今回は13日に行われたアイスリボン成増アクトホール大会の前半戦を配信映像を見ながら振り返り思ったことを綴っていきたいと思います。

 

◆第1試合 タッグマッチ20分1本勝負
鈴木ユラ&×しのせ愛梨紗(9分1秒 ♡さらんらっぷ♡)咲蘭○&HisokA

 

この試合全員10代だからか、制服着用での試合に。恐らく普段着ている(愛梨紗は今春卒業なので着ていた)制服なのでしょう。HisokA&咲蘭組は咲蘭の入場曲で登場し、先に選手コールを受けてから咲蘭がダンスを披露するという斬新なやり方。もっともHisokAってJTOガールズでは珍しいリングインで何もアクションを起こさないタイプなので自分の曲もかからないしやりにくかったでしょうね。

 

復帰祝いと見せかけて目突きから咲蘭を呼び込みおてんばダッシュに持っていったHisokA。その後もストンピングやチョーク攻撃など厳しい攻撃を受けた愛梨紗でしたがドロップキックを連発させてピンチを脱してすぐにユラにチェンジ。串刺し二ーを連発させたユラはサッカーボールキックから脇固めに。HisokAはこれを外すとエルボーからの目突き、そしてコルバタでユラを倒して咲蘭にチェンジします。

 

ドロップキックからおんぶスリーパー、背面ドロップキックと畳み掛けた咲蘭。よく見ると他の選手と違いこの日だけニーパッドとレガースカバーをつけてないんですね。制服マッチなので中学生らしく可愛さをアピールするのもあったのでしょうけど、本来は着けた方が良かった気はします。そんな咲蘭に対しロープ際で膝を入れてサッカーボールキックを放ったユラは脇固めに。ロープエスケープされると背面ドロップキックを放って愛梨紗に交代します。

 

すぐさまタックルを連発していくのは愛梨紗の体格を考えるとやはり普段から男子プロレスを見ていた影響なのでしょうね。そんな愛梨紗に対してエルボー合戦から足を踏みつけていくとロープを飛び越えるなどのインサイドワークも披露した咲蘭。HisokAとのサンドイッチ式ドロップキックも決めるとコーナーに上がりますがこれはユラが阻止。ユラのミドルキックのアシストを受けた愛梨紗が丸め込みを連発しますが、咲蘭は♡さらんらっぷ♡を決めると愛梨紗が返せず5ヶ月ぶりとなる自力勝利を掴みました。

 

当然この組合せですので所属同士の決着は予想されたところ。その流れで咲蘭が逆転の♡さらんらっぷ♡で丸め込んだところに愛梨紗の決定力不足が伺えた試合だったと思います。後楽園でも対戦することが決まりました。今度はプロジェクトメンバーを加えてのイリミネーションマッチですのでオーバー・ザ・トップロープもあるかと思います。チームリーダーとして咲蘭もさることながら愛梨紗の意地を見たいです。

 

◆第2試合 タッグマッチ20分1本勝負
○トトロさつき&キク(10分58秒 コンバイン→ギブアップ)櫻井裕子&ひなた×

 

配信も著作権の問題がないからか、櫻井の入場曲ば通常のものになっていたのが印象的でした(道場マッチでは別のインストゥルメンタルを使用)。

 

いきなりトトロとひなたの先発で会場を煽るもこうなるとひなたに加勢するのが世の常というものでしょう。この流れに乗じてエルボーから櫻井の力を借りてトトロを押し込んでいきますが、トトロは2人まとめて押し返していきます。そのままキクを呼び込みますがひなたはこれを交わすと櫻井の串刺しボディアタックのアシストを受けてグルグルパンチを決めていきます。

 

ボディスラムで投げようとしたひなたを逆にトトロが投げると背中踏みつけの洗礼を浴びせキクに交代。キクはコーナーでひなたの顔面を踏みつけるとロープに括り付けてフライパンで尻を連打して背面ドロップキックへ。しかしひなたはロープを飛び越えるなどリングを駆け回りドロップキックを放って櫻井にチェンジします。

 

