「リーダーと松潤、まだかなぁ~?」
ニノと翔ちゃんとの三人。
そろそろ待ち合わせの時間になる。
「もう来んでしょ。」
ニノがケータイ片手にちらりとこちらを見た。
「松潤、車で来るんでしょ?」
「うん。車 出してくれてる。」
「超 楽しみだねっ。」
「なんか、〝良い肉も手に入った〟つってたよ。」
「まじ!? 松潤の肉~」
「ぜっったい美味いよね。笑」
「業者よ、業者!笑」
ハハハッ…って、笑い合うそこへ。
~♪
~♪
~♪
と。
三人同時にケータイが鳴る。
「誰…? あっ、松潤。」
潤『みんないる?』
「もう着くのかな?」
和『大野さん待ちなう。』
翔『兄さ~ん!』
『リーダー!!』
「道に迷ったかなー?」
「いい年して迷子かよ 笑」
「寝てるんじゃないの。」
~♪
~♪
~♪
潤『ウケる 笑』
潤『もう着くよ』
「俺、ちょっと兄さんに電話してみるわ。」
そう言って、翔ちゃんがケータイを耳に充てる。
「…あっ、もしもし。兄さん? 今どこ?」
俺とニノは、その会話に耳を澄ました。
「うん…うん…えっ、どこそれ!?」
え? なになに??
「あ~、そっち? …うん、そうだよ。」
リーダー、どうしたんだろう?
「あっちの公園行ったんだ 笑」
話をいち早く察したニノが、クスクス笑いながら耳打ちする。
「えっ、あっち?」
「うん。向こうの運動公園。」
「ああ! …って、えーっ!? どうすんの!?」
慌てる俺を他所に、ニノはケータイを弄っていた。
~♪~♪~♪
「運動公園。そう。向こうの。…いい? ん、分かったー。」
そして、翔ちゃんに合図する。
隣でリーダーと電話していた翔ちゃんが、
「今からそっち行くから。兄さんそこで待ってて。…うん。みんないるから。…はい、はーい。」
と、電話を終えた。
「ニノありがと。」
「いえいえ。もう着くって。」
頭の回転の速い二人。
見事な連携プレー。
「リーダー迎えに行くの?」
「うん。」「うん。」
こうして、俺たち三人は遊歩道を歩き、公園の入り口へと向かった。
「…あっ、もしもし。兄さん? 今どこ?」
『あっ、翔ちゃん? 公園だよ。』
兄さんに電話すると、すぐに繋がった。
「え、公園?」
『え、だって公園でしょ? 待ち合わせ。』
「うん。」
『合ってるよね?』
「うん。」
『だから来てるよ、公園。』
「えっ、どこそれ!?」
『どこって…公園だよ。運動公園。』
「あ~、そっち?」
『もしかして記念公園の方だった?』
「うん、そうだよ。」
『まじ!?』
俺の声を聞き、事情を察してくれたであろうニノが、巧みな指技でケータイを打つ。
「待って。今、そっち行けるかも。」
『あー、まじかー。』
少しして電話が掛かって来たらしく、笑いながら何かを話して。
目配せする。
「今からそっち行くから。兄さんそこで待ってて。」
『え、いいの? みんなは?』
「うん。みんないるから。」
『そっか…分かった。』
「はい。」
『待ってるからね。』
「はーい。」
そして、通話を終えた。
「ニノありがと。」
「いえいえ。もう着くって。」
そして俺たちは、松潤を待つべくして、公園の入り口へと向かった。
~続~