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minne雅 、Net shop Miyabi 

そしてACCO COOKを主宰しているひだあつこと申します。

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7.小脳梗塞

母が特養に入って、3か月が過ぎようとしていたが、まだ、他の入居者さん達に馴染めずにいた。昔から、話しかけられれば、愛想よく話しをするが、自分から話しかけようとはしない母だった。私は何か良い方法はないか考えた。

母は完璧な認知症の時が断然多かったが、いつもの母にも戻る、まだら認知症だったので、何をするにもタイミングが難しい
好きな食べ物でつる?
いやいや、無理だろうな・・と色々考えて、閃いた。
ダメなら仕方ない。でも一度やってみようと思い、特養のスタッフさんの許可を得て、実行した。

私は母へのお土産を買い、特養へ向かった。
いつもは2、3種類の個包装のものをそれぞれ1つずつ買うのだが、今回は、個包装の小さめのフィナンシェを10個買った。
私は母の居室がある大きな部屋に入り、スタッフさんにご挨拶してから、母の居室に入ると母は、テレビを見ながらウトウトしていた。
「美味しいの買ってきたよ」と母に言い、フィナンシェを見せた。「こんなに食べられへん」と母が言ったので私は「そうそう、ここに引っ越してきて、みなさんにご挨拶してなかったやん?1つずつやけどみなさんに渡して食べて貰って」と言うと母は「恥ずかしいから嫌や、渡して」と言った。それでは、意味がなく、作戦通りにはならないと思った私は「じゃあ、お嬢ちゃんと一緒に渡す?」と言うと母は笑顔で「うん」とこたえた。
スタッフさんの名前、顔すら覚えられなかった母は、スタッフさんの事をお嬢ちゃん、お兄さんと呼んでいた。
私は居室を出てスタッフさんに「忙しいのにごめんなさい、これ・・」と言うと「あっ、聞いてます。フィナンシェならみなさん召し上がれます。」と言ってくれた。
私がこの事を話したのは違うスタッフさんだったので、横の連絡が行き届いていることにビックリした。
私は続けて、「自分で渡すのは恥ずかしいと言うので、一緒に渡して貰えますか?」と言うと「わかりました。おやつの時間にお母様と一緒にお渡ししますね。ありがとうございます。」と言ってくれた。
おやつの時間になり、入居者さん達がダイニングテーブルに着席するのを私は大きな部屋の隅で見ていた。スタッフさんが、母の横に立ち「みなさんに頂きました。」と言ったあと腰をかがめ、母の耳元で「私と一緒にお渡ししましょ」と言うと母は「はい」と言いながら立ちあがり、スタッフさんと一緒にひとりずつ、お渡しし、母は着席した。
みなさん、「ありがとう」と言ってくれた。
「いやいや、つまらんもんやけど、よかったら」と母が言うとみなさん「美味しい」と言ってくれたので、母は最高の笑顔を見せた。
この特養に入居してから、初めての母の笑顔だった。

昔から、人に喜んで貰うのが、好きな母だったことを思い出し、考えた作戦だった。
私は、また元に戻るかもしれないけれど、とりあえず、今は良かったとホッとした。

母が楽しそうにみなさんと話しているので、私はこの隙に帰ろうと思い、母に近づいていくと母は私に気付き「あんた、まだおったん?忙しいやろ?もう帰り」と言ったので、私は、笑いながら「わかった。また来るわ」と言い、スタッフさんに「よろしくお願いします」と言い、特養を出た。
父に電話して、買い物があるかどうか聞き、買い物をしてから、実家に向かった。

それにしても、認知症の方々の会話は面白い。
例えば「今日はいい天気やね」と言うと「ほんまやね、お腹空いたね」。と言い、
「ちょっとちょっと、あれ・・出掛けなあかんわ」と言うと
「え?そろそろ、ご飯の時間か?」と言い、最後に「ほんまやなぁ」と2人共うなずいて納得したりする。これで2人の会話は成りたっているらしく、私は、微笑ましくて、おばあちゃん達の会話を聞くのが好きだった。

その日、私は東京の自宅にいた。
昼過ぎに私のスマホが振動したので、母に何かあったのかと慌ててスマホを見ると知らない番号からの電話だった。
私は警戒しながら、電話に出ると
「◯◯さんの娘さんのお電話でよろしいですか?」。「はい・・」
その電話は、兵庫県の個人病院からだった。
「お父様が、市民病院に救急搬送されたのですが、ベッドに空きがなかったので、こちらの病院に入院されています」。
私はびっくりして「え?救急搬送?父は大丈夫なんでしょうか?」と尋ねると「小脳梗塞です。処置が早かったので今はもう落ち着かれてます。」。
命に別状はないとの事なので私は「今、東京なので、明日伺います。父のことをよろしくお願いします」と言い、電話を切った。
小脳梗塞。初めて聞く病名だった。
あれだけ、健康に気をつけ、大事をとっていた父が小脳梗塞・・母ばかりではなく、父の事をもっと気にかけてあげればよかったと悔やんだ。
それにしても、父はひとりで家にいる。誰が救急車を呼んでくれたのだろう。と不思議に思った。

