23日のアイスリボン後楽園ホール大会。セミファイナルに組まれたインターナショナルリボンタッグ選手権試合。王者・弓李&芦田美歩の『チアベル』に挑むはまなせゆうな&トトロさつきの『BIG☆DEKAI!!!!』。普通に考えればキャリア7ヶ月弱の芦田を攻め込めばBIG☆DEKAI!!!!が勝てる試合ではあるのですが、トトロからすれば今や直近の先輩になった弓李から勝ってベルトを巻きたい思いは相当のものだったようです。そんな気持ちの現れが今回の闘いにも出た内容となりました。

 

◆第5試合 インターナショナルリボンタッグ選手権試合30分1本勝負
[王者]×弓李&芦田美歩(15分16秒 動くこと雷霆の如し→エビ固め)まなせゆうな&トトロさつき○[挑戦者]

 

 

BIG☆DEKAI!!!!の入場はトトロの入場曲でのものでした。本来ならまなせの入場曲『夢見る少女じゃいられない』なのですが、ここはまなせが配慮したのでしょう。それでもリングサイドを両側から周り南側からリングインする辺りはしっかり見せる部分を捉えていましたね。

 

 

対するチアベル。元々芦田の片思い的なタッグではあるのですが、入場ゲートの段階で息が合っていません。そして個々の選手コールの後芦田が弓李の対のコーナーに上ってチームコールを受けるのですが、若干そこの動きが悪かったですね。後述する事情もありベルト戴冠後試合はここまで僅か3試合のみ。その全てが弓李と絡んでいるものの6人タッグ。この辺りも感覚が鈍っていたのかも知れませんね。

 

 

極めて珍しいと思うのですが、王者チームが奇襲を掛けて試合開始。しかしすぐにデカい人に弾き返されると芦田をターゲットにしてトトロが東西両サイドで背中を踏みつけていきます。東側ではまなせも加勢していくとそのまま交代。コーナーに振りボディアタックをかますと再びトトロへ。以後は交互にボディスラムを叩きつけていきます。

 

 

更に満員電車というサンドイッチ攻撃を見せると芦田が意地のエルボーを連打。まなせの一発で怯みかけましたがドロップキックを決めるとようやく弓李にチェンジします。

 

 

入ってきて早々にグーパンチで無双っぷりを発揮する弓李。ただ芦田が加勢しようとすると「お前が巻き込んだ」と退かしていく辺りこのベルトにおいての立ち位置の違いが歴然としていた感は否めません。それでも走り込んだ弓李をボディスラムで叩きつけたまなせでしたが弓李はこれをブリッジで交わすとドロップキックから再びグーパンチを浴びせて芦田にチェンジ。ドロップキックを連発する芦田でしたがまなせは倒れず。ならばとエルボー攻撃からボディスラムを狙いますが投げる事は出来ず逆に投げられてしまいます。

 

 

エルボーの打ち合いからドロップキックを決めた芦田はコーナーに上がりダイビングフットスタンプを狙いますがまなせはこれを避けると芦田はすぐさまビックブーツ。しかしまなせはタックルで倒すとトトロに交代。ボディプレスからコーナーに振って串刺しラリアットを決めたトトロ。追撃を芦田は足を絡めて食い止めますが丸め込み狙いはトトロが押し潰していきます。ここで弓李が芦田を踏み台にしてトトロの顔面に蹴りを入れるとダイビングボディアタックへ。アシストを受けた芦田は回し蹴りの連発。しかしトトロを担ぎ上げようとしたところを堪えられるとまなせが入ってきて交互にボディアタックをぶつけていくとサンドイッチラリアット。ここで弓李がカットに入るとまなせは排除するのですが、一緒に場外に出た事で弓李が養生テープでまなせをぐるぐる巻きにしていきます。

 

 

トトロがボディプレスからコンバインを狙いますが弓李がカットすると芦田はそのまま弓李に後を託します。ドロップキックを凌いだトトロが走り込むとクラッカー攻撃で動きが止めた弓李が丸め込み。スクールボーイの連発からネ・コヒストラルを決めますが、セコンドの助けを借りてテープを解いたまなせがカット。思惑が外れた弓李は芦田を呼び込みますが、まなせはダブルラリアットでなぎ倒すと弓李をバックフリップ。トトロがボディプレスを浴びせると合体パワーボム(BIG☆DEKAIボム)を決めますが芦田がカットします。

 

 

勝負に出たトトロは動くこと雷霆の如しの体勢に入りますが、芦田がハイキックで阻止すると弓李が切り返して丸め込み。しかしトトロはこれを返すとラリアットから再び雷霆の如しの体勢に。今度はしっかり決めて3カウント。BIG☆DEKAI!!!!が一昨年の大晦日にベルトを失って以来の王座返り咲きとなりました。

 

 

パワーの違いが歴然としていましたね。弓李がそれを覆すように仕掛けをしていたのですが、実際新木場でも養生テープ作戦は失敗していましたし規格外のデカい2人には太刀打ち出来なかった印象でした。それとともにやはり芦田が昨年程の勢いを感じられなかったですね。その要因となっているのが前述したように今年に入ってから試合数が激減している事。その一因に明後日行われるJAPANAmbassadorコンテストのファイナリストに選ばれている事があるようなのですが、今の時代これらの活動をしながら両立させているレスラーは幾らでもいますから言い訳に過ぎません。本人はバックステージでもプロレスの続行でベルト奪回に意欲を燃やしているようですし、4月以降のスケジュールの見直しを図ると話していましたのでここから巻き返しに期待したいと思います。

 

 

2度目の戴冠となったまなせとトトロのBIG☆DEKAI!!!!。前回は2度の防衛で終わりましたが、その時と今のアイスリボンのメンバー構成が変わってきています。このままだと再び真琴と星ハム子が登場と同じ状況を作ってしまいます。ならば自力で様々なタッグチームの元に殴り込みをかけても良いのではないでしょうか。それもこのベルトの活性化に繋がっていく訳ですし。越境タッグの優位性を生かした活動を期待したいです。