20日のアイスリボン道場マッチ。本来第1試合に組まれていたのが杏ちゃむと咲蘭のシングルマッチ。咲蘭が急遽藤本つかさ復帰前のエキシビションの相手に指名された為ダメージを考慮されセミファイナルに組み換えになりました。自身の自主興行が6月の後楽園ホール大会の1週間後という事でICE✕∞王者決定リーグ戦に参戦を断念した杏ちゃむですが、実力は現状のアイスリボン参戦選手の中ではトップレベルの持ち主。一方咲蘭はリーグ戦に参戦しますが、ブロックは大きな選手が揃いかなり厳しい枠組みに。その相手とはタイプが異なりますが弾みをつける為にもこの日2試合目とスタミナを要求される闘いを乗り越えていきたいところでしたが、そこは関節技の天使と称される杏ちゃむのこと。テクニックの差でじわじわと厳しく攻め込んでいきました。

 

◆第3試合 シングルマッチ10分1本勝負
○杏ちゃむ(6分44秒 あの日見た技の名前を僕たちはまだ知らない→ギブアップ)咲蘭×
 

 

久しぶりに見る咲蘭の『しゅっぽっぽ』のダンス。そういえば茶髪の“ぎゃう”になってからは初めてですね。踊る度にシャボン玉が飛び交うのも独特な光景だと思います。それにしてもまだサビの部分で「しゅっぽっぽ」とまるでしゅっぽっぽ選手がダンスを踊っているかのような掛け声を掛ける人がいますね。本家れんてつのライブでラストに歌われる事が多いこの曲。「しゅっぽっぽ」ってコールされると台無しになってしまうのは明白です。

 

 

杏ちゃむも前の試合のYuuRIや神姫楽ミサ同様に選手コール時の決めポーズが終わりの部分にあるのでシャッターチャンスが難しいのですが、これでもまだ南側からだとまともな方だと思います。

 

 

ゴングが鳴り暫く間合いを取った後、杏ちゃむがバックを取るとすぐにグラウンドに。足をロックすると咲蘭の髪を引っ張っていく杏ちゃむに咲蘭は低空ドロップキックから手の甲へのフットスタンプを狙いますが杏ちゃむは避けます。ロープに走り込んだ咲蘭は杏ちゃむへのフットスタンプを狙うものの杏ちゃむはドロップダウンして障害を作る形に。徐々に動きが落ちた咲蘭を捕らえた杏ちゃむはボディスラムから連続でエビ固めを決めていきます。

 

 

今度は咲蘭がドロップダウンして杏ちゃむを走らせますが、途中で杏ちゃむはロープを掴み動きを止めるとストンピングを浴びせ咲蘭をコーナーに振ると串刺しエルボーから串刺しダブルニーへ。蹴りを入れてカヴァーに入るも咲蘭はこれを返すと逆エビ固めを避けて丸め込み。ならばと杏ちゃむは担ぎ上げていきますが咲蘭はおんぶスリーパーに切り返していきます。

 

 

杏ちゃむがロープエスケープするとロープにもたれた状態での低空ドロップキックを放った咲蘭。更にフットスタンプを決めるとエルボーの連打からドロップキックを放ちますが杏ちゃむはこれを交わすとセントーンを浴びせます。フォールに入った杏ちゃむはこれを返されるとキャメルクラッチからアームブリーカーに。咲蘭がロープエスケープするとバズソーキックを狙いますが、咲蘭が交わすと距離を取ってのPKからダブルニーへ。

 

 

カヴァーを返された杏ちゃむはボディスラムからコーナーに上がりダイビングフットスタンプ狙い。しかし咲蘭は跳ね起きるとデッドリードライブで投げ落とすと逆にダイビングフットスタンプを投下。返されると逆コーナーから飛び込んでいくものの杏ちゃむは足を抱えてフェイスクラッシャーへ。咲蘭が返すと必殺技である“あの技”で咲蘭の手足を絞め上げてギブアップを奪いました。

 

 

ある意味今の咲蘭に必要なものを杏ちゃむが教えていたような試合でした。体が小さいだけに大技では勝てない。と言ってもエルボーやドロップキック主体では勝負にならない。ならばとうしたら良いのか?それを実戦で示していた杏ちゃむの闘い方だったと思います。フィニッシュは勝率100%のオリジナルの関節技で、こういう技を作っていくのも咲蘭の今後において必須事項になっていくと思われます。咲蘭も最近関節技を使うようにはなりましたけど、この試合では出すことさえも出来ず。それも課題にはなった闘いだったようには思えましたし、課題が多く作られた試合だったのではないでしょうか。

 

 

試合が終わり咲蘭の元に向かい声を掛けた杏ちゃむに対して咲蘭はマイクを取ると「杏ちゃむさん。優しい杏ちゃむさん、試合ありがとうございました。必ず自分がベルトを獲るので、次、またシングルしてください。」とリーグ戦の制覇と次回タイトルマッチでの再戦をアピールします。杏ちゃむも咲蘭がタイトルを獲った時にはとこれを受けて立つ考えを示します。

 

 

その片一方でエキシビションで大人げない攻撃をした藤本つかさに対して「そして優しくない藤本つかさ!リーグ戦、ブロックは違うけど、絶対に決勝に上がって来いよな。自分は決勝で待ってるよ!」とセコンドにいた藤本に向かってアピールをしました。正直大型選手が揃ったブロックなので苦戦は必至ですが、この杏ちゃむのテクニックを盗むような攻防が出来るのであれば番狂わせは十分あるでしょう。その可能性を自ら掴みにいってほしいです。