中野周辺のリニューアル銭湯。3つ目は中野駅の東側10分程に位置する天神湯さん。8日の金曜日にリニューアルオープンしたばかりでその翌日に訪問してきました。

 

 

これまで書いてきた2ヶ所と違う点は一軒家銭湯で外観等は従来のスタイルをそのまま継承している点。従って瓦屋根宮作りの門構え、昔ながらの蓋付きの木製の傘入れはそのまま。下足箱も変わってないと思うのですが、一番下がブーツが入るサイズになっていますので入れ替えたのかも知れません。確か番台形式だったと思うのですが、ロビーフロントスタイルになりました。その分それ程ロビーは広くありません。リニューアルという事で組合のタオルのプレゼントがありましたが、それとは別に50円を払いフェイスタオルを借りて脱衣場に。これとは別に100円でバスタオルの貸出もあるようです。

 

脱衣場も以前の趣を残しています。高い天井、無機質なロッカー。このロッカーがサイズが違うのが3種類あるのですけど高さがあるロッカーにはハンガーが2つあるのに、他のロッカーにある小物入れがない。この辺りは本人の好みで選ぶ事になりそうです。私は腕時計や下足札が他の衣服等と混じらないよう中サイズのロッカーを使用しましたが。

 

浴室。今井健太郎事務所の設計の割にはそこまで薄暗くはないですけど、昔ながらの銭湯としては暗いです。立ちシャワーが固定式ですが、シャワーヘッドが吊り下げ式で大きな四角形なのが特徴でしょう。両サイドの壁と島にカランが4つずつありますが、イマドキの温度調節機能はありません。それでもお湯はそこまで熱くないですし、カランのシャワーも結構浴びやすいです。ここの銭湯はシャンプーとボディーソープを貸し出していますが、液状と泡タイプの双方が用意されている銭湯はあまり例がないのではないでしょう。

 

浴槽は旧来の浴室最奥部に2槽と壁際カランの裏に一つ。主浴槽は白湯で壁に向かって左側に深い超音波ジェットが2種類、真ん中に浅い浴槽。いずれも41度程ですが気をつけないといけないのが入り口が同じ高さなので間違えると深い浴槽に転落してしまう点。あれは改修しても良い気がします。その隣に水風呂があるのですが、どうも初日から冷却装置が故障しているようで設置されているアナログ温度計は31度を指していました。32度のぬる湯を売りにしている銭湯があるのを思えばやはり20度までは下げてほしいです。

 

もう一つの浴槽は同じく白湯ですが、なんと温度計が44度も指す高温風呂。ただそれ程熱いという印象はなくしっかり浸かれる程度です。勿論汗が出るまでには時間は掛かりませんけど、これからのシーズンではむしろ重宝する位の湯だと思います。

 

主浴槽の上には富士山のペンキ絵と熱帯魚が描かれたタイル絵が上下にありますし、脱衣場の裏には錦鯉がいる池もあります。そんなレトロ感も残しながらリニューアルされた天神湯さん。かつて中野には線路を挟んで南口側に千代の湯というレトロ銭湯がありました。ここが廃業した今近隣の東中野・高円寺を中心に個性的な銭湯や人気の銭湯サウナが数多くある中で旧来型のスタイルを維持してリニューアルしたのはある意味ポイントになると思います。このような銭湯が集客を増やす事が銭湯文化を守る事になると思うので是非とも頑張ってもらいたいです。