スープカレーをおいしくいただいた後、
食べきった器とその中に残ったチキンの
骨を見て、今まで僕の胃袋を何羽のニワ
トリが通り抜けたのだろうかと思った。
プチうんざりした。

サウナの中でジャンプしたり腕立て伏せ
をして妙に溌剌した動きをしているおじ
さんを少し怖いと思った。

電車の中で、総和や積分記号の難しげな
数式のメモと睨めっこしているふりをし
ながら、うっつらうっつらしている若者
が、激しく起き上がったかと思ったら、
慌てて扉に向かうがもう少しのところで
扉が閉まってしまった。悔しさを少し押
さえて扉を叩き、動き出した電車の窓の
外を見つめる諦め顔にキュンときた。

みそラーメンを急いで最後まで啜って、
汗だくになり、店の外の涼しい風にほっ
と一息つく。気だるげな気分で、壁にも
たれて、くつろいでいる人の足の4の字
を見ていたら、僕は何をやっているんだ
ろう。何がしたいんだろう。と思った。

裏通りを通りかかった時に、まさに破れ
かけのポスターの中のスーツで決めたジ
ャッキーチェーンが満面の笑顔で蹴りを
入れているのを見て、少し癒された。

前の若い女性グループの歩みが遅い。ま
ったく遅い。なんども小刻みにスキップ
してしまうほど遅い。北の国のスピード
なのか、叫びたくなるほど遅い。僕はも
っと先に行きたいんだー。と。