いよいよここからは後半戦。入場の際に選手一人一人の名前がレーザー光線で浮かび上がります。
6.20分一本勝負
○高橋奈苗(2分58秒、首固め)松本浩代×
松本浩代選手のバックドロップの連発から始まった試合。しかし奈苗さんもすぐに反撃。もしかしたら早期決着を図る考えがあったのかも知れませんが、序盤で延髄斬りや冷蔵庫爆弾を次々と投下。それでも返されると首をがっちり固めてあっけなく3カウント。呆然とする浩代さん。バックグランドではお互い涙だったとか。どうやら浩代さんが試合中に口の中を切ったことも影響があったのでしょうか。あまりにもあっけなく幕切れでしたが、今年はNEOやアイスリボンだけでなく何度となく当っていくことでしょうからこの先の戦いでのシバキ合いに期待したいと思います。
7.20分一本勝負
○神取忍&風香(7分42秒、腕ひしぎ逆十字固め)井上京子&さくらえみ×
風香さんを筆頭に一人ずつ入場曲に乗ってリングイン。さくらさんがリングに上がると既に涙顔。流石に京子さんに一喝されていましたが、やはり16年間の思いが一気に溢れでたのでしょうね。これらのレジェンド系選手に埋もれるかなと思われた風香さんも蹴りなどを中心に見せ場と作っていました。なんといっても神取先生を生で見れたのは良かったですよ。さくらさんを押さえ込んでいる際に京子さんが風香さんを背負ってズンズンとカットに入るのも迫力を感じましたしね。残念ながら神取先生にさくらさんが腕を極められてタップを喫しましたが、決して時間ではない戦いだったと思います。記念大会らしいプレミアム感のあった8分弱だったと思いますよ。
8.NWA認定女子パシフィック&NEO認定シングル選手権30分一本勝負
○田村欣子(21分5秒、片エビ固め)里村明衣子×
※ランニング・エルボー。第22代王者が2度目の防衛に成功。
流石に初対決ということで最初はじっくりとした模様眺めの展開。その間立ち見エリアからは仙女の応援団の大きな声援が響いていました。試合が動くと一進一退の攻防が続く中若干里村選手が優勢かなと見れた場面もあったのですが、必殺の首絞めスリーパーをエスケープされた辺りから田村様の流れに。場外戦で優位に持っていくと、肘あてを外しランニングエルボードロップへ。これががっちり決まり防衛成功。記念大会で所属選手が勝利で締めるというNEOとしてはいい終わり方をしたのではないでしょうか。試合そのものの感想はそれ以外はないですよね。ただ田村様の防衛で長期政権になりそうな予感はしますけど。
出だしでつまずいたり、観客も6割程度と満足度は今一つでしたけど、随所に楽しめる場面が散りばめられていたので周りがいうほどの飽きが来ることは無かったですね。マイク合戦もほとんどなく映像も煽りVがある程度。しかし音響の重低音が記念大会を壮大なものとしていたような気がします。ここまでのこだわりの演出をしてしまうと果たして5月5日の後楽園ホールはどうなるのでしょうか。それは明日の南房総市の大会から動き出していくのでしょう。
最後にアイスリボンの売店でさくらさんに書いて頂いたサインに書かれた一文。『念願だった神取さんと対戦してプロレスがもっと好きになったよ!』。この15年選手の言葉を若い選手も胸に刻んでほしいですね。そういえば昨年の暮れに誰かも言っていましたっけ『夢の実現はゴールではなくスタートです』と。やはりさくらさんの遺伝子は繋がっているんですね。