まだ17日のアイスリボン道場マッチの振り返りが1試合残っていますので、それを書き記しておきたいと思います。

 

この日のメインはH!Fry(星いぶき・しのせ愛梨紗)に咲蘭と松下楓歩が対峙する一戦。純血のライバル争いでもあり、実力上位の選手が下位の選手へ厳しさを教え込むようなカード。もし咲蘭が学生でなければ男子団体での提供試合で組まれてほしいようなマッチメイクが今回組まれました(女子団体で提供試合は組んでほしくはないのですが)。

 

男子団体でこのマッチメイクでアイスリボンをアピールしてほしい理由の一つがリングインからありました。

 

 

まずは青コーナーの2人。キャリアでは咲蘭が4ヶ月上なので『しゅっぽっぽ』で入ってきてダンスを披露するのですが、楓歩がまるでいつもツインでダンスしているかのように加わります。ツインになる事でこの曲のサブにある前後に縦並びになる“連結”も見られました。ただ恐らくこの振り付けを他の選手で出来るのはまずいないでしょうね。可能なら8人タッグで本家れんてつの完コピをしてもらいたいですけど。

 

 

対するH!Fryの『UNBALANCEROMANS』。この日のセンターはなんとMIOレフェリー。現役引退して8年半近く、先日36歳になったばかりの3児のママさんでもありますが、普段後方から見ていて振りを覚えたと言うものの動きはキレッキレで19、20歳の2人に見劣らないダンスを披露していました。

 

◆第4試合 タッグマッチ20分1本勝負
星いぶき&×しのせ愛梨紗(14分57秒 ジャックナイフ式エビ固め)咲蘭○&松下楓歩

 

 

ダンスの直後という事もあってかコーナーに上がらなかった楓歩。一方咲蘭はいつものようにコーナーに上がってポーズを作ります。この後の2大会咲蘭のパートナーが杏ちゃむだったこともあり共にコーナーに上がりました。楓歩も清水ひかりと組む時は2人でコーナーに上がるのですから、咲蘭の時もコーナーに上がってポーズを取ってほしいですね。

 

 

2人で組む時は以前の黄色と緑のコスチュームを着るいぶき。ただ紙テープを今のコスチュームカラーに変更する申告をしたようですし、そろそろこのコスチュームも見納めになるのでしょうか?それは同時に愛梨紗への成長を促す指標にもなるのでしょうけど。

 

 

H!Fryが奇襲を掛けて試合が始まりますが、咲蘭と楓歩がコーナーに振られた際に振り返して形勢逆転。そのままダブルフォールを狙いますが、いぶきと愛梨紗も同時タックルで流れを戻すと愛梨紗t咲蘭の攻防に。愛梨紗が担ぎ上げようとしたところを咲蘭は切り返して丸め込み。手の甲へのフットスタンプからエプロンに持っていくと再びフットスタンプを放った後MIOレフェリーに誕生日を聞き2月14日と知ると足し算して16回踏みつけていきます。但しこの足し算で何故か考え込む咲蘭。どうも高校は推薦入学っぽいのですが本来掛け算で良いところでこれですから極めて学業の方が心配です。

 

 

楓歩に代わるとボディスラムからおてんばダッシュへ。ここに何故かパートナーのいぶきとMIOレフェリーまで加わる始末。いぶきは咲蘭のフットスタンプの時も妙な煽りをしていましたし、愛梨紗からすれば大事な一戦を前に踏んだり蹴ったりというところでしょうか。

 

 

咲蘭に代わるとコーナーで顔面を踏みつけてリバース式のフットスタンプを投下して再び楓歩に。2人で顔面を踏みつけていくとキャメルクラッチへ。ここで鼻フックを決めるといぶき・咲蘭が続き数珠繫ぎに鼻フックという異様な光景に。それこそアイドル顔の愛梨紗ですが、どうも変顔や鼻フックで弄られる事が多いです。

 

 

楓歩の串刺しバックエルボーを避けた愛梨紗は串刺しからのタックル連発でいぶきに交代します。いぶきはドロップキックを放つと両者技の読み合いをするかのような縦横無尽なロープワークからタックルで楓歩を倒す事に成功すると愛梨紗を呼び込み合体式ビックブーツへ。更にネックブリーカーを決めていきますが、楓歩は蟹挟みでいぶきを倒すとフェイスロックからアームブリーカーへ。ロープエスケープされるとランニングニーからサッカーボールキックと攻撃の手を緩めません。

 

 

いぶきは楓歩のブレーンバスター狙いを堪えるとチョップをお見舞い。しかし楓歩は2発目を避けるとタックルでいぶきを倒して咲蘭にチェンジします。代わった咲蘭はドロップキックを連発するとエルボーを連発。しかしいぶきのチョップを警戒しMIOレフェリーを盾に取りますが、MIOの「頑張るっていっただろ」の言葉で再びエルボーを打ち込んでいきますが、やはりチョップを警戒してたじろいでしまいます。それでも必死に避けていた咲蘭でしたが、空振りの後の一発がヒット。更に追撃の一発を浴びますが咲蘭はドロップキックで反撃すると連続押さえ込みに。これを返したいぶきはチョップでダウンさせますがフォールを咲蘭が反転させていきます。

 

 

咲蘭がダブルチョップを出すといぶきはアッパーエルボーで咲蘭の顔面をかち上げダウンを奪うと愛梨紗に交代。タックル4連発からハーフボストンクラブで攻め込む愛梨紗。ロープエスケープされると担ぎ上げようとしますが、咲蘭はこれを回避してドロップキック。愛梨紗のエルボーを交わしておんぶスリーパーからグラウンドのスリーパーに持っていった咲蘭。愛梨紗がロープに逃れると背面ドロップキックを放っていきます。

