いよいよ今日15時から東京ドームシティプリズムホールでアイスリボン今年最大と言われる大会が行われます。

 

タイトルに掲げた『反撃の狼煙を目撃せよ』は団体公式アカウントがX(旧Twitter)に出した広告に掲げた大会キャッチフレーズなのですが、正直カードを見ても奇をてらうものがありませんし、カードリリースが一週間前に出ているのにも係わらずカード紹介映像もYouTubeにアップされず、生配信の計画もない。サムライTVで9日に放送されるそうですが、昨年の横浜武道館でさえサムライTVが中継しても生配信がありました。明後日のH!FryプロデュースがニアラインのPPVというのを考えれば企業内部の弱体化があるのかも知れないです。

 

そんな状況で果たして『反撃の狼煙』は起こせるのか?全てに疑問は残るのですが、狼煙を上げるのは闘う選手達です。タイトルマッチ2本を筆頭として平面の多目的ホールとしては異例の近隣の後楽園ホールや東京ドームシティホール並みのチケット設定に似なう闘いをしてほしいです。

 

 

◆第1試合 シングルマッチ15分1本勝負
櫻井裕子(COLOR'S) vs 小池真優香

◎当初は小池と同じ『希望のリング』のプロジェクトメンバー・花屋ユウが櫻井と対戦する予定でしたが、早い段階でキャンセルとなり小池が対戦相手になりました。今回のプロジェクト、やはりデビュー戦の後それぞれの個人や事務所の思惑もあるのか?だいぶスタンスに差が出てきたように思えます。デビュー戦で早々にギブアップをした小池。2戦目のトトロさつきとのシングルは賛否が分かれていますが、正直鎌固めで見せ場は作ったもののほぼワンサイドゲームの印象が残りました。初めて所属選手以外との対戦で何を残せるのか?セミ・メインで同期が頑張っている姿を見て何を思うのか?そこでの意識が今後小池がプロレスと向き合う中で大きな転換期の一日になるような気がします。それ故に櫻井にはプロの厳しさを叩き込むような試合展開を作ってほしいです。

 

◆第2試合 タッグマッチ20分1本勝負
松本都&咲蘭 vs しゃあ(愛媛プロレス)&chou・chou(hotシュシュ)

◎花屋の欠場に伴う代替選手がchou・chouと聞いてアレって思った人は多い筈です。本来hotシュシュはアイスリボンと交わらないと明言していたのに代替選手として参戦してくる。決して代わりの選手を探す時間はあったと思うのですが、では何の為にクラファンで112万円以上の資金を確保したのかという部分で疑問は残るメンバー交代でしたね。その結果より個の闘いが強いタッグマッチになった感は大きくなりました。咲蘭が都に従うとは思えませんし、しゃあとchou・chouの連携もどこまで出来るかは未知の部分です。当然キャリアが突出している都が決着を着けるのが妥当だと思うのですが、それだと咲蘭は納得しない筈。混乱必至の闘いで誰が抜け出すのか注目したいです。

 

◆第3試合 シングルマッチ15分1本勝負
SAKI(COLOR'S) vs しのせ愛梨紗

◎この三連休に星いぶきに次いで試合を行う愛梨紗。その初っ端から大変なカードが組まれました。来月末にはデビュー11年を迎えるSAKIとのシングル。まだシングルで勝利した事のない愛梨紗にとってはかなりハードルが高い相手ですし、これといった決定打がないですからどれだけ闘えるかというのが最大のポイントになるのでしょう。もしここでかねてから話題になっていたシャイニング・ウィザードを出せれば連戦最後のサムライTV感謝祭興行に繋ぐ事が出来るのですが、そこまで技を準備出来ているのか?こういうチャレンジマッチは格上の選手がどんなフィニッシュホールドを出してくるかが鍵になるのですが、果たしてSAKIはどう仕留めに掛かるのか?この辺りにも注目したいです。

 

