17日に行われたアイスリボン成増大会。セミファイナルにはタッグ王者の神姫楽ミサが登場。正パートナーの柳川澄樺がアウフグース世界大会の為渡独中の為に今回は自団体の後輩・HisokAと組みます。対角に立つのは清水ひかりと松下楓歩の『ひーかほ』。楓歩はタッグベルト奪取を最優先課題にしているだけに、このタイミングで神姫楽と対戦するのは最大のチャンス。但し既にJTOの方で稲葉ともか・あずさ姉妹が26日に挑戦を決めています。しかしながら本人達に参戦色紙がないのか、それとも佐藤社長の方でオファーをしないのか。この日も夜のガンバレ☆女子プロレスに姉妹で参戦しながらアイスリボンの参戦メンバーに名前がありません。その事はひーかほも不満はあった様子。そこで何が何でもこの試合で結果を出してもの申す流れを作りたかったようでした。

 

◆第5試合 タッグマッチ20分1本勝負
神姫楽ミサ&×HisokA(12分36秒 ファルコンアロー→エビ固め)清水ひかり&松下楓歩○

 

 

ひーかほは今回2人共普段と逆のコーナーでポージング。ただポイントは楓歩がコーナーを下りて清水のポージングを待つ形を取ったこと。後楽園の時は2人でコーナーに上がる形になり危なかっしかったですからね。

 

 

相変わらずリングインポーズを取らないHisokAと笑顔を振りまく神姫楽。対照的なJTO勢。このスタンスをひーかほが突くような行動をこの後取っていきます。

 

 

それが握手問題。JTOは団体の方針として試合前の握手をしません。プロレスは相手との信頼関係があっての競技ですから握手をするのは常識からして当然と見る向きが一般的ですが、あくまで闘いを重視するとの考えがあるようで握手をしないのがJTOの流儀。しかし以前KISSmeTPRINCESSをやっていた時は神姫楽が押し出されるように握手をした事があります。それを知っているからか楓歩が「態度悪い」と言った後「握手はするもんですよね?」と観客に訴え清水と共にミサコールを起こします。

 

 

それでも後輩の手前があるのか、「行かないよ」と握手を拒否した神姫楽。ならばとひーかほは奇襲を仕掛けて神姫楽に襲いかかります。合体攻撃で主導権を握ったひーかほでしたが、楓歩が担ぎ上げようとしたところを神姫楽が堪え逆にボディスラムで投げつけるとHisokAに交代します。ストンピングからボディスラム狙いに出たHisokAでしたが、ひーかほのクイックチェンジによるボディスラムの掛け合いの餌食に。これを解除すると清水がサッカーボールキックへ。HisokAがエルボーの打ち合いに持っていきますがダメージが強く威力はかなり落ちます。強引に清水が神姫楽へのチェンジを求めますが神姫楽はHisokAに「まだやれる」とこれを拒否。ならばと串刺しレッグラリアットからヒップドロップを投下する清水。防戦一方のHisokAでしたが、アームホイップから腕を引っ張りアームバー、エスケープされたところを低空ドロップキックを連発して神姫楽にチェンジします。

 

 

タックルで清水を倒した神姫楽は飛び込んできた楓歩を清水の上に叩きつけるとイノシシダッシュからドロップキックで2人を蹴散らします。更に串刺しラリアットから走り込んでのエルボードロップ、セントーンと清水に畳み掛ける神姫楽に対して清水は二度目のセントーンを交わすとサッカーボールキックからPKを浴びせると担ぎ上げようとしますが、神姫楽はこれを堪えると清水はクロスボディを狙いますがこれをキャッチした神姫楽がバックブリーカーに切り返します。セントーンを投下した神姫楽に対して清水は稲妻レッグラリアットを放ち楓歩にチェンジします。

 

 

ドロップキック3連発を放った楓歩に対して神姫楽はタックル3連発で応戦するとミサロックへ。ロープエスケープされるとミサボムを狙いますが堪えられるとブレーンバスターに切り換えますが、走り込んだところを清水がカット。楓歩がアームホイップで飛ばし清水がPKを放つと2人同時にドロップキックを放つと神姫楽が自コーナーに飛びHisokAがそこにタッチします。

 

 

HisokAはダイビングボディアタックで2人まとめて倒すと楓歩に脇固め。しかしロープエスケープした楓歩はボディスラムでHisokAを倒すとエルボーの打ち合いに持っていきます。神姫楽のアシストで楓歩を倒したHisokAでしたが、楓歩は大外刈りからサッカーキックを入れていきます。HisokAも神姫楽のアシストを得ながら丸め込みを連発して応戦しますが、楓歩は延髄斬りに流れを止めます。それでもHisokAはブレーンバスター狙いを脇固めで切り返していきます。

 

 

ここで清水がカットに入ると楓歩がHisokAにキューティースペシャルを、清水が神姫楽を変形ブロックバスター同時に放ちます。孤立したHisokAにフェイスクラッシャーを浴びせた楓歩は振り子式サイドバスターへ。神姫楽がカットすると清水と合体式のトラースキックを放ち排除。最後は楓歩がHisokAにファルコンアローを決めて勝負あり。ひーかほがJTO勢を振り切り王者神姫楽にチーム力を見せつけました。

 

 

ここではHisokAが実力的に劣るのは当然なのですが、ひーかほのチーム力の勝利と言っても過言ではないでしょう。もし神姫楽のパートナーが柳川ならまた違った展開になっていたかなと思わせましたが、随所に合体攻撃を見せてましたしタッグチームとして完成形に近づきつつあるところを見せつけていました。出来ることなら神姫楽が勝負権利を持った状態でこのような攻撃を見せてほしかった部分はありますが、これは展開のアヤで仕方ないでしょう。

