経営学観点から見たミックスマスター | マックじゃないです。マクドです!

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オンラインゲーム「リ・ミックスマスター」のブログです。

紅葉の扉の攻城戦の推移などを中心に書いていこうと思います。


※当ブログはリンクフリーです。リンクはご自由にどうぞ。

長くてよくわかりにくい文章で論文形式で書いていますので読まないことをお勧めします。

あくまで自分用メモの延長ですので間違った点なども多々あるかもしれませんのでそこを御了解の上で読みたい人は読んでみてください。




オンラインゲームは家庭用ゲームの延長でスタートしたものだと思われる。

家庭用ゲームの利益モデルといえば、ブロックバスター利益モデルである。

つまりヒット商品を連発することで利益を産む利益モデルであった。

ハードウェアとソフトウェアが明確に分かれていた当時として、ソフトウェアはブロックバスター利益モデル、ハードウェアはインストールベース利益モデルであった。

それがオンラインゲームの登場でさらに複雑な物へと変化してしまった。

もともとオンラインゲームもブロックバスター利益モデルであり、当時の寿命は2~3年程度であると言われた。

ソフトウェアのブロックバスター利益モデルでの製品ライフサイクルが長くて1年程度であったために、少し長いもののまだ許容範囲であった。

しかし、その後も継続的に収益を産み続けたために、次第にソフトウェアがインストールベース利益モデルへと変化していった。

おそらく3年以上の長期間にわたって同じゲームから収益が得られるなんて当時は考えもつかなかったと思われる。

安定した収益が得られるために各社こぞってオンラインゲームの開発に乗り出した。

しかし二番煎じが否めないゲームも多く、また、技術の進歩で新たなゲームが古いゲームを淘汰するようになり、オンラインゲームは時間利益モデルでもあるように思われる。

この状況を生み出したのは、月額課金から月額無料のアイテム課金制への変更があげられる。

時間を金で買うことで、先行者に対する遅れを取り戻すことができたため、このシステムはすんなり受け入れられ、新規ユーザー増加の敷居も下げることができたために、オンラインゲーム市場の急成長を支えることとなった。

さて、ここでミックスマスターへと当てはめて考えてみたい。

ミックスマスターは当時としては比較的早く基本無料のアイテム課金制へと移行したため、新規ユーザーが殺到し、これにより比較的早く収益の安定化に成功したと思われる。

ゲーム自体が2Dで低スペックなためインストールという敷居を超えることが、他ゲームに比べて容易だったのと、ゲーム内容がポケモンやドラクエモンスターズに類似するモンスター収集型だったのも魅力の一つとして大きかったと思われる。

その後1年以上にわたって運営放棄していた期間によるユーザー流出と、自社のゲームプレーヤー数にそぐわないサーバーの増加により、プレーヤーの分散による過疎化という愚策を繰り返したにも関わらず、今日まで続いているのも、この当時の貯金によるものが大きいだろう。

数多くのオンラインゲームが終了する中、7年も続いているのはすごいことだと思う。

他のMMOはなぜ潰れていくかというと、やはりユーザー獲得が上手く行かなかったことだと思われる。

インストールベース利益モデルの強い所は、一度ベースをインストールしてしまえばユーザーはなかなか流出しないという点だ。

その一方でサービス開始時に悪い評価がついてしまうと、なかなかユーザーは戻ってこず、新規ユーザーも獲得しにくい状況が生まれてしまう。

そのためインストールするためのハードルをいかに越えるかが問題となる。

それゆえにミックスマスターは初期ユーザーを上手く獲得できたためにキャズムを越えられたと考えらる。

では現在はどうか?

7年経ち運営会社が初めて変わったが、運営チームに変化は見られない。

せっかくのサーバー統合をサーバー増設で打ち消す愚策を行い、思惑通りの収益を上げられてるとは到底思えない。

その分課金がらっちゃの乱発で既存ユーザーに課金を強いる状態である。

がらっちゃによるゲームバランスの崩壊後もこれといった対策はせず、唯一やった攻城戦リミテッドに関しても、作るだけ作ったら後は丸投げ状態である。

一方で完全にバランスが崩れた既存の攻城戦は一度も参加しているとは思えない大多数のユーザー意見を無視した修正を繰り返すことで、さらなるバランスを崩し、参加人数は次第に減っていることに全く気付けていない。

これはおそらくどこの運営でも陥る事なのかもしれないが、作ったゲームの評価は売上金額ベースでしか見ていないのでは無いだろうか?

キャンペーンを行えば一時的に売上は増大するだろう。

乱発しても効果は薄まるが一定量の増加は見込めるだろう。

しかし以前と同じ内容ではさすがに飽きられるため、さらに効果を増大したアイテムを出さざるを得なくなり、それによりさらなる課金ユーザーと無課金ユーザーとの格差を生む結果となる。

売上だけを見ればたしかにそのゲームは賑わってるように見える。

そのため企業側は安心し、新たな努力をしようとせずに現状維持に努めていくだろう。

しかしその影で、全体の分母を支える無課金ユーザーは課金ユーザーとの差に落胆を感じ、確実に減って行くことになる。

この状況は課金ユーザーを優遇することで利益を優先するあまりに、基本無料の戦略の根本から外れる結果となってしまっている。

本来は大多数の無課金ユーザーを徐々に課金ユーザーに移行していく戦略を取るのがそもそものコンセプトであったはずである。

無課金ユーザーをいかに小額でも課金してもいいかと思わせる戦略を取るのが正しい戦略である。

無課金ユーザーを淘汰していくのは明らかに誤った戦略である。

それが現在は完全に課金と無課金の二極化へ移行してしまい、無課金ユーザーは淘汰される傾向にある。

そうなると課金ユーザーの減少は利益の減少に直結するために、何としてでも課金ユーザーを保護しないといけなくなるため、課金ユーザーの意見は一番に尊重されてしまうことになりかねない。

これによりさらなる無課金ユーザーとの格差が起きてしまう結果となり、全体の分母は減少、分子は固定ということになり、課金ユーザーの占める割合が増えることになる。

これで現状利益が出ているならこのままで行くのもいいかもしれない。

だがそうすることで少数の課金ユーザー頼みの経営をせざるを得なくなり、その課金ユーザーがいなくなればそこでサービス終了となるしかないだろう。

新規ユーザーを募ろうにもそんな村社会なゲームに新規プレーヤーは集まってもほとんど定着はしないだろう。

ユーザー数増加を目指すのなら目指すでちゃんとした戦略を持って運営してもらいたいものである。

そこが現在のミックスマスター運営チームはブレていると思われる。


運営チームはミックスマスターを運営する上で価値観というものを持っているのだろうか?

おそらく運営チームの誰に聞いてもバラバラの回答が返ってくるだろう。

それでは発展は望めそうにない。

まずは全社員で共通の価値観を設定し、共有してもらいたい。

そして意味の分からないアンケートをするのでなく、その価値観に合わせたアンケートを行いマーケティングに努めて欲しい。

その価値観が運営チームと全ユーザーにとってWin-Winの関係であれば、この先も発展が期待できるものとなると思える。

価値観を共有し、明確な戦略を示し実践することで売上もユーザー数もおそらくついてくると思われる。

今後の運営チーム意識が変わることに期待したい。