◆第4試合 シングルマッチ15分1本勝負
ちゃんよた(P.P.P.TOKYO) vs 海乃月雫

◎海乃が筋肉女子マッスルガールズバーで出会ったのがちゃんよたというのがなんとも面白いところなのですが、事実上2度目の復帰戦の相手として指名したのもなかなかなところだと思います。相手は初参戦といってもOG相手に揉まれてきていますがら油断はならないです。パワーで押してくるでしょうから、海乃がテクニックでどう交わして勝利へ繋いでいくのかに期待したいところ。この日からコスチュームと入場曲を一新するそうですからその辺りも楽しみにしたいです。そして何よりこの闘い以降ちゃんよたが参戦してくるのか、それとも以前海乃がタッグを組んだ宝山愛のように一過性のスポット参戦になるのかにも注目したいです。それにはまずは海乃が結果を出すことが一番なのでしょうけど。

 

◆第5試合 インターナショナルリボンタッグ王者決定戦 時間無制限1本勝負
星いぶき&松下楓歩 vs 杏ちゃむ(信州ガールズ)&YuuRI(ガンバレ☆プロレス)

◎大阪でいぶきと楓歩の『はたちーず』が柳川澄樺と神姫楽ミサの『1111』と30分ドローとなり1111が王座剥奪。しかし今日JTOが高松で大会がある為参戦出来ず、スケジュールの都合が付いて次期挑戦者に名乗りを上げていた杏ちゃむとYuuRIの『QUEENVALKYRIE(QV)』とはたちーずが王座決定戦を行う形となりました。正直いぶきはこの後シングルのタイトルマッチも控えていますし、このタッグ選手権の流れ自体が楓歩を巡る流れな上前回も最後は楓歩に任せていた事を考えると今回も楓歩勝負になる可能性が高いです。ただそれだとQVを崩すのは容易でないかなと思っています。気になるのはQVがYuuRIを前面に押し出す展開を想定している点。勿論それはいぶきを意識してのものでしょうけど、杏ちゃむが楓歩にどこまで圧をかけられるかで試合を優位に動かせるようにも思えますのでその辺りの試合の組み立てと後は長丁場になった場合のスタミナが特に杏ちゃむにあるのかが鍵になりそうです。

 

◆第6試合 タッグマッチ30分1本勝負
アジャコング(超花火)&星ハム子 vs トトロさつき&藤滝明日香

◎藤滝のデビュー戦こそ対角にいたトトロですが、どうやら団体としてはトトロを横に付かせる事で成長を促すスタンスにしたようです。今回はアジャとハム子のベテラン2人が相手。意外にもトトロがアジャと初対戦というのはどうもこれまでいぶきや楓歩を育てる意味合いが強かったからというのもあったからかも知れません。アイスリボンで現在稼働している所属選手唯一のグランドスラマーとしてどこまでアジャコングというレジェンドにトトロさつきという名を刻む事が出来るのか?そして藤滝がこの与えられたチャンスをどう生かすのかに期待したいです。本来であれば藤滝に最後を託したいところでしょうけど、それだと勝ち目はないですから、トトロが自ら勝負を仕掛けていって良いと思います。その辺りこの試合も展開が鍵を握りそうです。

 

◆第7試合 ICE×∞選手権試合 30分1本勝負
[王者]星いぶき vs 芦田美歩[挑戦者]

◎まず芦田の体調面が気になるところですが、ある意味ドタキャンが良い休養になったように思えます。その上でいぶきがダブルヘッダーでのタイトルマッチ連戦を決めた事を舐められたと思えるかが芦田がジャイアント・キリングを出せるかの分岐点だと思います。当然いぶきの壁は厚いですし、簡単には勝てる相手ではありません。ただここまでもまず勝てないだろうとここでも書いてきながら予想を覆してきた芦田ですので、何かしらのいぶきに対しての秘策は考えてきそう。いぶきにとってはタッグ選手権でどこまでスタミナを消耗しているかが気になるところですが、若さで跳ね返さないと真のアイスリボンの顔にはなれません。この試練を越えて団体のエースとしてこの先外に打って出る事が出来るのか?それとも史上最大のジャイアント・キリングが起きるのか?因みに過去アイスリボンのベルト戴冠で最短は新田猫子さんのトライアングルリボンを3ヶ月27日での奪取ですが、既にリボンタッグ選手権挑戦の実績がありました。全ての常識を覆して芦田が記録を塗り替えるかにも注目と同時に期待したいです。

 

 

競合興行もありますし、果たしてこれを“今年最大”と評してよいのかどうか微妙なところではあるのですが、ここから大晦日に向けて何かしらうねりが起きる事を期待して見守りたいと思っています。