27日のアイスリボン道場マッチの振り返り後半戦です。

 

 

◆第3試合 シングルマッチ10分1本勝負
〇櫻井裕子(7分35秒 サクラプレス→片エビ固め)藤滝明日香×

 

 

長身の選手同士らしく、藤滝が求める形でリストロックからスタート。劣勢になる場面もありましたがすぐに取り返す藤滝でしたが、櫻井はコーナーに追い詰めて顔面を踏みつけていきます。

 

 

しかしカウンターのタックルで流れを変えた藤滝はロック・ユー攻撃を見せるとコンバインの体勢からジャイアントスイングで櫻井をぶん回す荒業を出していきます。

 

 

逆エビ固めに捕らえた藤滝でしたが、櫻井はロープエスケープするとエルボーの打ち合いからビックブーツ、串刺しエルボー、タックルを放っていくとブレーンバスターの体勢に。藤滝が堪えるとドラゴンスリーパーへ。ロープエスケープした藤滝にランニングビックブーツを放った櫻井でしたが、藤滝はロープに振られた際に堪えてカウンターのラリアットを出すとランニングバックフリップへ。

 

 

しかしダブルアームバスター狙いを堪えた櫻井はビックブーツを連発。ドラゴンスリーパーからの浴びせ倒しで勝負を決めました。

 

 

櫻井がドラゴンスリーパーの使い手ではあるのですが、この手のオリジナル技があるのは意外でした。ただ藤滝も見せ場はたっぷりありました。圧巻だったのはやはりジャイアントスイングの入り方だったでしょう。三半規管がどうか次第ですけど、あれで10回ぶん回せる腕力があれば十分な武器になりそうです。そしてラリアットもこれまでは殆ど出してなかったですし、リーグ戦が重量級が揃っている中でそれを見据えた感じで良かったですね。『希望のリング』のメンバーで芸能活動との兼ね合いでリタイアする選手が出る中、プロレスにシフトチェンジしてきている成果はまだ形に表れないものの少しずつものになりつつありそうです。

 

 

試合後藤滝に声を掛ける櫻井。自身もCOLOR’Sの中で決して良い結果を残していなかったですが、欠場者続出する中で急成長を見せている選手。藤滝もこの状況下をチャンスと捉えて上位選手を脅かす存在になってほしいです。

 




◆第4試合 タッグマッチ20分1本勝負
〇藤本つかさ&咲蘭(11分50秒 極楽固め→ギブアップ)神姫楽ミサ&しのせ愛梨紗×

 

 

藤本のアイスリボンでの復帰戦はリーグ戦で対戦する神姫楽と愛梨紗とそれぞれ初対戦のタッグマッチに。しかしこれに一番気合いが入っていたのはリーグ戦は別枠となる咲蘭だったでしょう。開始早々藤本と奇襲を掛けると一緒に背面ドロップキックへ。更に神姫楽の手の甲を踏みつけていきフットスタンプを狙いますが神姫楽はこれを交わすと逆に仕掛けていきます。しかし咲蘭はこれを交わして再びフットスタンプの体勢に今度は藤本が足をロックして同時にジャンプしていくエグい攻撃に。更に咲蘭はコーナーで顔面を踏みつけていきます。

 

 

藤本に代わると名刺代わりのエースクラッシャーを決めますが、神姫楽はタックルで倒して愛梨紗に交代。タックルを連発させた愛梨紗に藤本はボディスラムからサッカーボールキックをお見舞い。咲蘭に代わるとボディスラムを狙うも愛梨紗が堪えて逆に狙っていきます。咲蘭はこれを堪えると愛梨紗を倒してレっグロックからフェイスロック、脇固めと関節技地獄に持っていきます。

 

 

更に変形の羽根折り固めでギブアップを迫った咲蘭。愛梨紗はロープエスケープするとチンクラッシャーで反撃し神姫楽に交代。エルボードロップからのセントーンを交わした咲蘭。おんぶスリーパーは愛梨紗がカットしますが、藤本が神姫楽の動きを止めるとサンドイッチドロップキックを放っていきます。更に咲蘭・藤本と連続ドロップキックで攻め込むと藤本はクラウチングスタイルへ。しかし神姫楽はタックルで弾き飛ばすと逆にイノシシダッシュから串刺しタックルを決めていきます。セントーンを決めた神姫楽に対して藤本は卍固めを決めると咲蘭も愛梨紗にパロ・スペシャルでサポート。

 

 

藤本は神姫楽にサッカーボールキックを連発。PKは神姫楽が交わしてラリアットに。しかし神姫楽のミサボムを堪えた藤本はカサドーラからのPKを決めますが、神姫楽は低空のブレーンバスターを決めて愛梨紗に交代。串刺しボディアタックからタックルを決めた愛梨紗はエルボーの打ち合いに持っていきますが、藤本はダブルチョップから逆エビ固めに。愛梨紗はロープエスケープすると藤本がコーナーへ。神姫楽が捉え愛梨紗がデッドリードライブで落とすと神姫楽のラリアットから愛梨紗とのエルボードロップを決めていきます。

 

 

愛梨紗はネックブリーカードロップを決めますが、藤本は忍者式延髄斬りで2人を倒すと咲蘭とクラウチングドロップキックを連発。ミサイルキックを放った藤本に神姫楽がラリアットを放つと愛梨紗がダイビングボディアタックから連続押さえ込みへ。シャイニングウィザードは藤本がジャックナイフに切り返すとバックに回り極楽固めで一気にギブアップを奪いました。

 

 

藤本が力の違いを見せつけた形でしたけど、若手3人の奮闘も目立ちました。特に咲蘭と神姫楽はここで目立ってやろうという意識は強かったですね。特に咲蘭は関節技を使い攻防を仕掛けていく珍しい形に。これもリーグ戦を意識してのものなのでしょうか。神姫楽も藤本にひと泡吹かせようという感じさせました。その分愛梨紗が見劣るのは仕方なかったですね。これをどう跳ね返していくかに注目したいです。

 

 

試合後3人の成長を認めた藤本はその上で「本当にこのリングの上にいるのが奇跡なんだなって思ったので、2人には感謝しかないです。ありがとう。ただね、女子プロレス界に私が帰ってきたということは、残り4ヵ月ではありますが、せっかくなのでいろんなとこをかき回してやろうかなって思っています。」と語るとリーグ戦の優勝を宣言。

 

 

これに反応したのが神姫楽。「お前にだけは負けねえよ」と噛みついていきます。愛梨紗も「私、ベルトを獲ってやりたいこと、いっぱいあるんです。つっかさんは4ヶ月かもしれないけど、私がリーグ戦ちゃんと勝って、4ヶ月間、つっかさんがずっと悔しい思いをして、また戻ってきてくれればいいと思ってます。絶対に負けないです。」と巻き返しを誓います。

 

 

これを聞いた藤本は「頼もしいとか、本当にそういう上から目線のことが言えないくらい、みんなすごいなって思っています。」と笑顔で話すと締めの体勢に入りました。

 

 

若手の奮闘が目立った大会でしたが、藤本やトトロ辺りがきっちり見せ場を作っていって大会を締めていたように感じた大会。特にやはり藤本の存在感は大きいですね。これをどう若手が奮起していくのか。その為のリーグ戦のような気もしています。