読者からのご質問:調整レイヤー・[覆い焼き]ツール・[焼き込み]ツール 使い方と補正後のやり直し
みなさんこんにちは。
アドビ認定インストラクター・まきのゆみです。
11月もどんどん過ぎていきますが、
この数日、すっかり寒くなりました。
今日は、コートを着て外出です。
風邪を引かないよう、
元気で過ごしたいものですね^^
さて、本日は、
Photoshop しっかり入門の読者の方より、
以下のようなご質問がありましたので、
回答したいと思います。
このたびは、「Photoshopしっかり入門」をご購入頂き、
誠にありがとうございました。
調整レイヤー、[覆い焼き]ツール、[焼き込み]ツール
使い方と補正後のやり直し
こんにちは。
入門書にうってつけと思い、購入いたしました。
早速ですが、質問です。
57ページの[覆い焼き]ツール、[焼き込み]ツールは、
レイヤーの画像には使えないものでしょうか?
例えば、レイヤーを使用し、レベル補正を終えたとします。
その後、そのレベル補正を終えたレイヤーは、
再度、レベル補正し直すことはできるのでしょうか?
全くの素人なので、よろしくお願いします。
ご質問ありがとうございます。
結論から申しますと、
調整レイヤーは、
レイヤーに補正情報が残るので、
後から設定値を変更することが可能です。
[覆い焼き]ツール・[焼き込み]ツールは、
背景レイヤーと通常のレイヤーに適用できますが、
適用するレイヤーに直接変更を加えることになります。
やり直すとすれば、
[ヒストリー]パネルに一定期間残る
ヒストリーをたどることになります。
では、以下で検証してみましょう。
まず、調整レイヤーです。
例えば、調整レイヤー:レベル補正(52ページ)を使って、
明暗の調整をしてみましょう。
<補正前>
調整レイヤーを作成すると、
[属性]パネルが表示されます。
[レイヤー]パネルにできた
調整レイヤーに注目してみましょう。
サムネール(小さな窓)が2つありますね。
左のサムネールでは、補正情報を管理しています。
右のサムネールでは、レイヤーマスク(126ページ〜)を管理しています。
ここでは、補正のお話なので、
左のサムネールに注目です。
もし[属性]パネルが隠れていても、
左のサムネールをダブルクリックすると、
すばやく[属性]パネルを表示できます。
[属性]パネルでは、
調整レイヤーの詳細な設定を行うことができます。
調整レイヤーの種類によって、表示される設定は異なります。
補正後も情報が残るので、
後から簡単に設定値を変えることができます。
<補正後>
この設定値は、調整レイヤーに残ります。
調整レイヤーの左のサムネールをダブルクリックすると、
[属性]パネルが表示されるので、
やり直すことができます。
調整レイヤーは、
補正をするためのレイヤーで、補正情報を含みます。
他のレイヤーから独立しているため、
設定を変えたり、一時的に無効にしたり、
破棄したり、順序を変更したり…
ということが簡単にできます。
<調整レイヤーを非表示にした場合>
調整レイヤーを非表示にする
=一時的に補正を無効にする
レイヤーの表示・非表示については、
110ページをご参照下さい。
ここでの例では、
海の画像があるレイヤーの上に、
レベル補正というレイヤーをかぶせて、
明暗を変えて見せているわけです。
レイヤーは、フィルムみたいなもの。
補正用のフィルムを上にかぶせて、
下の海の見え方を変えているイメージです。
そのフィルムは、独立しているので、
一時的に外したり、破棄したりできるのですね。
なお、補足ですが、
色調補正コマンドを使う場合は、
適用するレイヤーに直接変更を加えることになります。
本書では、補正の際には、
やり直しが簡単な調整レイヤーを使っています。
色調補正コマンドと調整レイヤーの違いについては、
47ページをご参照下さい。
続いて[覆い焼き]ツールと[焼き込み]ツールです。
これらのツールは、
適用するレイヤーに直接変更を加えることになります。
なお、適用できるのは、
背景レイヤーと通常のレイヤーです。
調整レイヤーには適用できません。
調整レイヤーを選択した状態で、
これらのツールを使用しても、
画像に変化はありません。
レイヤーの種類については、
109ページをご参照下さい。
やり直しをするとすれば、
[ヒストリー]パネルに一定期間残る
ヒストリーをたどることになります。
[ヒストリー]パネルについては、
36ページをご参照下さい。
もし、補正前のレイヤーを残しておきたい場合は、
レイヤーを複製し、元レイヤーを非表示にして
複製したレイヤーで作業してもよいですね。
元レイヤーが残っていれば、安心です。
レイヤーの複製については、
112ページをご参照下さい。
まとめ
調整レイヤー
レイヤーに補正情報が残るので、やり直しが簡単!
他のレイヤーから独立しているため、
設定を変えたり、一時的に無効にしたり、
破棄したり、順序を変更したり…
ということが簡単にできます。
[覆い焼き]ツール、[焼き込み]ツール
直感的にドラッグして補正できる手軽さがある反面、
適用するレイヤーに直接変更を加えるため、
注意が必要です。
ぜひお試し下さいね^^