今度は、顔を覗き込まれているような感覚が走った。
「あかん!今、目あけたら絶対あかん!」
「ほんまもんの幽霊かもしれん!」
全身に鳥肌がたち、恐怖感に包まれる。
「え~、なんやったかな?」
「前、それ系の番組でこうゆう時の対処方があった
はずなんやけど・・・」
「あっ!そうや!なんかお経となえるんやったわ」
「なんやったかな?般若信教?」
「般若信教やったら、なんとなく知ってるぞ」
そう思った直後、心の中でお経を自分なりに唱えて
みたが、お経なんてもの完璧に知るわけもなく・・・。
ただ聞いたことのある部分だけを、繰り返し唱えた。
「はんにゃ~は~ら~、みったじ~、そうけんご~」
「うみゅなら~、なんとかならんか~、もうどっかいって~」
「はんにゃ~は~ら~、みったじ~、そうけんご~」
「いっさい?あ~そや、いっさい?こんりんざい?」
「もうどっかいってください~」
「そして、寝かせてください~」
もうわけがわからんなくなって、適当に唱え続けた。
そして・・・数分、目の前の感覚がなくなった。
っが、突然、今度は耳から誰かの声がした。
「そんなん、あかんで~、適当は」
枕元で見知らぬ声がした・・・。
聞いたことのない声だ。
全身に冷や汗が流れ、鳥肌がたった。
「ん?・・・ん!・・・」
「え~!」
「だれ?だれやねん!」
「なに、いまの!」
「なんか、え~!なんなんですか~?!」
「え~、夢なら・・・」
「この場合・・・、幽霊が出てやな~?」
「わ~!」
「ってゆうて、ほんで飛び起きて・・・」
「は!」
「ってゆうて、なんかありがち設定で・・・」
「なんや夢かあ~なんてゆうた後に・・・」
「もっかい寝るのが、セオリー?」
「ふふふ・・・、なんかセオリーとかゆうてもたけど・・・」
「そっか!これは夢や!」
「だから、今、目開けてもなんもおらんくて・・」
「あ~!夢か!ゆうてしまいやわ!」
「ほんなら、目あけてみよかしら・・・」
「大丈夫!絶対!ありえへん話やし」
「よっしゃ!いくで~!」
「このまま、目開けてみさらしたら~な!」
「がんばんで!こわない!こわない!」
「なんかいけてるし!めっちゃ!いけてるし!」
「ほんまに!いくで!数えて、ほんで・・・」
「目あけたらあな!」
「よっしゃ!今度こそいくで!」
「1~!」
「2~!」
「3!」
「うわ~!」
「って、あれ?なんもおらん・・・」
「もう~、なんやねん!」
「え~、もうたまらんわ~」
思い切って起きたものの、周りには誰もいない。
「やっぱり夢やったん?なあ~、夢やったん?」
誰に聞いてるのやら?
男性はどうしようもない気持ちでいっぱいになり、
一度落ち着こうとキッチンに向かい、水を飲むことにした。
水道の蛇口をあけ、グラスのコップに水を入れ、そのまま口へと
運び水を飲み、まず一杯目・そして2杯目・3杯目・・・。
よっぽど動揺したのか、汗もかいたせいもあってのどが
かなり渇いていた。
たらふく水をのんだあと、また寝床にもどり、
今あったことは「夢」だった
んだと自分に言い聞かせ、また再び寝ようとした。
布団にはいり、目をつぶる。
もう何もないだろうと心の中でつぶやき、そして祈った。
あれから、数時間たったんだろうか?
何事もなく眠れている男性は、寝巻きや布団はみだれ、
ものすごい寝相だ。
寝言までいいだしている、もうさっきまでの不安はどこかへと
いってしまったようだ。
このまま、今夜は朝までこの男性は眠れるのでしょうか?
やっぱり夢だったんでしょうか?
日々、何事もなく暮らしていたはずだったのに、
突如としてそういった現象に遭遇することって
めったにないんじゃないでしょうか?
ですが、世の中、誰も知らないような不思議なことも起こらない
って可能性の絶対性ってゆうのはありえないと思いませんか?
だれかしら、一度は「あれ?」って思うこと。
「なんで?」って思うことってあると思いませんか?
それが、現実なのか夢なのか・・・、
答えを決めるのはあなた自身です。
終わり
まえがき・・・。
この物語は、社会人になって数年。
一人暮らしのサラリーマンの男性宅でおこった
世にも奇妙な出来事です。っが、ちなみに・・・。
この物語はフィクショです。あしからず・・・。
「まくらもと」
コトコトコト・・・ガタン!コトコトコト・・・ガタン!
ギ~・・・ガチャン!カッカッカッカ・・・・。
「はっ!」
深夜、物音に目が覚める。
寝室の雰囲気がいつもと違う、ただならぬ気配。
昔から、心霊関係のテレビなんか見た後によく同じ
ような現象があったが・・・。たしか・・・・。
ここ最近、そんな番組を見た覚えがない・・・。
「昨日の晩、たしか・・・。酒を飲みながらバラエティ番組
を見たまま、寝てしまったような??う~ん、覚えてない。
でも、なんや?今の音?」
何か気になって、ベッドから起きようとしたものの・・・。
深夜の暗い寝室で目を開けるのが、なぜか怖くなった。
いつもと何かが違う気配を感じ、鳥肌が立つ。
「今は、なんかやばいな?・・・・。近くに何かいる・・・。」
「とりあえず、寝てるふりをしよう・・・。」
ただ、寝てるふりをした。
それから、静かに時間だけが過ぎていった。
物音は気のせいだったんだろうか?
でも、この気配だけは一向に消えようとしない。
近くに何かいる雰囲気。
このまま時が経ち、朝になるまで我慢しよう。
そう自分に言い聞かせていた。
冷や汗ようなものが全身からにじみ出る。
このまま寝てしまいたいが、そうもいかないようだ。
物音に気がつき、あれから数分がたった。
嫌な気配はなくならない、それどころか部屋の中を
何かの気配だけがいったりきたりしている。
「やっぱり部屋に何かいる・・・」
「泥棒?それにしても何も物音はしないし・・・」
「あっ!今、身体の上を何かが横通った」
「今度は、顔のうっ!ぶわっ!」
突然、顔の上を足でふまれたような感覚がした。
「いいかげんにせえよ!」
ガバッ!
堪りかねて飛び起きた。
っが、なにもいない・・・。一時、呆然となって、
顔をふまれた?とゆう怒りに満ちた気持ちが
治まった頃、突然、鳥肌がたった。
「え~!えっ!え~!」
「まさか・・・いやいや・・・」
「ありえへんし・・・」
「夢やったんやで、気のせえやわ」
と自分に言い聞かせる。
「幽霊?いや考えるのやめよ」
「とりあえず、もう一回寝るか?」
ここに越してきて、数年。
今ままで、これといった霊的現象なんかなかった
だけに、幽霊が出るなんかも信じるわけもなく・・・。
今起きたことは夢だと自分に何度も言い聞かせ、
目をつぶり、床につこうとしたそのとき!
その2へ続く