わらい
それはきれいな薔薇いろで、
芥子つぶよりかちいさくて、
こぼれて土に落ちたとき、
ぱっと花火がはじけるように、
おおきな花がひらくのよ。
もしも泪がこぼれるように、
こんな笑いがこぼれたら、
どんなに、どんなに、きれいでしょう。
金子みすゞ 童謡集より
…このことに気づくまなざしは科学のセンスでもあるのです。言葉を変えれば、すべての存在は目には見えないほかのものたちとのかかわりの中でできているということです。
私たちはどんなに目をこらして見ても、耳をそばだててみても、人の苦しみや悲しみをそのまま経験し、見ることはできません。
その人の表情やしぐさから想像することができるだけです。
したがって、人の悲しみや痛みをそのまま理解することはできないという自覚が〝やさしさ〟の原点であるといってもいいのではないでしょうか。
〝やさしさ〟とは、物理的に知覚できることがらの裏にかくされている真実を単なる幻想としてではなく、きちんとした論理に裏打ちされた想像力で正しく理解していくという感性だと思います。
感性豊かな詩人のまなざし
ものごとを冷静に見抜いていく科学者の目
宇宙物理学者
佐治 晴夫