先々週のアイスリボン道場マッチでは中堅の試合でICE✕∞王者決定リーグ戦が組まれていました。このリーグ戦がこの後行われる決勝戦以外10分1本で行われたのは通常興行だけでは消化出来ず道場マッチで行ったから他ならないでしょう。元々アイスリボン道場マッチの基本ルールでメインイベント以外はシングルは10分、タッグは15分と定められているからです。そんなリーグ戦もこの道場マッチと翌日の川口大会が最後。この日の道場マッチでも2試合が行われました。

 

まずはBブロックのYuuRIと藤滝明日香との対戦。咲蘭、Yappyと連勝中のYuuRI。翌日のまなせゆうなとの同門対決に向けてここは取りこぼせないところ。藤滝とは昨年末にタッグのタイトルマッチを行った実績もありシングルでも返り討ちをしたいところ。一方で藤滝は既に2敗していてリーグ戦敗退が決定(1引き分けあり)。しかしここでは爪痕以上のものは見せたい試合です。しかし半年前よりテクニックが増したYuuRIはここは通過点と見ていたようです。

 

◆第2試合 ICE×∞王者決定リーグ Bブロック公式戦 10分1本勝負
○YuuRI(8分4秒 胴締め式ドラゴンスリーパーホールド→ギブアップ)藤滝明日香×
 

 

『希望のリング』で赤担当の藤滝。思えば同様のプロジェクトデビューだった志田光もデビュー当初から赤がイメージカラーでした。藤滝が将来スーパースターになれるように精進していくのを見守りたいです。

 

 

アイスリボンのスーパースターを自負するYuuRI。聞くところによるとベルト奪還まで禁酒しているそうです。この前日にも杏ちゃむのイベントを行ったのですが、一滴も呑まなかったそう。それだけこのベルトに対する思いが所属選手異常に強いのでしょう。

 

 

握手と見せかけてYuuRIが藤滝の手を巻き込んで首固め。本来なら逆の形にするのが定石なのですが、これは藤滝にとっても意表を突かれた形だったでしょう。その後もYuuRI主導で攻めていきますが、藤滝は体格差で攻撃を阻止するとロープにYuuRIを括り付けるとロープワークから背面ボディアタックを5連発してからジャンピングプレスを放っていきます。

 

 

ラリアットを狙った藤滝ですが、YuuRIはこれを避けると藤滝はYuuRIをコーナーに振りますがエプロンに逃れたYuuRIは藤滝をスリーパーに捕らえます。リングに戻ると串刺しバックエルボーからネックブリーカードロップを放ったYuuRI。藤滝がカヴァーを返すと再びスリーパーで絞め上げていきます。

 

 

藤滝がロープエスケープするとYuuRIはランニングエルボーを狙いますが藤滝はこれを交わすと脇固めに捕らえます。YuuRIが反転して解除すると蹴り足を捕らえてバックブリーカーに持っていく藤滝。

 

 

振り落としてカヴァーに入った藤滝はこれを返されるとキャメルクラッチからアームブリーカーへ。YuuRIがロープエスケープすると担ぎ上げようとしますが、YuuRIはスリーパーに切り返し。藤滝がコーナーで解除するとYuuRIはハイキックからミサイルキックへ。

 

 

藤滝はこれを返すとエルボーを打ち込みYuuRIの返しを阻止していきます。YuuRIはトラースキックで反撃しますが、藤滝は熊手パンチの連発で反撃しダブルアームバスター狙い。YuuRIはこれを堪えると打撃を絡めていきますが、藤滝はラリアットで応戦するとランニングバックフリップへ。

 

 

リバーススプラッシュを放った藤滝。これを返されるとラリアットを狙いますが、YuuRIはこれを交わすと胴締めスリーパーに。粘った藤滝ですが、耐えきれずにギブアップ。YuuRIが3連勝で決勝進出へ王手を掛けました。

 

 

体格差を上手く利用したYuuRIの作戦勝ちと言っていいと思います。藤滝も最近会得したサブミッションで応戦するなど新境地を見せましたが、肝心なパワーファイトは封じられていましたね。この辺りは大きな選手との対戦も多いYuuRIが考えて策を練ったと思われます。そういう意味ではフィニッシュへの流れは上手く嵌った感はありました。以前はこれを粘りきった事もある藤滝でしたが、それをさせなかったYuuRIの執念が勝っていたと言っても過言ではないと思います。期待されている藤滝ですが、この辺りが伸び悩んでいる要因のようにも思えました。

 

 

試合後声を掛けたYuuRIに対して一旦は握手を拒否した藤滝。最終的には応じていましたが、よほど悔しかったのでしょう。翌日には芦田美歩との同期対決に敗れシングル連敗を喫し厳しい週末に。後楽園ホールではタッグ王者チームと合体しての闘いですが、相手は関節技が得意なメンバーが揃いました。今回はスリーパーだけでしたが、それ以上に厳しい攻撃にどう対処するか注目したいです。

 

 

勝ったYuuRIは満を期して翌日のまなせゆうなとの闘いに挑みましたが結果はドロー。それでも決勝進出を決めて後楽園ホールのメインで星ハム子と対峙することに。結構プレッシャーも掛かっているようですが、ハム子のスタイルを崩すような展開に持っていければ10ヶ月ぶりの王者復権も十分ありえると思います。どんな闘いを挑んでいくか楽しみにしたいです。