今年2度目のアイスリボン後楽園ホール大会。前回は提携会社で且つ新会社の母体でもあるリベリオンズへのプレゼンテーション興行ではあったのですが、史上最低の観客動員という厳しい現実を突きつけられました。正直あれから2ヶ月でどこまで巻き返しを図れたかと言えばそこまでのものはなかったと思います。藤本つかさが復職し広報部長に就任して急ぎメディアにアピールしたもののギリギリプロレスメディア対応するのが精一杯。となると土曜日の11時半開始と人気団体ですら苦戦している時間帯だけにより厳しい結果になるかも知れません。そこから6月23日に向けて3ヶ月後の戦略が練られる事になるでしょう。その為にはまず選手がどう結果を残せるかに懸かってくると思います。久しぶりにタイトルマッチが3本。初めてスポンサーが付いた王座戦。それ以外のカードにおいてもそれぞれテーマ性もありますから、もっとメディアに注目される闘いを行っていってほしいと思っています。

 

 

◆第1試合 タッグマッチ20分1本勝負
櫻井裕子(COLOR'S)&しのせ愛梨紗 vs YuuRI(ガンバレ☆プロレス)&咲蘭

◎初タッグの櫻井と愛梨紗。これが3度目となるYuuRIと咲蘭。しかし咲蘭が大好きと公言するYuuRIとのタッグですが未だ勝利なし。なんとか結果を残したいと前回の道場マッチでは隠し玉も出してきました。ポイントは愛梨紗がシャイニングウィザード以外に勝負技を出せるかどうかでしょう。それがないとここも苦戦は必至。櫻井が試合を決めるとは思えないだけに自力勝負をしないといけないだけに咲蘭を超える隠し玉に期待したいです。咲蘭としては愛梨紗だけでなく櫻井相手でも勝てるというところを見せたいところ。その為にはYuuRIがどれだけ攻め込めるかもポイントになりそうです。

 

◆第2試合 シングルマッチ15分1本勝負
杏ちゃむ(信州ガールズ) vs Yappy

◎正直当初発表されたのと試合順が変わりましたし、杏ちゃむがこの後の『希望のリング』枠で壁的存在になっても良いかなと思っていたのですが、今後のタッグ戦線を占うような初シングルが組まれました。4月にタッグで対戦した際には杏ちゃむが勝利しているもののスクールボーイと本来の形ではありません。SNSのやり取りで負けた方が飲み代を奢るという話になっているようですけど、Yappyも最近好調なだけにここでは負けられないところでしょう。杏ちゃむとしては自分の形で勝って再びタッグ戦線に乗り込みたいところ。もしYappyが勝てば逆に信州ガールズに乗り込んでベルト挑戦しても良いと思います。そこまで昇華させられる闘いにしていってほしいです。

 

◆第3試合 6人タッグマッチ30分1本勝負
長谷川美子(ガンバレ☆プロレス)&花屋ユウ&古川奈苗 vs 小池真優香&藤滝明日香&南ゆうき

◎タイトルマッチを行う芦田美歩の代わりに長谷川が入った『希望のリング』プロジェクトメンバーにとって節目となる試合。正直道場マッチを始めとした試合に殆ど参戦していない花屋・小池・南だと敷居が高いかも知れません。勝つ事を考えれば古川と藤滝の攻防が軸になっていくでしょう。藤滝としては本来ここでベルト挑戦を狙っていたもののそれが敵わなかった上にメンバーの中で初の他団体参戦を明日に控えていますから力の違いを見せたいところ。古川と長谷川が同い年タッグという事もありなんとか結果を出したいところですが、長谷川が一泡吹かせて映画出演を目論んでいるようなので古川もそこに食われないような闘いを見せてほしいです。長谷川や前の試合の杏ちゃむのようにタレント活動をしながらプロレスの試合を数多くこなしている選手と交わる事で何かを得られたら、この試合がタイトルマッチの前に持ってきた意義が出そうですが、逆に契約更改したとは言え事実上の卒業試合になりそうな選手も出てきそうで試合後が気になります。

 

◆第4試合 トライアングルリボン新王者決定戦 時間無制限1本勝負
真琴 vs 真白優希 vs 松下楓歩

◎真白が復帰した事でようやく実現したタイトルマッチ。本人が未だに王者を主張する位放置していた運営サイドにも問題があるのですが、これまでの実績を考えても真白の優位は動かないと思われます。ただ真琴が入っている事でマネージャーの松澤さんが絡んでくると混乱は必至で、そこに乗じて真琴や楓歩が勝ちに行く可能性はあります。ただ3Wayで楓歩は真白に2敗している事を考えると勝つまでは厳しいかな。真琴が勝てば実質グランドスラムになりますがまだ体重制限があった時代の王者ですから似つかわしいかどうかは微妙です。真白が王者のままであれば挑戦したいという選手もいますので、その未来図を描ける試合を見せてもらいたいです。

 

◆第5試合 インターナショナルリボンタッグ選手権試合30分1本勝負
[王者]弓李&芦田美歩 vs まなせゆうな(ガンバレ☆プロレス)&トトロさつき[挑戦者]

◎細身の王者・チアベルと大型の挑戦者・BIG☆DEKAI‼️!!。力関係から言えば挑戦者チームが上回っているのは事実。過去戴冠実績だけでなく防衛した相手もそれ相応のメンバー。となるとここでも一気にという流れになるのですが、普通なら実戦から離れている芦田を狙う手でとなるのが流儀。ところがどうもこの試合弓李とトトロの対決の構図が鮮明になってきています。となると弓李の巻き返しも十分あると思っています。ただ前哨戦でネ・コヒストラルを出したもののカットに遭っているだけにどう策を練っているかに注目したいです。まなせもグラビア出身で今もモデルを行っています。5日後にコンテストを控えている芦田にとってこの対決がプロレスラーとしても良い意味でターニングポイントになる事を願いたいです。

 

◆第6試合 株式会社Compass Presents ICEx∞選手権試合30分1本勝負
[王者]星いぶき vs 星ハム子[挑戦者]

◎アイスリボンとしては初めてスポンサーが着いたタイトルマッチは初めての親子でのシングル王座戦となりました。過去10戦でハム子の8勝2分けですが、その2分けの1つが前回昨年1月のもの(15分)。これまでタイトル奪取の試合から防衛戦は20分前後。前回は25分超えでしたのでいぶきのスタミナには不安はないでしょう。ハム子が不退転の決意を示しているという事はこの試合に進退を賭けるのを意味しているのかも知れません。ただハム子が約5年ぶりの王座返り咲きとなるとトライアングルの結果如何もありますがオールドアイスへの回帰という状況になるのも事実でしょう。それをいぶきが打破する事が出来るか。年度末の親子対決はアイスリボンを未来に導くか?過去に引きずり戻すか?の大一番になっていきそうです。

 

 

天候も芳しくなく、まさに向かい風の状況。それをどう打破していくか、何かが起きるような大会であってほしいと願っています。