櫻井はタックル連発から滞空時間の長いボディスラムへ。更にエルボーの連打からコブラツイストからグラウンドコブラに移行してフォールを取りにいきます。苦しいキクでしたがダブルニークラッシャーからミドルキックを放って流れを変えてトトロにチェンジ。ロープに櫻井の足を絡めていったトトロでしたがエルボー合戦に持っていくと櫻井がドラゴンスリーパーに絞め上げていきます。ロープエスケープしたところをビックブーツで追撃したトトロ。ここでひなたがチェンジを要求すると櫻井はトトロに膝を連発して入れてひなたに交代。トレイン攻撃でのロンダートバックエルボーを決めたひなた。しかしトトロはラリアットでひなたを倒すと櫻井とキクを背負ってのおんぶプレス。これをひなたが返すと櫻井がハイキックからのひなたのミサイルキック。トトロの反撃を交わしてハイキックを決めたひなたでしたが、トトロはカウンターのラリアットを決めると逆エビ固めに。一旦体勢を崩しましたが、再度絞め上げるとひなたがギブアップ。トトロが前シングル王者の貫禄を見せつけました。

 

この試合プロジェクトメンバーがどう見ていたか?ある意味キクやひなたを自分達に重ね合わせられたと思います。プロジェクトの中で評価が高かった選手はデビュー戦でトトロと絡む訳ですし、櫻井は後楽園大会は参戦しませんがこの日の夜のhotシュシュでデビュー戦の相手を務めましたからいずれ絡む可能性はあるでしょう。そういう意味でも彼女らにとって闘い方は参考になったと思いますし、ひなたをライバルとして捉えた目線でも見れたと思いますし、もし継続する意志があるのであれば一番勉強になった試合だったのではないかとは思えました。

 

◆第3試合 タッグマッチ20分1本勝負
○ダークシルエタ&海乃月雫(15分48秒 シルエタドライバー→体固め)Aoi&松下楓歩×


第1試合のHisokA&咲蘭とは逆でAoiがダンスパフォーマンスから選手コールを受けて楓歩がリングインするという形。HisokAも楓歩もダンスは苦手なのでしょうね。それに対するシルエタと海乃が実に違和感がない。これが初タッグとは思えない雰囲気を見せていました。

 

海乃とAoiが先発。ヘッドロックで先制した海乃でしたが、Aoiがすぐに切り返すと両者チェンジ。流石にキャリアの差で圧倒されたかに見えた楓歩でしたがアームホイップでやり返していきます。しかしシルエタはタックルから膝蹴りを決めると海乃にチェンジ。コーナーで顔面を踏みつけた海乃は楓歩にパイプ椅子を掴ませてドロップキックを決めると再びコーナーへ。徹底した椅子攻撃からボディスラムで楓歩を椅子の上に叩きつけますが、これはレフェリーに認められず。ここで楓歩が反撃しランニングキックを決めてAoiに交代。

 

Aoiがアームバーを決めますが海乃はすぐに切り返して三角絞めに。これをAoiが持ち上げて叩きつけるとアームロックへ。今度は海乃がSTFに切り返すとロープにもたれたAoiに場外からスライディングキックを放ちシルエタに交代。Aoiの蹴り足をキャッチして張り手を放つシルエタ。そのまま高角度のキャメルクラッチを何度も決めると反転してカバーへ。Aoiも蹴りの連打で一矢報いてチェンジを試みますが、シルエタは引っ張り倒すと海乃を呼び込み抱えてプレス。更にここから合体式の椅子攻撃を見せますが、Aoiはチョップの連打からフェイスクラッシャーを決めてようやく楓歩に交代します。

 

ドロップキック、串刺しバックエルボー、セカンドロープからのミサイルキックと畳み掛けた楓歩。Aoiを呼び込み蹴りの乱れ打ちを見せるとブレーンバスターへ。しかしシルエタは低空ドロップキックからDDTを決めると変形のフルネルソンへ。ロープエスケープした楓歩はAoiのアシストを得ますが、逆に海乃のスワンダイブ式ミサイルキックを浴びてしまいます。このアシストにロープ越しのバッククラッカーから串刺しの低空ドロップキックを放つシルエタ。楓歩もフェイスバスターを丸め込みで切り返す粘りを見せますが、シルエタはトラースキックからシルエタドライバーを決めて3カウント。若手に混じる中でベテランが力の差を見せつけました。

 

結果だけ言えばシルエタが楓歩を圧倒した試合だったのですが、特筆すべきはやはりシルエタと海乃の予想以上のチーム力でしょう。Aoiと楓歩もそれなりにタッグワークは良かったのですが、シルエタと海乃はそれを上回っていましたね。懸念された誤爆もなくむしろ好連係を決めていました。シルエタがいつまで日本に滞在するかが気になるところですが、その気になればそのままメキシコに連れて行ってルーダの修行させるのもありなのではないでしょうか。それ位このチーム単にベルト関係なしに期待して良いヒールユニットが誕生したように思えた試合でした。

 

 

(後半戦に続く)