5日のアイスリボンプリズムホール大会『H!Fryプロデュース興行』。第2試合はプロジェクトメンバーの芦田美歩と藤滝明日香が登場。初めてのタイトルマッチから2日後の芦田は当初新タッグ王者のYuuRIと組む予定でしたが、YuuRIの体調不良に伴い弓李とタッグを組むことに。一方の藤滝は団体の最年長キャリアの星ハム子がパートナー。ハム子は2日前に組んだアジャコングから娘の星いぶきの敵になるような選手を育てなさいと言われたばかり。大型新人の藤滝を試合を通じてどう育てていくか。それは弓李も同じ事が言えます。タイプは多少違えど使う技に同じ物があるそれぞれのチーム。その結果は意外な方向へ飛び火していく事となりました。

 

◆第2試合 タッグマッチ 20分1本勝負
星ハム子&×藤滝明日香(12分54秒 ブロックバスターホールド)弓李&芦田美歩○

 

 

本来であればそれまでの空気とは一変したYuuRIの入場曲NEFFEXの『LIFE』が流れる筈だったこの試合のオープニング。弓李の入場曲が『仮面大陸~ペルソニア~』というのはこの興行としてはむしろ正解だったのでしょう。ただYuuRIと芦田はこれで2度連続してタッグが流れています。次回組まれた時には双方万全の状態で試合に挑んでほしいと願うばかりです。

 

 

芦田がアイドルヲタにもアピールするようなチアダンスを披露したのに対し、藤滝はいつもと違い両腕を突き上げて体の逞しさをアピールします。その後から入ってきたハム子はやはりアジャが指摘したように藤滝の後だと小さく感じます。対角にも高身長の芦田がいますから余計に小さいのが目立つのかも知れませんね。

 

 

弓李と芦田が奇襲を掛けて試合が始まりますが、すぐにハム子と藤滝が切り返して「お・し・り・だー」へ。しかし弓李は藤滝を攻め立てコーナーで頭部へパンチを連発すると下に降りて腹部へグーパンチを連発させていきます。それに対して藤滝は走り込んだ弓李をキャッチアンドリリースするとタックルで倒していきますが、弓李はボディスラムを返すと芦田とダブル二ーの共演を見せていくとそのまま脇固めに捕らえていきます。

 

 

ロープエスケープした藤滝はボディスラムで返してハム子へ。いきなり「お腹が空いたぞ」と弓李の腕を噛みつきますが、これは弓李もやり返していきます。ならばとハム子はコーナーで腹ウオッシュ。しかし弓李はハム子の足を踏みつけるとロープに走り込んでのクロスボディへ。更に口塞ぎに行くとハム子は窒息状態で餌付いてしまいます。

 

 

弓李は払い腰からフィッシャーマンを放ち芦田にチェンジ。側転からの串刺しエルボーからジャンピングキックを放つと鎌固めから踵落としへ。しかしボディスラム狙いは逆にハム子に切り返されると逆エビ固めへハム子が持っていくと藤滝もそれに合わせて弓李を絞め上げていきます。

 

 

ロープエスケープした芦田が走り込んだところをタックルで倒したハム子は藤滝に交代。ロック・ユーからの串刺しタックルを決めますが、芦田は藤滝の動きを交わしながらエルボーを打ち込んでいくと弓李が芦田の蟹挟みを利用して619へ。倒れた藤滝に芦田がレックドロップを放ちますが、ハム子がカットすると2人まとめてラリアットでぶっ飛ばし藤滝がボディプレスを放っていきます。

 

 

ハム子が腹ザードでアシストすると藤滝はバックフリップへ。弓李がカットすると藤滝は芦田をアルゼンチンバックブリーカーで担ぎ上げますが、芦田はこれを耐えるとバックに回り丸め込み。担ぎ上げようとするものの無理と見るやエルボーを叩き込んでいく芦田。ジャーマンを狙いますが無理と見るやバックキックで倒すとスピンキックとハイキックを連発。ここで弓李がハム子をブロックバスターで排除すると芦田も藤滝をブロックバスターで投げ飛ばして3カウントを奪いました。

 

 

これで戦績を9戦5勝とした芦田。そのうち3勝を藤滝から挙げてますので完全にカモにしている感は強いです。ただこれまではチアガールというレックロールクラッチで破っていましたが、今回はブロックバスターで投げ飛ばしたのには驚きました。ジャーマンこそ決められなかったものの体重差30kgある相手を投げるのは相当な身体能力の高さがないと出来ません。ICE×∞選手権でも星いぶき相手にこのブロックバスターからジャーマンを連発させていましたけど、その時とは訳が違います。無論同期と先輩では経験値の違いはあるでしょうけど、まさに末恐ろしい超新星が出てきたと感じたフィニッシュではありました。

 

 

さてこのフィニッシュのブロックバスターを巡っては使い手であるみなみ飛香が「自分の帰る場所をなくすのか」とSNSでアイスリボンで使い手が出てきた事に異議を唱える投稿をしていましたが、このフィニッシュを出す前に弓李がハム子にブロックバスターを出しているように今では必ずしも同一団体でフィニッシュホールドを必ず1人しか使えないという時代ではありません。なんならアイスリボンでは松下楓歩も変形ではありますがブロックバスターを使っていますし、新人が使い出したからとプライドを賭けて異議を唱える必要はなくなったと思います。むしろ今回のようにフィニッシュで共演するようにタッグを組んだ際に持っていけるよう芦田が技を磨く展開に持っていけば良いと思っています。恐らく弓李も直接対決でこれを出された事で考えていたと思いますし、逆に一昔前のこのような感覚がある為か同じフィニッシュホールドの共演で勝負を決めるケースはそうないですから、このタッグをまた見たいと思わせtくれましたしね。周りの雑音や批判を気にせずに芦田には突き進んでいってほしいと願っています。だからこその試合後の笑顔だったと思いますので。