昨日嵐のあとの好天のもと蕨・イサミレッスルアリーナへ。この日のアイスリボンは特別企画『マッスルビーナスプロデュース興行』ということでリング周りの壁には初期の頃から先日の川崎市体育館までの写真が所狭しと飾られていました。



開会前には雁之助さんからこの日のイリミネーションマッチのルールの説明があり、通常の注意事項のアナウンスの後、本部席に設置されたスクリーンに以前デビュー時に作られたマッスルビーナスのVTRが流された後、主役3人がリングに登場。各試合の見所を説明して久しぶりの『いつかきっと』の披露。さすがに曲のあとはスムーズに『それでは今日も全4試合張り切ってまいりましょう。頑張るぞオー!』と普段の通りの開会の締めでスタート。



■第1試合
シングルマッチ10分1本勝負
「つんつくつくしのチャレンジマッチ」

○タニー・マウス(NEO)(5分56秒 エビ固め)×つくし
※カサドーラを潰す


つくしちゃん頑張っていたけど、さすがにタニーさんに上手く仕切られてしまった、そんな印象。クロスボディなどもしっかり決めてきたし、なによりこの時期は勝ち負けより自分がどれだけ精一杯相手の心に響く試合が出来るかが大事。それはなんとか出来たのでは?シャッターリボンということで戦前からTwitter上でも議論になっていた『恥ずかし固め』はさすがに教育上の問題からセコンドにいたつっかさんが乱入して回避。でも『大人になったらかけてやるからな』って、その頃にはデビュー23年・・・。


■第2試合
6人タッグイリミネーションマッチ 時間無制限
「ビーナスといえばイリミネーション!」

りほ・しもうま和美・都宮ちい(2-0)さくらえみ・真琴・みなみ飛香

○みなみ飛香(10分18秒ブロックバスターホールド)×都宮ちい
○りほ(10分56秒くるくるりぼん)×みなみ飛香
○しもうま和美(12分47秒エビ固め)×真琴
○しもうま和美&りほ(14分19秒オーバーザトップロープ)×さくら


相変わらず飛香ちゃんのブロックバスターは綺麗ですよね。序盤はちいちゃんが標的にされたのは仕方ないね。昨年6月の時もそうだったし。そこからはなにか気迫のぶつかり合いがあって面白い展開へ。終盤はオーバーザトップロープを巡る攻防になるのはこのルールならではだけど、落ちかけた人をセコンドが支えて戻し入れるかの攻防って普段見られないのでは。さすがにさくらさんを真琴・飛香の二人で支えるのは厳しかったか?エプロンキリキリどまりのところをしもうまさんとりほ様のドロップキックで撃墜。りほ組にしもうまさんが上手く溶け込んだのが勝因かな。『ワンワン』って。



■第3試合
スペシャルシングルマッチ 30分1本勝負

○田村欣子(NEO)(11分17秒 片エビ固め)×志田光

※コーナー最上段からのローリングセントーン


当然の如く序盤から厳しい攻めをする田村様。それでも決して諦めず自分の出せる技を必死に打ち込んでいく志田さん。一つ一つの重さはそれほどではないけれど、連打することで力を加えていったのは良かったです。頑張って絞め技にも耐えた後に待っていたローリングセントーン。ここからどう志田さんが変化を遂げていくかに期待したいそんな試合でした。珍しいくらいリング上で試合後二人で話していたことからもそれが窺い知れたから。



■第4試合
ICEx60選手権試合20分1本勝負

【王者】×藤本つかさ(11分20秒みやここクラッチ)【挑戦者】○松本都

第5代王者が4度目の防衛戦に失敗。
松本都が第6代王者になる。

デビュー1年7ヶ月の同期初対決。それはつっかさんの掟破りの外道クラッチからスタート。一方的な展開になるかと思われていたのですが、さすがにみやここさんのこの日の戦い方は違っていました。泣き言を言わずコーナーの攻防も優位に進めていく。これまでのみやここさんの試合では文句なくべすとのないようだったのでは。そしてつっかさんのビーナスシュート2発で決まったと思われた瞬間、なんと場外へ転げ落ちるみやここさん。椅子へ振られリングアウト寸前レフェリーストップが掛かりそうになる手前で生還すると、執念のみやここクラッチローリングダブル!がっちり決まってタイトル奪取!年明けからどんなに馬鹿にされながらもこの技にこだわり続けた努力が報われた瞬間だったと思います。つっかさんはビーナスシュートで決めきれなかったのが悔やまれますね。勢いの怖さを一番知っているつっかさんだからこそ秒殺狙いに行ったのだろうし、まずは調子を取り戻して今度は確実に崩されない決め技を身につけ真のチャンピオンの座を取り戻して欲しいと思います。そしてみやここさん本当におめでとう。今月は毎大会参戦するとした努力が報われましたね。みやここクラッチだけでなく必殺技をあと1つ2つ身につけ、誰からも文句の言わせない王者目指して更に突き進んで行ってほしいです。



試合後、りほ様がX60挑戦を要求もみやここさんが拒否。逆ににりほ様の持つトライアングルリボンに挑戦させろと要求して、なんとしもうまさんを交えて今日の大会でアイスリボン認定王者3名による3WAYタイトル戦が実現。いやぁ凄いことになりました。エンディングはホール形式で一人一人リングへ。途中からみやここさんにメンバーがドロップキックを浴びせるためビビリだした中で田村様がみやここさんの右手を掲げたのには感動しましたね。やはり田村プロレスがあったからこそのこの日だったのですよね。対照的にこの日観戦に来たOGの朝見朱加さんと土肥祥子さんに抱えられるようにリングインしてきたつっかさんには涙が。でもこれでよりマッスルビーナスの絆も深まったことでしょう。



道場マッチレコードを更新する135人の大観衆。そしてその観客を納得させたメイン。タレント活動との両立で決してプロレスラーとしていい環境ではないかも知れない。だけどその分外部に発信出来る役割というのも持っているはず。その為にもこの興行の成功は大きなものと言えるのではないでしょうか。これを機にお互いに切磋琢磨してもっと高めていってほしいそう思えた大会でした。