のアシストがあっての事。そう考えると理論的にはYuuRIには勝てる可能性はかなりあるように思えます。ポイントはYuuRIがハム子のダイブを避けられるもしくは弓李のように切り返せる気迫があるかどうか。それが勝負の生命線になるようにも思えます。ある意味このタイトルマッチが今回メインで行われる意味を噛み締めて、今後もっと世間に広められるように新王者には望みたい。そのような攻防を見せてほしいです。

 

 

旗揚げ18周年記念大会として行われる今回の後楽園ホール大会。試合内容だけでなく闘いを通じて新たな流れが起きる事を願わずにはいられません。