私はすぐ、飛行機とホテルの予約を明日からに変更した。

この時から東京に2週間居て、関西に1週間行くという生活の幕が上がった。

次の日、私は大阪伊丹空港に到着し、そのまま父の入院している病院に向かった。
その病院は全室個室だったので、病室に入ると、広い部屋の真ん中に置かれたベッドに横たわり、赤い点滴をしている父が居た。私は明るく「大丈夫かぁ?」と言いながら、父に近づくと「来てくれたんか。悪かったなぁ。大丈夫やけど今、輸血中や」とにこやかに応えた。私は「救急搬送って聞いてびっくりしたけど、大丈夫そうでよかった」と言い、昨日、入院したばかりなので今日は早めに引き上げようと思っていた私は、父に「何か欲しいものある?家から持ってきて欲しいものとか、買ってきて欲しいものとか。」聞くと
「タオルも着るものもレンタルにしたから、ないな・・あっ、飴が欲しいな」と言うので私は「寝ながら食べて、喉に詰まらせたらあかんから持ってこられへん。飴は退院してから、なんぼでも食べたらええやん」。
両親共にミルクの飴が大好きで、2人とも四六時中食べていた。
私は誰が救急車を呼んでくれたのか、気になり、父に聞くと、「自分で呼んだ。呼んでそのまま動かれへんようになって、玄関のベルがなってるのに動けなくて、鍵が開けられへんかったんや。」と言った。
実家は、完全オートロックのマンションの7階だったので、「え?ほんなら、下の玄関の鍵と家の玄関の鍵は誰が開けてくれたん?」と聞くとそれがなぁ・・と父は話し出した。
「下は、ちょうど、ここに住んでる人が入りはるとこで、玄関は、お隣のご主人がたまたま家に居てはって、救急の人が隣のバルコニーの柵を乗り越えて外からうちのバルコニーに移って、窓から入ってきてくれたんや。」
私はえ?スパイダーマン的な?と言いそうになったが、父にスパイダーマンがわかるかどうかわからなかったので、言葉を飲み込み「そうなんや。救急隊員ってそんな危険なことまでしてくれはんねんね。有り難かったな。お隣のご主人に迷惑かけたし、あとでお礼に行ってくるわ」と言うと父は「そうしてくれるか。ようお礼ゆーといて。ほんまに命拾いした、命の恩人や」と言った。
お隣は、私よりも若いご夫婦と子供さんがいるご家族で、奥さんと母は、常日頃からよく行き来して、仲良くして貰っていたので、私もお隣さんのことはよく知っていた。
帰りにお礼に伺うと奥さんが出てきてくれて「お父さん、どう?」と言うので私が「ありがとう。大丈夫。ご主人に迷惑かけてしもた。でもほんまに助かったわ。命の恩人って、父も言うてた」と言うと「何言うてんの。いつも迷惑かけてるのはうちやん。気になっててんけど、お母さんは?」。
私はひとしきり、おしゃべりし、最後にいつもの様に買ってきたお土産を渡し「忙しい時間にごめんね。ご主人にもよろしくお伝えください。」と言い、頭をさげ、実家のドアを開けた。父は当分、帰ってこられないだろうと思い、そのままになっているものをおおかた片付けて、大阪のホテルに行き、チェックインした。

次は、8.介護老人保健施設(老健)です。

無許可の転載、複製、改変はご遠慮ください。
既に転載等されている場合は、直ちに削除して頂きますようご協力よろしくお願いいたします。

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レッスン、ケータリングの詳細は
Menùの1番下にございます。
そして、私が使っている食材の一部のご紹介は1番下にありますので、参考になさってくださいね。

ご予約、ご相談、お問い合わせ、
お待ちしておりますラブラブ
miyabimaholove@gmail.com

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Menù

野菜の花壇と赤米ソース
(Aiuola vegetale con salsa di riso rosso)

パートフィロに包まれて


牛薄切り肉のケッカソース
(Tagliata sottile di manzo con salsa al basilico)

真鯛と蒸しネギ
(Orata e cipolle verdi al vapore)

オレンジとバナナの
アップサイドダウンケーキ
(画像はブラッドオレンジです)

チョコレートトルテ


12月のレッスン&ケータリングは
28日までです。ご予約は14日までにお願いいたします。

レシピ本のお料理のレッスンは
材料費+1000円になります。
必ず2名様以上でのご予約をお願いします。 

レッスンについて
※レッスンは単発レッスン(1回完結)です。
※1メニューかコースかお選び頂けます。
※レッスン料は
・1メニュー 一律5500yen
(パートフィロのみデザート1品付きで6000yen)
・コース(前菜、メイン、デザート) 11000yen
※ご予約は2週間前までにお願いいたします。

ケータリングについて
※和食、イタリアン、ヴィーガンなどご希望のものをご予算に応じてご相談頂けます。
※料金は、材料費と交通費と1000yen×ご参加人数を頂いております。
※ご予約は1か月前までにお願いいたします。

※アレルギーのある方は事前にお知らせください。ご予約後の対応はいたしかねます。

miyabimaholove@gmail.com

身体に害を与えないものを食べることと思いっきり笑うことは、最高に身体が喜ぶことです。
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