ここからは1日に行われたアイスリボン道場マッチを振り返っていきます。

 

 

上野大会から2週間。中間に大阪大会が入りリーグ戦にも動きがありました。そんな流れを受けての道場マッチでしたが、所属選手が少なく集客面の不安はありましたが52人と前回よりも若干の増加。とは言っても前売・予約は芳しくなかったようでリングサイド2列で後ろに伸ばす感じの座席設定で見た目入っているように見えますが現実にはフルハウスの半分以下です。昨秋新会社設立の際には勢いを感じたのですが、最近はそれもトーンダウンしている感は否めません。正直そろそろネオプラス主導からリベリオンス主導の運営に切り換えるべきなのではと感じてしまっています。

 

この日は星いぶきが母親に帯同して北海道に帰っている上に、海乃月雫の復帰でトトロさつきが入口横のドリンクカウンターの番をしていた関係もあり前説はなくいきなり入場式から始まりました。そう言えばこの日はリングアナ研修生と以前紹介された杏樹宝さんの姿はありませんでした。千春リングアナが前日にネオプラスを退職しましたし、本人も様々な活動をしているので難しいのかも知れません。全てはこの週末には明らかになりそうですが。

 

 

この日の挨拶はリーグ戦最終戦を控えた神姫楽ミサ。対戦相手の藤本つかさに勝って藤本とアイスリボンに対して言いたい事があるので今日は絶対に勝ちたいと思いますと気合いの入ったところを見せていました。ここのところリーグ戦の選手2人が挨拶するケースが多かったのですが、神姫楽だけだったのはもしかするともう一試合は半ば消化試合だったからかも知れませんね。

 

 

第1試合は咲蘭・しのせ愛梨紗・古川奈苗というキャリアの浅い3人による3Way(トライアングルリボン)。咲蘭はともかく愛梨紗と古川は3Wayの経験が1度しかありません。その経験の少なさが思わぬ結末を迎える形になりました。

 

◆第1試合 トライアングルリボン15分1本勝負
○咲蘭(4分50秒 体固め)古川奈苗× ※もう一人はしのせ愛梨紗

 

 

映画制作の関係で通常の試合は4月の蒲田大会以来、道場マッチとしては2ヶ月半ぶりとなった古川(上野大会は特殊なシチュエーションマッチでしたので)。前回がトライアングルリボン選手権で次の試合も3Wayというのはあまりないケースでしょう。そもそもイメージカラーの黄色いベルトを巻きたいと話していたのですから、運営サイドとしてはこの形式を極めてほしい思いもあるのでしょうか。

 

 

7ヶ月ぶりの3Wayとなる愛梨紗。入場式では2人まとめてちあふるが潰してやると気合いを見せていましたが…。

 

 

久しぶりにシャボン玉スティックを持ち込んだ咲蘭。コスチュームを変えてからは用意してなかったのですが、翌日イベントプロレスがあるので旧コスだったというのもあり持参してきたのでしょうか。それも意識してなのか髪型も三つ編みにしていたのが印象的でした。

 

 

握手の段階から一回り歳の差がある古川を無視するかのような咲蘭と愛梨紗。ゴングが鳴ると咲蘭がドロップキックで古川を排除。咲蘭と愛梨紗でロックアップ。そこからグラウンドに持ち込みますが、古川が入ってくると2人同時にスリーパーで絞め上げていきます。

 

 

2人がロープエスケープするとコーナーに古川を振っていきます。ここで串刺し攻撃から古川のお株を奪う人間神輿降ろしを敢行。咲蘭がカヴァーに入ると愛梨紗が横取りフォールに。当然咲蘭がクレームを入れてエルボー合戦に持っていきます。

 

 

しかしここで古川が割って入ると2人まとめてアームバーに。ロープエスケープされるとダブルハンマーを放つと咲蘭は避ける。そのまま丸め込みに入った古川ですが咲蘭がカット。愛梨紗と古川がエルボーの打ち合いになるとロープ際で咲蘭が入ってきますが、愛梨紗はお構い無しに古川の腕をロープに絡めてエルボーを打ち込んでいきます。

 

 

咲蘭が離れロープブレイクで愛梨紗が走り込んでいきますが、古川はビックブーツから変形のネックロックへ。しかし咲蘭がフットスタンプでカットに入るとダイビングフットスタンプを愛梨紗に投下。着地した咲蘭に古川が蹴りを入れるとチキンウィングスリーパーに。グラウンドに持ち込んだところで愛梨紗が2人まとめて丸め込み。ここで3カウントが入ったのですが…

 

 

レフェリーの判定は咲蘭が古川の上に乗っていた為に咲蘭の勝利に。一旦勝ち名乗りが挙がった後改めて場内アナウンスがあり状況説明。再び咲蘭の右手が挙がりました。

 

 

3Wayルールは団体によっても異なる場合があるのですが、アイスリボンの場合2009年にトライアングルリボン選手権が制定された際にルールが確立し、丸め込みの場合直接一番下の選手を押さえ込んだ選手の勝ちとなります。古川が咲蘭を絞め上げたところに飛び込んでしまっては愛梨紗に勝ち目はありません。試合時間を考えれば単純なカットで問題はなかった筈。そういう意味では経験の浅さが勝敗を分けたと言っても過言ではないと言えるでしょう。愛梨紗にせよ古川にせよアンラッキーな結果ではありましたけどこれもプロレスでありスポーツはルールによって成り立つものです。道場マッチという鍛錬の場で良い勉強をしたと思えば良いのではないでしょうか。

 

 

試合後も納得のいってない表情の愛梨紗でしたが、事前にルール確認をすべきだった部分もあるでしょう。もっともプロレスラーはゴングが鳴りアドレナリンが出るとそれも忘れてしまうらしいのですが…ただ現王者の真白優希だったり、以前の弓李だったり、なかなか結果の出なかった選手がこの形式で開眼した例はいくらでもあります。古川も前回に続いて悔しい結果になりましたけど、経験を積んで黄色いベルトを目指していってもらいたいです。