身体の不調、整備の仕方 -56ページ目

偏頭痛とは

本日は「片頭痛」についてお話いたします。

片頭痛は片側性のズキズキする拍動性の痛みで、悪心や嘔吐、光過敏や音過敏を伴う頭痛のことです。視覚症状・感覚症状・言語症状などの前兆のあるものと、これらの前兆がないものがあります。

視覚性の前兆には”閃輝暗点”という、突然視野の真ん中にキラキラ・ギザギザした光が現れてその部分が見えなくなるような症状があります。感覚性の前兆にはチクチク感や感覚鈍麻があります。言語性の前兆には失語性の症状が現れ、前兆症状の多くはこれらのうち1つが現れます。

片頭痛の頻度は月に1~2回程度で出現する割合が最も多く、少なければ年に数回、多ければ週に1回程度認められます。

有病率は8.4%で、内訳は女性が13.0%、男性が3.6%であり、女性が男性よりも約3倍多いと報告されています。

片頭痛のメカニズムはまだ完全には解明されていませんが、”三叉神経”という顔の感覚や咀嚼筋を支配している脳神経が関与していると言われています。三叉神経終末が何らかの刺激を受けると、血管拡張作用や炎症に関連する様々な物質が放出されて神経原生の炎症が起こり、痛みが生じると考えられています。

そのため、片頭痛が起きた時はマッサージをしない方が良いとされていますが、これはマッサージをすることで、血流が良くなって炎症症状を増悪させてしまう恐れがあるからです。

ただし、片頭痛が起きていない時に後頚部の筋肉をストレッチすることは、片頭痛の緩和につながると言われています。普段は筋肉がカチカチに硬まって血流が悪いのに、急に血流が良くなると、そのギャップが”侵害刺激”として伝わってしまうのではないかと考えられますので、日頃から適度に運動をして筋肉を硬くしないことが大切ですね。