
恩田 陸
象と耳鳴り
元裁判官が思考遊びのごとく推論をのみで
謎を解いていく、連作の短編推理小説集。
実際に謎が解決するの2,3くらいではなか
ったか。あとは推論で終わっている。
このような思考遊び系統の小説はほとんど
そうであるように、背景である物語に余韻を
残す効果を与える形で終わっているのが
お約束である。
そしてまた、このような思考遊び系統の小説
に対して、ほとんどそうであるように、推論の
始まりと途中経過は作者の匙加減ではない
かというちょっとした不満を持つものお約束
である。
もちろん、中には無理のない話の展開や、
発想の奇抜さに感心するのも多いので付け
加えておく。
ところで、主人公が森永のミルクキャラメルが
好きなので、親近感が沸いた。無意識にポケ
ットに突っ込んで、キャラメルがもうないことに
気づいて舌打ちをするところなんか。僕そのも
のだ。