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こんにちは、みやです。
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「この本を図書館で分類するなら、どのジャンルに入ると思う?」
同じ本を読んでいた読書仲間からの思いがけない質問。
「”社会”かなぁ、、、いや、”心理学”かなぁ、、、でも”哲学”のような気もするし、エッセイっぽいから”文学”のような気もするし、、、」
ああするといい、こうするといい、読めば何かできるようになりそうな、そうゆうノウハウ本ではない。
生きていく上でとても大切なことが書かれているから、ゆっくり、じっくり、読みたい本。
『ものがわかるということ』
『バカの壁』で有名な養老孟司さんの本です。(『バカの壁』、読んでないけど💦)
書店に並んでいたので、気になっていたものの、養老さんの本って何だか難しそうな言葉が並んでそうなイメージがあって、なかなか読む気になれず💦
でも読書仲間に養老さんの本が気になっていることを話したら、一緒に読もうと言ってもらえて、ようやく手に取ることができました。
読んでみると、難しい言葉はほとんど出てこず、何かの雑誌にでも連載されたいたかのようなエッセイ風な文体で、とても読みやすかったです。
ただ読みやすい本だからと言って、すぐに内容が理解できる本かと言えばそうではないです。
そもそも「ものがわかる」とは何なのか?
編集者からのその問いに養老さんが説明してくれた本なのです。
しかも養老さんご自身も「わかるということ」がどうゆうことなのか「わかっていない」(笑)
「わかる」ためには、まず「わからない」ことが「わかる」必要がある。
「わかる」には、「頭でわかる」と「身体でわかる」がある。
「あぁ、こんな観点があるのかぁ、、、」
「あぁ、そもそも考え方が間違っていたなぁ、、、」
実際の自分の気持ちや実際の行動と照らし合わせながら読み進めていきました。
中でも一番印象的だった言葉は「自分は変わる、相手も変わる」です。
現実も私達人間も変わり続けている。
そもそも変わり続けるものなんだと。
自分が変わるものだと知っていれば、相手が変わることも受け止められる。
子育ても「ああすれば、こうなる」と言うことはない。
そんなに単純なものではない。
育児書に書かれていることはヒントにはなるけれど、そのまま自分の子に当てはまるなんてほとんどない。
でも私は育児書が正しいと思い込み、育児書通りにやっていれば息子をコントロールできると思っていました。
息子本人を見ず、その年齢ならできるであろうことができない息子に苛立っていた時期もありました。
自分は変わろうとせず、息子が自分の思い通りに変わることを強いてしまっていました。
子どもも変わるし、成長するし、自分も変わるし、成長する。
お互いが常に変わっていくので、わからないことだらけだけ。
ただできることは、自分と相手の「今」を受け止めて、わかろうと努力し続けること。
一緒に過ごして、自分のこと、相手のことを観察して。
「私ってこんな人ですから!」と過去自分に貼ったラベルに頑なにこだわることなく、「あら、今の私はこんなこともできるようになったのねー。」と受け止めて、成長した自分と出会い直して、「今」をしっかり味わいたい。
この養老さんの本は、読めば読むほど味が出る「スルメ本」です。
ずっとそばに置いておきたい一冊になりました。
時々開いてみようと思います。
自分の成長がわかるから。
ちなみに養老さんはご自身で虫の標本を作られるそうで、時々その話も出てきました。
大阪の父もオオクワガタの標本をよく作っていたので、その光景を思い出しながら読みました。
「おい、写真撮ってくれ。」
早朝一緒にオオクワガタを採りに行った時に、クヌギの木の前で満面の笑みを浮かべながらポーズをとる父を、カメラに収めた小2の夏休みも蘇ってきました。
父はあの頃とあまり変わっていない気がします(笑)