寝ていたしぃちゃんが泣き始めた。
俺は時計を見た。
午前3時20分だった。
ゆーちゃんも珍しく目を覚まし、しぃちゃんを抱き上げた。
「大丈夫。やるから。ふみさんは寝てて。明日も仕事だし」
ありがたいことを言ってくれます。
ゆーちゃんは出来た嫁なんです。
ありがとう・・・
でも、無理しないで。
ダメそうだったら替わるから、遠慮なく言って。
「わかった。ありがとう。」
以前にも書いたと思うが、最近、しぃちゃんはゆーちゃんの抱っこではなかなか寝付かない。
俺が寝かしつけたほうが早いし確実なのである。
でも、さすがに俺も少々疲れが溜まりつつあるし・・・
なんてことを考えるまもなく、俺はすぐに眠りに落ちた。
・・・
・・・
・・・
「ふみさん・・・やっぱりお願いしま~す。ゆーちゃんじゃ無理だわ。(´∀`)」
そう声を掛けられて、目を覚ました。
時計を見た。
・・・午前3時30分・・・
わずか10分。
あきらめが早過ぎねーか?!(-_-;)
「だって、無理しなくていいって言ってくれたから・・・( ´ω`)」
「・・・」
ゆーちゃんは素直なんです。(汗
・・・
・・・
・・・
しぃちゃんを抱き上げて、居間で寝かしつけた。
意外にもすぐに寝てくれた。
助かった・・・(しみじみ)
わずか10分の出来事。
でも、実はここからが結構難しいんだよねぇ・・・
俺は寝室に行き、そーっとそーっとしぃちゃんを布団に降ろした。
しかし・・・
降ろして数秒後、しぃちゃんは目を覚まして泣いてしまった。
はぁ・・・
着陸失敗。
まあ、よくあることだ。
もう一度やり直しするだけさ。
ゆーちゃんも目を覚ました。
視線が合った。
ゆーちゃんが俺に声を掛けた。
「今、何時?」
え?!
俺は時計を見て、3時40分だよと答えた。
「そっかぁ・・・」
それだけの会話をして、俺はしぃちゃんを抱いて居間に戻った。
フと思った。
しぃちゃんを寝かし付けながら考えた。
今、なぜ時間を聞かれたんだろう?
もう、朝だと思ったのだろうか?
時間によっては、おにぎりを作り始めようと思ったのだろうか?
それとも、交代してから何分経ったかを知りたかったのか?
俺が大変な想いをしてないかどうか、気になったのだろうか?
時間を聞いた答えが「そっかぁ・・・」であることから推測すると・・・わからなかった。(-_-;)
・・・
・・・
・・・
しぃちゃんが寝付いたのは午前4時だった。
今日は30分で寝てくれたから御の字です。
楽なほうです。
ふぅ・・・
午前6時半、俺は目を覚ました。
ゆーちゃんはもう起きて、キッチンにいた。
最近のゆーちゃんは早起きだ。
授乳で起こされることもなくなり、睡眠時間がまとめて取れるようになったことも大きいのだろう。
良かった良かった。
ゆーちゃんにおはようと声を掛け、さっそく聞いてみた。
あの時、なんで時間を聞いたの?と。
すると、答えはこうだった・・・
「え?!そんなこと言った???な~んにも覚えてませんけど~( ´∀`)」
・・・考えるだけ無駄だった、というオチでした。
ちゃんちゃん。