(見えない仕組みを見る 710)
大河ドラマ「篤姫」、母の教えの続きです。
教えは3つあり、2つ目と3つ目は於一(篤姫)が生家を出る前に伝えられてます。
第7回「父の涙」。
島津の4分家の者が新藩主・島津斉彬にお目通りし、成長した於一の真っ直ぐな物の言い方が斉彬の目に留まる。
養女に迎えたいと言われ、喜んで承諾する父・島津忠剛。
いよいよ養女となるため城に上がる前夜。
家族で別れの宴、父は気恥ずかしくて何も言えず狸寝入り。
母・お幸が於一に話しだす。
母「そなたはこれから、多くの家来の上に立たねばなりませぬ」
於一「はい」
母「昔から、一方聴いて沙汰するな、という言葉があります」
「どんな人の声にも、満遍なく、虚心に耳を傾け、その人その人の身になって、よくよく考えるのです」
於一、黙ってうなずく。
母「それでも思い迷うたら」
於一「迷うたら?」
母「考えるのを、やめなさい」
於一「考えるのを、やめる!?」
母「考えるのではなく、感じるのです」
於一「感じる」
母「自分を信じて、感じるがままに任せるのです」
於一「自分を信じて、感じるがままに任せる」
母「そうです」
於一「わかりました」
母「そなたの母でいられるのも、今宵限りじゃな」
於一「母上!」
どちらの言い分も聞く。
自分が感じていることをつかみ、それに従う。
この教えが篤姫を実際に導いていく。
第15回「姫、出陣」
江戸の芝にある薩摩藩邸に入った篤姫。
斉彬の息子・虎樹丸が幼くして急死、斉彬も急な病で危篤。
同じ江戸の高輪に斉彬の実父であり前藩主である業興と側室・お由良が住み、久光を藩主にしたいお由良の呪詛だと噂が。
一方聴いて沙汰するな、と教わった篤姫は、本当に呪詛など出来る人なのか、相手の言い分を聞こうと業興とお由良に会いに行く。
率直に呪詛の噂を伝えるが、お由良を溺愛している業興は、こいつは優しい女だ!と怒る。
お由良は涙ながらに否定するが、身に覚えがある様子で、篤姫は一瞬思案し、笑顔になって言う。
篤姫「よかった。そこまでおっしゃる以上、お言葉に嘘はないものと存じます。これで安心いたしました」
「失礼の数々、どうかお許しくださいませ。芝の屋敷に戻りましたら、皆に伝えます。噂は根も葉もなき、全くの偽りにすぎぬと」
「西郷」
西郷「はっ!」
篤姫「下々にはその方からしかと申し伝えよ」
西郷「はっ!承知つかまつりましてございもす!」
お由良、戸惑う。
さらに幾島(侍女)が、内緒にと断った上で、篤姫様は将軍家に嫁がれることを明かす。
業興とお由良、慌てて篤姫に向かって手をつく。
つまり、やがては篤姫の方が身分が上になるとわかり、2人はおとなしくなった。
その頃から斉彬は快方に向かう。
相手の言い分も聞こうと思ったら、相手の身分がどうあろうと実際に会わないと話にならない。
それをやってのける行動力と度胸はドラマの篤姫ならでは。
大奥に入った後に。
将軍の後継者候補、一橋慶喜と徳川慶福の2人にそれぞれ会ったのも。
井伊大老と2人で会ったのも。
一方聴いて沙汰するなの教えを守り、言い分を直に聴くため。
最終回・第50回「一本の道」
明治になり、天璋院篤姫に会うため江戸に来てくれた母と兄。
母「あなたもよく頑張りましたね」
天璋院「私(わたくし)にございますか?」
母「徳川宗家が今あるのは、あなたが力を尽くした故と聞きました」
天璋院「私は母上に教わりました」
「己の役割を果たすこと。一方を聞いて沙汰しないこと。そして、考えても答えが出なければ、感じるままにせよ、ということを」
「その教えを守ってきたからこそ、折々に、良き道が開けたのだと思うています」
母「その、あなたの母であることを、私は誇りに思います」
天璋院「母上」
感じるままに、というのは、まさに魂に従うということ。
リアル篤姫さんとリアル母上はどんな女性だったのかな。
素晴らしい母子だったんでしょうね。
見えない仕組みナビゲーター・真起子
「宇宙からのメッセージを受け取るコツのセミナー」