昨日の夕方アイスリボンの記者会見が行われ、石川奈青選手の退団と朝陽選手のアクトレスガールズへのレンタル移籍が発表されました。

 

正直推しの発表だけに未だに戸惑いを隠せません。

 

それもそれぞれの理由がある意味会社側への不信感から来るものだけに余計です。

 

ただ勿論予兆というものはあったのも事実。

 

まず石川選手の場合。

 

退団理由は佐藤社長に対する不信感・嫌悪感。記者会見では「働く理由として、仕事自体が大好きである、もしくはその人の為に頑張りたい。そうでないなら十分な報酬を得るというのが私にはあります。やりがいを感じていれば成立するものだと感じています。しかしそのプロレスが好きだkらというやりがいすら失われつつある中でこのまま続けることが難しいと感じました。」と話しています。

 

大きな転換点になったのはKISSmeTPRINCESSの活動休止。これが本人達の本位ではないのは。3人が主催の形を取ったPrincessPartyの最後の試合での涙だったでしょう。それまでにも一昨年末の主力選手の大量退団も目の前で出くわしている中で溜まりに溜まった鬱積が限界点に達した形に。それは昨今冒険家スタイルになった時に社長が配信担当で行っていた定期配信を行わなくなったり、暫く大会を休んでいたことでも察しは付くと今になっては思うしかありません。

 

石川選手の場合、キャラクター的にも売り出し方を十分会社側が行っていれば人気選手になれる要素があると思っていただけに勿体ない部分も大きいのですよ。歌も入場曲『UNROCK』を聴けば決して悪くはないですし、何しろ大食いで酒呑みという武器がある。地上波で驚異の大食いを披露したのにその後それを活かす企画を打ち出せなかったのは会社側の失敗としか言えないでしょう。

 

今後どうするかは未定だそうですが、こういうアイスリボンの退団劇ってSTARDOMのエクゼクティブプロデューサーが好むスタンスなんですよね。ユニットを強制リセットからのとなれば余計食いつきそうで心配です。私自身そのような行動が嫌いだから。ただセルフプロデュースが上手いと言ってもキャリアを考えるとそっち方面に行きそうで推せなくなるのかなという気持ちの葛藤は強いですし、なぜそこまで不信感を抱かせてしまうような対応で逸材を放出してしまう事になったのかという問題点がつき纏います。

 

※先週の道場マッチの大会後のオフショット。キャラクターを生かせればもっと人気が出る選手なんですけどね。

 

 

朝陽選手の場合は昨年11月からのアクトレスガールズとの交流を試みた事が一つの転機になりました。そこで1月3日の道場マッチに青野未来となるの2人をオファーしながら、団体間の交渉のなかで生じた齟齬により前日にドタキャン。これにより「アイスリボンがこのままで良いと思わなかったので、ずっと動き続けて来ましたが、その結果、アイスリボンでの自分の居場所を失いました」という状況に。Twitterのサブ垢を作りそこからツイキャス配信をしたりと気持ちを吐露する場を作るようにしていたようですが、凱旋興行で一つの区切りにしたようですね。

 

ある程度先日の高崎大会で退団発表があるのかなと薄々感じていたので覚悟はしていました。ただこの件にしても会社側の落ち度があるのも事実でしょう。本人が記者会見後に更新したブログで両団体の違いとしてプロモーションの掛け方の差を取り上げていますが、以前であればアイスリボンも今のアクトレスガールズ並みにプロモートを行っていたのですが、最近はあまり行わなくなったのも事実。実際公式You Tubeにしてもアクトレスガールズの場合STARDOMや東京女子といった大手資本団体並みに充実したものになっていますし、メディアへのアピールも結構行っています。本来アイスリボンがやるべき事を実践しているアクトレスガールズに思いが強くなったのもあると思います。

 

ただ“プロレスラー”として現状のアクトレスガールズに完全移籍という訳にはいかなかったのでしょう。その為のレンタル移籍。期間は3ヶ月から6ヶ月。その間はアイスリボンを含めて一切他団体には参戦しないそうです。ある意味他のアクトレスガールズの選手同様に一線を画す形を取るのでしょう。その初っ端が4月1日のアイスリボンとの昼夜興行というのは皮肉な話ではありますが。

 

本人が語っているようにレンタル期間終了時に戻る場所があるのか今回の一件で不透明になったのも事実でしょう。運営上の問題点の露出における人気選手の相次ぐ退団は決して良い話ではありません。残された選手のプロモートをしっかり行わないと今回と同様の事はこれからも起こりうるでしょう。アイスリボンにはまだ個性的な選手が何人もいます。特にこの2人がリングに戻した海乃月選手などは、それこそ2人のエキスが詰まった個性の塊ですし、元々役者さんやその裏方をしていた事もあってプロモーションの仕方次第ではもっと注目される選手になれると思うのですが、石川選手のような形にならないか心配です。

 

※2月25日の道場マッチの大会後より。この頃も結構悩んでいたようでしたが…。

 

この記者会見を思えば今週末の2連戦の2人のカードも理解出来ます。明日の道場マッチでは2人の一騎打ち。日曜日の後楽園大会は石川選手は松下楓歩選手の要望もあり清水ひかり・網倉理奈両選手というCOLOR’S勢を絡めたタッグ。朝陽選手は最近組む機会の多い大空ちえ選手とのタッグでの参戦です。それぞれに意味のあるものになりそうです。

 

2人が所属として参戦するラストは25日の道場マッチとの事。翌週が蒲田大会なだけにその目前での離脱というのは団体としては大きな痛手ではあるのですが、問題点を提示したという点ではこれもやむを得ないことなのでしょう。それだけに残る大会はより多くの観客で送り出したいですね(明日は諸事情で現地観戦出来ないのが悔やまれます)。