 

 

勝ち名乗りを挙げると楓歩が早速マイクを持って動きます。「神姫楽ミサ、いやフォーワン。稲葉姉妹とリボンタッグ選手権やるみたいじゃないですか。私は、私はですねアイスリボンに参戦したことのない選手がアイスリボンのベルトを懸けてJTOのリングで戦う…これって別に望んでいる人はいないんじゃないかなと思うわけですよ。」と26日のリボンタッグ選手権に異議を唱えます。

 

 

アイスリボンの準ホームと捉えている神姫楽にとっては耳の痛い話。即座に「解っているよ。私も稲葉姉妹が挑戦してくるけど、稲葉姉妹はこのベルトに対して、このアイスリボンに対してなんも思ってないと思うよ。だから絶対、9月26日、王子ベースメントモンスターでのリボンタッグを懸けての試合、絶対に『1111』が圧勝してみせるから。それは今ここでひーかほとお客さんに誓います。」とアピール。

 

 

そもそも稲葉姉妹がこのベルトを狙うというよりも神姫楽と柳川がタッグベルトを獲ったのが面白くない。自団体にタッグベルトがないからこのベルトを奪いに行くという流れなのはこの日の夜に同所で試合がありながらこの状況で乱入して来なかったところからも歴然です。ならば神姫楽も挑戦を断る権利はあった筈なのですが、むしろ自団体の大会だったので受諾してしまったところがひーかほ特に所属の楓歩の反感を買うのは当然ではあります。まして先日シングルで稲葉あずさに敗けているだけに神姫楽にとっては背水の陣を敷かざるを得ないのも必然の状況なのでしょう。

 

 

この誓いを聞いた楓歩は「では、その9月26日の勝者にひーかほ、挑戦します。」と正式に挑戦表明すると「9月26日の後、10月8日の横浜リボン、ひかりさんスケジュール空いてますよね?そして今、ドイツに行っているあなたのパートナーも帰ってくるんじゃないですか。負けたようだし。なので10月8日横浜リボン、いかがでしょうか?」と柳川がアウフグース世界大会で予選敗退したのを弄りつつ日にちを指定してきたのですが、所属且つネオプラスの社員である楓歩が大会スケジュールの1日間違えるという失態を犯し9日のところ8日と言い間違えてしまいます。

 

 

清水が9かと訂正させたのち、神姫楽が9日はスケジュールが厳しいと言うと「じゃあ、稲葉姉妹に9月26日に勝ってもらって…。」と言葉を返す楓歩。「それはない!絶対に防衛するから」と反論する神姫楽は「その次の…10月22日の東京じゃないけど大阪でどうですか?」と逆提案します。楓歩は清水に確認を取ると清水は「出るよ、勿論…出れるんだけど、12時からじゃないですか、アイスリボン。」という中神姫楽が嫌な思い出。ベルトを獲れなかったところ」と野次を入れる中清水は「1時半から岡山であるWAVEさんにも出る。決して(ダブル)ブッキングではない。」と言って場内を騒然とさせます。

 

 

ひーかほとして楓歩を育てていきたいという思いもあるのでしょう。「両方出る」と言い切った清水は「ただ、私は岡山に何もなしで行くことは出来ないので、そのベルトを獲って岡山に向かう。だからお願いがある。早めに試合を頼む。」と試合順を早めてほしいと願い出ます。急に激昂状態になった神姫楽は「全然いいよ!試合順なんて何試合目でもいいよ。なんなら第1試合でも全然いいですよ!」と応じると清水は冷静に「ありがてえ。3分で獲って帰るわ。」と反撃。売り言葉に買い言葉で「オーイ!『1111』が圧勝して3分で終わらせてみせるよ!」と返すと「正直、お前らが巻いて、なんも光らなくなった。」「いやメッチャ光っている」と言い争いを続ける清水と神姫楽。ここにも稲葉姉妹は乱入してきません。清水はとどめを刺すように「まあ、それに挑戦してくるヤツがいるってことは、お前らになんか光を感じて挑戦してくるんだと思うけど、アイスリボンにはそういうヤツがいなかったんだよ。この団体のヤツにはそういうヤツがいなかったんだよ。だからひーかほが巻いて、この団体のやつらが挑戦したいって思えるようなチャンピオンになってやる!」とあくまでアイスリボンが管理団体でそこの選手が挑戦しないと意味がないというのを強調していきます。「まだまだ『1111』がずっとずっとこのベルト防衛していくから!10月22日、楽しみにしてろよ!」と応戦した神姫楽に対して「まあ3分間だけ楽しめ」と捨て台詞を吐いて楓歩と一緒に清水は退場していきました。

 

 

残された神姫楽はベルトを巻き直して一人でポージングを取って退場していきましたが、全ては稲葉姉妹が挑戦表明したところから始まっています。それだけにひーかほの言葉は神姫楽にとって耳の痛い言葉だったでしょう。因みに楓歩にどんでん返しで明後日の川口大会でやるのは?と聞いたところ清水のスケジュールが悪いのだそう。その初防衛戦の大会に管理団体のアイスリボンからはしのせ愛梨紗が参戦するだけ。果たしてひーかほはタイトルマッチを見届けに行くのか?そしてそこで試合後再びアピール合戦をするのか?注目したいです。