直立過ぎて、変なへこみの形の新幹線の席は
僕の体に全くフィットしない。不・快適だ。

そして、前に座っている人か横に座っている人か、
絶対に屁をした。くさいもん。

うまいこと、すかしっ屁をしたつもりだろうが、
僕もいつか感じたように、
誰かさんも小さな罪の意識に苛まれているだろうと思った。

ばれないようにプルプル身を震わせながら
息をひそめているに違いないと思った。

そんなことを想像したら、楽しくなってきた。

ちょっと残酷な気持ちになってきて、ちらりと犬歯を見せながら、
くんくんと音を立てて匂いを嗅いで威嚇してやった。

これくらいの匂いなら諸刃の剣ではない。

何度も何度もくんくんとしてやった。

お前か?と隣の女性を見てみるが、
寝たフリをしているか、ほんとに寝ているかのどっちかだ。

くんくんとやりながら、まるで僕が屁をしてないことまでも
主張しているようで、攻撃は最大の防御だなと思った。

わはは。と思った。

でもこの楽しさが持続するわけでもなく、
すぐに飽きてきたし、アホらしくなり、
風船がしぼむように、僕はすぐ、不・快適へ身を沈めた。