手の届かない、あんなに高い塀の上に
缶ジュースが置いてある。

たぶん、空き缶だと思うが、
どうやっておいたのだろう。
しばらく立ち止まって見上げていた。

実際にはやらないけれど、
ひょいと摘んで、
ちょっとフリフリしてみたい。
空であることを確認してみたい。と、
いつものような気持ちになるのだけど、
あれだけ高いと無理だなあ。
と思った。

そう思ったときに、
なぜ無理と思ったのか不思議に思った。
どうせ実際にはやらないのになあ。

ちょっぴり反省気味の気分で、
見上げるのをやめ、歩き始めるのである。