ここからは3日に行われたアイスリボン新春道場マッチを振り返ります。例年はあまりここでは取り上げないのですが、今回スケジュールの都合で間隔が空くのでそれを利用して正月興行らしいこの大会を振り返っていきたいと思います。

 

 

ただ例年なら満員札止めになるこの正月興行。今回は67人と満員の表示は付きませんでした。大晦日もそうですし、その前日の道場マッチもかなり厳しい数字が続いており、後日触れますが6日に至っては30人を割る現実を直視しなければいけないでしょう。

 

以前触れたように佐藤社長から能登半島地震の義援金の受付や27日の後楽園ホール大会で行われる1Dayトーナメントに関しての趣旨説明と出場選手の話があり入場式へ。

 

 

例年のように春の海に乗せて各選手が今年の抱負を語るのですが、印象的だったのがゲスト参戦したPURE‐JのAKARIが「アイスリボンのシングルのベルトに挑戦したい」と目標に掲げた事。まずはYappyとのリボンタッグ挑戦が優先されるのでしょうけど、YuuRIに続いてICE✕∞に挑戦する他団体の選手が出現するのでしょうか。

 

 

今年の闘い始めとなった第1試合は2021年同期対決と銘打たれた咲蘭と松下楓歩のシングルとなりました。特別なルールはなく純粋に10分1本勝負で行われたこの試合。キャリアは咲蘭が4ヶ月先輩ですが、実績は楓歩が遥かに上回っています。それが随所に現れた試合になった気がしました。

 

◆第1試合 シングルマッチ10分1本勝負
×咲蘭(7分5秒 変形オクラホマロール)松下楓歩○

 

 

今年の目標を年間100試合以上とした楓歩。以外にも昨年はどうやら90試合前後だった模様。この道場マッチの翌日にガンバレ☆プロレス参戦もありましたが、JTOの神姫楽ミサが102試合だったそうですので、他にも他団体への参戦をしていく事が100試合超えへの課題になりそうです。

 

 

今年は高校受験が控えている咲蘭。その為文武両道を今年の抱負に掲げていました。この日も『しゅっぽっぽ』のダンスを決めていたように“武”の部分は良いのですが、“文”はどうなのでしょうか?かつて藤本つかさがやっていた先生役。今年は星いぶきが家庭教師のような役目をするのでしょうかね。

 

 

ゴングと同時にドロップキックを放った咲蘭。楓歩にロープに振られても果敢にドロップキックを放っていきますが、担ぎ上げる事は出来ず足を踏みつけていきますが、楓歩がタックルで倒していきます。それでも低空ドロップキックを連発すると手の甲へのフットスタンプを狙いますが、楓歩は避けると逆に踏みつけようとします。しかしこれを避けた咲蘭はしっかり踏みつけてからフットスタンプへ。それだけではあり足りずロープに連れて行くと「あけましておめでとうございます。2024年という事で24回踏みつけます。」と楓歩の手の甲を踏みつけていくとヒップスタンプで止めを刺します。

 

 

怒りの楓歩はコーナーで咲蘭の顔面を踏みつけますが、MIOレフェリーが「どうせなら24回やりなさいよ」と助言するものの気がいいのか3分の1の8回止まり。お互い髪の毛を捻り合い咲蘭がヘアホイップを狙いますが、楓歩が珍しく側転で回避するとドロップキックへ。更に串刺しバックエルボーからPKを放つとフェイスロックで絞め上げていきます。

 

 

ロープに逃れた咲蘭に背面ドロップキックを狙いますが、ここは咲蘭が避けて逆に背面ドロップキックを放っていくと胴締めスリーパーへ。楓歩がロープエスケープするとエルボーの打ち合いに移行。咲蘭が髪の毛を引っ張り倒すとフットスタンプからセカンドロープに上がりダイビングフットスタンプへ。しかしトップロープに上がったところを楓歩に捕まります。担ぎ上げたところを切り返しに図った咲蘭でしたが楓歩は押し潰しカウント2。ブレーンバスター狙いは咲蘭が切り返し丸め込み。咲蘭は♡さらんらっぷ♡を狙いますが楓歩が押し潰します。咲蘭が返すと足を引っ掛けて変形のオクラホマロールを決めて3カウントを奪いアイスリボンで新年最初の勝ち名乗りを挙げました。

 

 

3年目同士、そして道場マッチならではの丸め込みの応酬での決着と若干の物足りなさは感じましたが、これもプロレスの面白さなのでしょう。楓歩は丸め込みにしても研究しているところが最近の道場マッチでは随所に見られますね。咲蘭も体格面で他の選手に劣るのであれば、楓歩のように丸め込み一つでも何か一工夫していく練習をしていってほしいと思えた試合ではありました。いずれにせよ幸先の良いスタートを切った楓歩。今年は昨年以上の活躍を期待したいです。