 

 

お互いの意地の張り合いのようなエルボーの打ち合いは愛梨紗がネックブリーカーに切り替えて制するとドロップキックへ。更に脇固めに捉えていきますが咲蘭はこれを切り返すと羽根折り固めで愛梨紗を絞め上げていきます。愛梨紗がロープエスケープすると走り込んだ咲蘭をいぶきがカット。愛梨紗がネックブリーカードロップでフォールを迫るも咲蘭は肩を上げるとエルボーの打ち合いから足を踏みつけドロップキック。楓歩のSTOのアシストを受けた咲蘭はセカンドロープから続いてトップロープからダイビングフットスタンプを狙いますが、最初はいぶきがカットし二発目は愛梨紗が避けると咲蘭の背後に回って丸め込み。以後もローリング式で丸め込んだ愛梨紗でしたが、咲蘭はこれを切り返すとでんでんむしの体勢に。しかし一旦はそこから丸め込みの形に行き思い出したようにジャックナイフ固めに直して愛梨紗から3カウントを奪いました。

 

 

正直言えば楓歩と愛梨紗、いぶきと咲蘭のマッチアップで試合を決めてほしかった気はしますが、咲蘭と愛梨紗のライバル展開を重視したのでしょう。愛梨紗も意地は見せていましたけど、決め手の差が最後に出てしまったようです。その一方でいぶきが指摘するのは愛梨紗の体力不足の問題。翌日のAoiとのシングルは本人のリクエストもあり粘りを見せていましたが、やはり体格の割にパワー勝負を挑むせいかガス欠になってしまうのも仕方がないのでしょう。そういう面では咲蘭が少しずつ戦術に変化が見られるように何かしら闘い方を変えていくかより体力面を強化させていく必要がありそうです。

 

 

勝ち名乗りを挙げた咲蘭は「勝ちましたー!」と叫ぶと「でも正直言って悔しいです。勝ったけど、最後の形が汚いんで…。もうちょっときれいな形で勝ちたかった…。でも大阪大会に続いて勝てて、めっちゃ嬉しいです。」と涙ぐみながら試合を振り返りました。偉大なる先輩・春輝つくしさんから受け継いだでんでんむし。この技の流れをミスしてしまったのですから仕方ありません。ただ丸め込む形も新たな咲蘭の技として作り上げても良いのでしょうが、トトロさつき相手だと切り返されてしまいますし、この技自体をもっと磨き上げていく必要があるようです。

 

 

そして翌日の蒲田大会にアースフレンズ東京ZのU-18のメンバーが来場する事を発表したのですが、よく覚えてなかったようでしどろもどろ。いぶきが耳打ちしてアシストしたのですが、U-18が咲蘭だけというのもあるのでしょうけど、大事な連絡事項ですのでいぶきとかが発表しても良かったのではないでしょうか。それと共に運営サイドでもXや公式サイトで告知をしてほしかったです(XではMIOレフェリーのみ)。この点は次回にも触れますがどうも運営関係に問題があるようにも思える場面ではありました。因みに昨日その交換でアースフレンズ東京Zのトップチームの試合に所属選手5人が観戦に訪れたようですし、今後ハンドボールのチームとの交流も行われていくのでしょう。

 

 

 

その後咲蘭は「おい、愛梨紗」と呼び出すと「愛梨紗と私はまだまだ成長途中で、まだまだ頑張って✕2いかないといけない時期です。でも自分達がもっともっともっと頑張って、アイスのトップになれるように頑張って、もっともっと試合もカッコよく頑張っていきたいと思います。なので一緒に頑張っていこうね。」と手を差し伸べますが、愛梨紗が応じる構えを見せたところで咲蘭は「そんな言う訳あるか」ときびす返し。これをきっかけに各所で乱闘が始まります。これをMIOレフェリーが制止すると突然「ハッピーバースデートゥーユー」と歌い出す咲蘭。

 

 

まあ言わばおなじみのバースデイのドッキリのようで、MIOと柳川澄樺のお誕生日のお祝いが始まりました。

 

 

ドサクサ混じりだった為、改めて『涙サプライズ!』が流れる中ケーキが運び込まれるとそれぞれ抱負を述べる2人。

 

 

MIOは「こんなに祝ってもらえるのもこの職業に付いたからだなと思っております。アイスリボンの為に身を粉にして働いてたら今年はケーキが4つ集合する事になりました。確実に私は今月で太ります。」と場内を笑わせると「来月に向けて痩せるように頑張ります。」とスタッフらしく挨拶。

 

 

一方の柳川は「アイスリボンさんに参戦して約2年が経ちまして、なのでお祝いしてもらうのも2回目になります(2022年はお祝いなし)。誕生日は本当に自分の誕生日ではあるのですけど、皆さんにありがとうを伝える日でもあるので、本当に日頃から応援して下さっている皆さん本当にありがとうございます。これからも皆さんに応援して頂ける選手になれるようにがんばりますのでこれからも応援よろしくお願いします。」と述べると最後は2人で締めのコールを行いました。ただ所属のMIOよりも所属外の柳川主導で締めたのは柳川自身がファミリーと言っている所以でしょうか。

 

 

大会後も一悶着起こす咲蘭と愛梨紗。前の試合の真白優希と神姫楽ミサもそうですけど、この試合後の一悶着が試合に昇華出来れば良いのですが…。以前座談会があった時代はすぐにそれが試合に繋がっていったのですけど、今の運営サイドのスタンスでは上手く反映されていないように思えます。こういう状況を上手く闘いで盛り上げていく事も大いに必要なことではないでしょうか。